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明日の子供たち の商品レビュー

4.2

507件のお客様レビュー

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    181

  2. 4つ

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2015/06/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

児童養護施設が舞台の小説。9月に図書館で予約してようやく順番がまわってきた。 実際、「かわいそう」と言われるのが嫌な人もいるんだろうなぁ。主人公が「かわいそう」と言った時に、なんとなく嫌な予感がした。 それにしても、主人公の三田村がうざい。社会人3年目で転職してきた大人側の人物だけど、言動がすごい子供じみてる気が……。それにしても、こういう小説で「ツンデレ」という言葉が普通にでてくる時代になったんだなぁ。使いドコロがおかしい気がするけど(リアルでこんなタイミングでいう人がいたら、社会人としてどうかと思う)。 高校進学しない場合は、中卒で退所しなければならないということを初めて知った。それは、結構大変だろうなぁ。今の時代でどれぐらいいるんだろう。 ところで、固有名詞が実在のものと微妙に変えられてある。ハヤブサタロウはオリジナルかなと思ったけど、よくよく考えたら、半沢直樹のことだよなぁ。作者名も池ノ内タケル(半沢直樹シリーズの著者は池井戸潤)だし。後、『明日、ママがいない』は『ママがいなくなった』という名前に。この本が出た時期を考えると、このドラマの影響で書いたように思えるのだけれども、どうなんだろう? 後書きに書いてあるかなと思ったけど、後書きがなかった。 後、選挙権がないというのは大きいのだろうなと思った。こないだ18歳まで引き下げられたけど、どちらにしろ児童養護施設の子には関係ないんだよなぁ。個人的には、選挙権の年齢制限を廃止して、未成年に限り保護者が代わりに投票できるようにできたらいいと思うのだけど。少子化の解決にもなりそうだし。それはそれで問題もでてきそうだけど。 ところで、内容と全く関係ないのだけど、『ひきだし』を『抽斗』と書くことを初めて知った。次見ても読めない自信がある。

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2015/06/21

児童養護施設のお話。 児童福祉という点で、似たような仕事をしているので、色々考えさせられることが多い作品でした。 施設に入っている子や、施設出身者への同情って、たしかに絶対あるし、でも、施設に入ったことでむしろ救われた子どもたちがいることも事実なんですよね。虐待とか育児放棄から逃...

児童養護施設のお話。 児童福祉という点で、似たような仕事をしているので、色々考えさせられることが多い作品でした。 施設に入っている子や、施設出身者への同情って、たしかに絶対あるし、でも、施設に入ったことでむしろ救われた子どもたちがいることも事実なんですよね。虐待とか育児放棄から逃れて、衣食住が保障されてて。 私も、ここの職員さんくらいしっかりと、子どもたちに向き合うために頑張ろうと思いました。

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2015/06/14

とても良かった。 (いつも言ってるけど) テーマがやや重く、女史にしてはなかなかに社会性のある話だったと思う。 既読の『千の輝く太陽』同様、知らない世界を知れて、 また、あまり考えたことない状況を考えることができ、 非常に勉強になった。 ラブコメ度も低めで良し(笑)。

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2015/06/09

児童養護施設が舞台。相変わらず、くすぐってくる。繰り返し同じメッセージが出てくるので、目的を持って書き下ろされた作品だろう。

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2015/06/07

・児童養護が社会的負担であるとイメージがついている。でも、児童養護は本当は投資のはずだ。 ・放っておいたら社会の波間に沈んでしまう子供たちを保護して、きちんと育てて社会に送り出すことは未来への投資になるはずです。

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2015/06/07

とある児童養護施設のお話。 信任の先生が施設で暮らす高校生の前で、施設で働きたいと思った動機を離したら急にその高校生とうまくいかなくなるようになって…というストーリー。 最近有川浩さんの作品、何かの仕事の広報というイメージになっちゃってますよね~~。 作中に登場するように、こう...

とある児童養護施設のお話。 信任の先生が施設で暮らす高校生の前で、施設で働きたいと思った動機を離したら急にその高校生とうまくいかなくなるようになって…というストーリー。 最近有川浩さんの作品、何かの仕事の広報というイメージになっちゃってますよね~~。 作中に登場するように、こうして何かのお仕事ストーリーを読むことで、自分の人生であまり考えたことのない立場の人たちのことを少しでも考えるチャンスになる という意味が深い作品だと思います。 しかし、ちょっときれいごとすぎるのかなぁという印象も受けましたが。 施設で働く職員は非常に忙しいと何度も何度も書いてあるわりに、メインの登場人物にかかりっきりになっていて他の「問題のある子供たち」に対してはどんな対応をしているのか全く分からないところがなんだか現実的じゃないような気がしてしまいました。 読んでいる限り、一人の子供に対してのみ、じっくり対応できる、非常に時間のある職員 という印象を受けました。 児童養護施設を知らない人は、施設の子供たちを「かわいそうな子」として見てしまうけれど、そういう目でみてほしくないんだよ というメッセージは伝わってきました。 また、こうして養護施設で育った子供たちは、未来に大人になり、日本を作っていく一員になるんだよ というメッセージも伝わってきました。

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2015/06/06

第一印象は、有川先生引き出し多いな、でした。 テーマは児童保護施設、その周辺のアフターケア施設と、ごく深刻な問題なんですが、文章はさらさら読みやすいし、数人の主要キャラクター以外は話にも出て来ないのがすごい。キャラ読みできるライトさが、嫌いな人もいるだろうけど、とっかかりとして興...

第一印象は、有川先生引き出し多いな、でした。 テーマは児童保護施設、その周辺のアフターケア施設と、ごく深刻な問題なんですが、文章はさらさら読みやすいし、数人の主要キャラクター以外は話にも出て来ないのがすごい。キャラ読みできるライトさが、嫌いな人もいるだろうけど、とっかかりとして興味を持つ人もいるかもしれない。 裏には、児童虐待の凄惨や多様性も指摘しているのがらしいなーと思った。

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2015/06/06

有川浩の地味な仕事シリーズ、児童養護施設職員。 やろうと思えば派手にやれる題材ながら、職員の方にスポットを充ててあえて地味に地味に、地に足をつけて描く。さすがの有川浩。面白かったです。 しかしながらちょっと気になるのは最後のところかな。これがこの作品の動機と考えると、急に「手慣...

有川浩の地味な仕事シリーズ、児童養護施設職員。 やろうと思えば派手にやれる題材ながら、職員の方にスポットを充ててあえて地味に地味に、地に足をつけて描く。さすがの有川浩。面白かったです。 しかしながらちょっと気になるのは最後のところかな。これがこの作品の動機と考えると、急に「手慣れた技の使用」感が目についてくる。それは挑戦を犠牲にして、あえて手持ちの武器で手堅く戦った。その理由があった。みたいに見えなくもない気がしてきちゃう。

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2015/06/04

ドキュメンタリーを見て感動した男性が施設の職員になるところから物語が始まる。 指導役の女性(和泉ちゃん)は 厳しいながらも 職員として働いていくために必要なことを指導する。 二人は対立しつつも 次第に志を一つにして いろんな問題を乗り越えていく。 問題の無い子代表の ひさしとか...

ドキュメンタリーを見て感動した男性が施設の職員になるところから物語が始まる。 指導役の女性(和泉ちゃん)は 厳しいながらも 職員として働いていくために必要なことを指導する。 二人は対立しつつも 次第に志を一つにして いろんな問題を乗り越えていく。 問題の無い子代表の ひさしとかなちゃんの恋模様がとってもキュンキュンした〜 施設に入っている間は付き合おうとは思いません。独り立ちしてから想いを伝えようと思いますとか かっこよすぎる。 クライマックスで大勢の人の前で自分たちの施設への想いを発表するシーンは感動して涙が出そうになった。 和泉ちゃんの初恋の相手が出てきて 当時「世界が違う」といって 和泉ちゃんを振ったのはかっこつけただけだということが発覚。 初恋の相手は施設で暮らしてて 普通の人が普通に知ってることを自分は全然知らないことを恥ずかしく思ったそうな。 うぅ、切ない。 確かに常識的なことって親に教えてもらうし 困ったときは調べるよりも親に聞く。 こういうのが普通にあるのって幸せなことなんだなあ。 また新しい世界を見せてくれた有川さんに感謝。

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2015/06/02

やっぱり有川さんのこういうお話、好きだな~。 正直、最初は読んでてちょっと物足りない感じがした。 現実ではありえない展開!とか、 ハラハラドキドキ!とか、 そういうのじゃなくて、淡々と読み進める感じ。 でも、それがだんだんあたたかくなるんだよな。 じわじわあたたかい、でもなんと...

やっぱり有川さんのこういうお話、好きだな~。 正直、最初は読んでてちょっと物足りない感じがした。 現実ではありえない展開!とか、 ハラハラドキドキ!とか、 そういうのじゃなくて、淡々と読み進める感じ。 でも、それがだんだんあたたかくなるんだよな。 じわじわあたたかい、でもなんとか電車の中では堪えられるくらいの涙・・・笑 ドキュメンタリー見てる感覚に近いのかもしれない。 「ホント良かった」で終われる。 そしてまた知らない世界を教えてもらえた。 しかもささやかな胸キュンが挟み込んである! 私も小学生くらいのころから、有川さんの本を読みたかったな~。

Posted byブクログ