明日の子供たち の商品レビュー
児童養護施設を舞台に展開していく物語。 児童養護施設に対して誤解されがちな点や、「かわいそう」といった感覚を、子供たちの視線から世間に語り掛け、真正面から壊していきます。 施設に関わる大人たちの姿も描かれており、自分の子供と施設の子供を比べ、愛情のかけ方に戸惑い抱いたまま辞めて...
児童養護施設を舞台に展開していく物語。 児童養護施設に対して誤解されがちな点や、「かわいそう」といった感覚を、子供たちの視線から世間に語り掛け、真正面から壊していきます。 施設に関わる大人たちの姿も描かれており、自分の子供と施設の子供を比べ、愛情のかけ方に戸惑い抱いたまま辞めていく職員のエピソードには、心が苦しくなりました。 ヘビーかつデリケートなテーマの作品ですが、テンポの良い文体でかかれているため、ページをめくる手は止まりません。興味深い一冊です。
Posted by
どんな内容か全く知らない中で、有川浩さんの著書だから読み易く楽しい話だろう…と手に取ったら、児童養護施設の話で本も分厚く、最初は少し読みにくかった。 内容はフィクションもあるが、児童養護施設や子ども達のことを考える機会になり、最後は爽快な部分も多く、読んで良かった!と思わされた。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
日だまりの家で真山とカレーを作る奏子が、カレーは一度作ったら続いて食卓にのぼるという何気ない一般家庭の暗黙の了解を知らなかったり、渡会さんが金木犀の香りを知らないことで和泉との差を思い知る、みたいな、こういう瑣末なことで、親のいる人と自分との差を感じているのかと思うとやるせなくなった。 猪股先生とアッコの地連での再会には涙した。アッコの件で、猪股先生がかたくなになっていたのが、こういう形で報われて心が温まった。
Posted by
題材がな〜。県庁の星もそうだったけど、なんか言いたい事があるのならエッセイとか書いたらどうだろう。 有川さんの作品にしてはつまんないです。 児童施設をけなしてるわけではないんですよ。 小説的に面白くない、と言う事です。
Posted by
慎平ちゃんと同じ目線に立っていた事を気付かされた。 彼がいろいろな事を学び成長していくのと同じように、自分も児童養護施設に対しての知識を与えてもらった。 そんな、良書。
Posted by
児童養護施設の物語。センセーショナルな問題が取り沙汰されがちだが、この本は「問題のない子」がメーン。子供達のおかれた環境や職員の葛藤が分かりやすく書かれていた。 まるで命綱なしで綱渡りしているような感覚だろうか。たった一度の失敗で呆気なく社会の狭間に沈んでいく恐怖を抱えているこ...
児童養護施設の物語。センセーショナルな問題が取り沙汰されがちだが、この本は「問題のない子」がメーン。子供達のおかれた環境や職員の葛藤が分かりやすく書かれていた。 まるで命綱なしで綱渡りしているような感覚だろうか。たった一度の失敗で呆気なく社会の狭間に沈んでいく恐怖を抱えていることを、もっと世の中の人に知ってほしいと思う。進学がリスクになることは、本当に悲しいことだ。 読みながら、私自身はうまくいかない物事と折り合う術を身につけすぎてしまったと感じた。 いつの間にか、仕方ないと割り切ることが大人の分別だと正当化するようになった。つまらない大人になったとは思わない。ただ、あの頃のように、心を震わすほど悲しんだり怒ったり、果てのない希望に胸を躍らせることがなくなったことを、寂しいと思う。主人公のように熱い思いをもう一度この胸に宿したい。 「毎日が誰かの祝日だと思って過ごしたら、きっと優しい気持ちになれますよ」(明日の子供たち、有川浩) 2014.12.31
Posted by
児童養護施設の新人職員三田村慎平と指導役の和泉和恵を中心に施設の高校生のカナとヒロなどと繰り広げられる慎平成長記 兼 児童養護施設の現状を世間に訴える本です。 特に後半の日だまりの存続をかけた戦いの部分は読み応えあります。 きっとこの本を読むと児童養護施設に対する見方は変わると思...
児童養護施設の新人職員三田村慎平と指導役の和泉和恵を中心に施設の高校生のカナとヒロなどと繰り広げられる慎平成長記 兼 児童養護施設の現状を世間に訴える本です。 特に後半の日だまりの存続をかけた戦いの部分は読み応えあります。 きっとこの本を読むと児童養護施設に対する見方は変わると思います。 そつなくまとまりすぎている気もしますが、有川浩なので許せるでしょう。
Posted by
有川さんの新作。 嬉しすぎて読むのがもったいなくて 半年も寝かしてしまった・・・ やっと読んだ! もう、本当に。本当に!最高でした。 話の内容的に最高って言葉はどうなのかーと思うけど でも、やっぱり、最高だった。 この間友人とも話したけど 有川さんが作品を世に輩出しているこの...
有川さんの新作。 嬉しすぎて読むのがもったいなくて 半年も寝かしてしまった・・・ やっと読んだ! もう、本当に。本当に!最高でした。 話の内容的に最高って言葉はどうなのかーと思うけど でも、やっぱり、最高だった。 この間友人とも話したけど 有川さんが作品を世に輩出しているこの時代に 生まれたことに感謝している、とても。 今回は最後の方の手紙のページにしびれた 大どんでん返しってわけではないけど あのページを見たらもう声をあげて泣いてしまった 何度でも読み返したい
Posted by
電子書籍で読了。 最後のスピーチのくだりでは、思わず涙が。 こういうのを無条件で信じるのは危険だと思うんだけど、それでも書き方とか展開とか、内容がすばらしい。 本を読む意味だとか、そういったことも考えさせられる。 学校とは違うけど、自分も教育に関わる者として、まねできるところはま...
電子書籍で読了。 最後のスピーチのくだりでは、思わず涙が。 こういうのを無条件で信じるのは危険だと思うんだけど、それでも書き方とか展開とか、内容がすばらしい。 本を読む意味だとか、そういったことも考えさせられる。 学校とは違うけど、自分も教育に関わる者として、まねできるところはまねをして、見直すところは見直していきたいと思える作品だった。 読んだ後もすっきりする、だれにでもおすすめできる作品だと感じた。
Posted by
世の中にはわたしの知らないことがこんなにたくさんあるんだなと思いました。 そして知らないことが罪であるわけではなく、これから知っていけばいいのだと、有川先生の作品を読むといつもそう言われているような気がします。 また、有川先生の作品はマイノリティーを丁寧に描いてくれるところが大...
世の中にはわたしの知らないことがこんなにたくさんあるんだなと思いました。 そして知らないことが罪であるわけではなく、これから知っていけばいいのだと、有川先生の作品を読むといつもそう言われているような気がします。 また、有川先生の作品はマイノリティーを丁寧に描いてくれるところが大好きです。自分はずっとマイノリティーだと思っていたけど、ある面ではそうでも別の面ではマジョリティーだったり…。「かわいそう」という言葉は、自分のためにあるんだなあとしみじみ思いました。 常に視点を変えてみることを大切にしたいです。
Posted by