明日の子供たち の商品レビュー
偏見。 もっていないと思っていても、もってる。 そこに悪意がなくても。 「世界に、違いはないんだよ」 違いっていうのは比べる対象があるから生じるわけで。 ここにその対象は本当はないはずなんだ。
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有川浩にしては甘すぎない一冊。 児童養護施設の話であり、そこに通う子どもたちのことを考えさせられたのはもちろんだが、「優しさ」の形も色々気になった。 声をかける優しさ、 一人にして上げる優しさ、 ぶつかっていく優しさ、 求めるものを上げる優しさ、 何もしない優しさ。 もっと沢...
有川浩にしては甘すぎない一冊。 児童養護施設の話であり、そこに通う子どもたちのことを考えさせられたのはもちろんだが、「優しさ」の形も色々気になった。 声をかける優しさ、 一人にして上げる優しさ、 ぶつかっていく優しさ、 求めるものを上げる優しさ、 何もしない優しさ。 もっと沢山のいろんな形の優しさが この本にも、世界にも、あふれている。
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児童養護施設を舞台に、主人公が働き始めてからの1年間?を描いたはなし。児童養護施設のはなしだと、少しお涙頂戴的な内容かと思ってしまうけれど、まったくそんなことはなく、全体的に明るい雰囲気で、読んでいて暗くなるようなことはなかった。 児童養護施設にいる子供たちはけして両親がいないわけでもなく、捨てられたわけでもないこと。両親が育てる能力がなかったということ。そして、養護施設にいることが「かわいそうなこと」ではないことが分かった。 ただ、一般家庭で育った子よりも、早く自分ひとりで生きていかなければならないこと、大人にならなくてはならないこと、頼ることができる大人がいないことがやっぱり切ない気持ちにさせられた。
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読みやすいけれど心に響く。有川さんの作品はいつもそうだけれど児童福祉に近い者としてこの作品はいつもより一層考えさせられる作品だった。 もちろん、現実的にこの外出にこんなに職員割けるのか?とか障がい児福祉も全然色々なことが足りていないよ!とか突っ込みたくなる部分は多々あったけれど、施設にいる子どもたちの心の動きや職員の葛藤などがとてもリアルに描かれていて、少しでも世の中の人に児童養護施設や児童福祉の現状について知ってもらえるといいなと感じた。 そして、だれか障がい児福祉の現場のことも描いてくれないかなー。すこしでも理解してくれる人が増えれば障がいのある子達もその親御さんたちもその受け皿を運営する施設や職員も救われることもあると思うのだけれど。きっとどの福祉分野も問題が一杯。見たくないことから目をそらさずに、いまこそ福祉業界に先入観なきスポットライトを!
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2015-73 児童養護施設を舞台にした話。 施設にいる子たちはかわいそうなのか。 理由はどうあれ実親と一緒にいられないことや社会的にハンデがあることはかわいそうだと思うけど、こういう施設で救われている子たちがいるのも事実。
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九〇人のこどもたちを擁する児童養護施設を部隊にした連作。 新人職員からの目線を最初にもってくるあたり、うまいなとおもいます。「かわいそう」っていうイメージをまず壊すところから、という。 読みやすいし後味もいい。こういう世界というか、いろんな子供たちがいるのだということが実に分か...
九〇人のこどもたちを擁する児童養護施設を部隊にした連作。 新人職員からの目線を最初にもってくるあたり、うまいなとおもいます。「かわいそう」っていうイメージをまず壊すところから、という。 読みやすいし後味もいい。こういう世界というか、いろんな子供たちがいるのだということが実に分かりやすい。
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児童養護施設を舞台にした小説。私達一般人にとっては小説やドラマ等でしか知らない児童養護施設。どうしても「孤児院」という古いイメージをもってしまう。しかしこれは大変な誤解であるということがこの小説でわかる。 小説としてすばらしい作品に仕上がっており、その上で、小説という形態をとりな...
児童養護施設を舞台にした小説。私達一般人にとっては小説やドラマ等でしか知らない児童養護施設。どうしても「孤児院」という古いイメージをもってしまう。しかしこれは大変な誤解であるということがこの小説でわかる。 小説としてすばらしい作品に仕上がっており、その上で、小説という形態をとりながら「児童養護施設」の真実の姿を伝えるという使命も果たしてる。 この小説で私達の偏見が完全に払拭される訳ではないが、認識は変わると思う。また児童虐待や育児放棄等が日々マスコミ等のニュースで取り上げられる昨今である。この施設の重要さ大切さを知り、その支援や行政での取り扱い方を考えていかなければならないだろう。 爽やかな読後感を得、心が温かくなる作品だ。
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やっぱり有川さんの本って読みやすい。 キケンのときもそうだったけど、なんでか分からないけど泣けてくる… 特に今は“明日の子供たち”に平和な日本を残せるかどうかの瀬戸際だから余計に響いたのかな。 児童養護施設の実態…とまではいかないのかもしれないけど、同情だけではいけないと当たり...
やっぱり有川さんの本って読みやすい。 キケンのときもそうだったけど、なんでか分からないけど泣けてくる… 特に今は“明日の子供たち”に平和な日本を残せるかどうかの瀬戸際だから余計に響いたのかな。 児童養護施設の実態…とまではいかないのかもしれないけど、同情だけではいけないと当たり前のことに気付きます。
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初っ端から新人職員のかわいそう発言で、ああ、やっちまったなぁと思った私。こういう施設の子に限らず、かわいそうというのは違うという感覚を知っていただけに、こういう世間のイメージをまず持ってくるあたり、うまいなと思いました。 読みながら、実際に有川さんにこんな読者がいたのじゃないだろ...
初っ端から新人職員のかわいそう発言で、ああ、やっちまったなぁと思った私。こういう施設の子に限らず、かわいそうというのは違うという感覚を知っていただけに、こういう世間のイメージをまず持ってくるあたり、うまいなと思いました。 読みながら、実際に有川さんにこんな読者がいたのじゃないだろうかと思いながら読み終え、もしも本当にそんな読者がいたのなら、後味の良い終わり方でよかったと思います。 ただ、奨学金を受け取って大学進学の話は、昨今の不景気で普通の家庭でもありそうな話だと思います。安易に頼って安易に行くのは考え物だと。誰もが進学する時代ではありますが、きちんと就職して収入を得ないとそれだけで返済が滞ってしまうのだと思いいたっている学生がどれだけいるのか。親を頼れない施設の子どもたちとは背景に大きな違いがあることは承知のうえですが。 そしてさりげなく自衛隊が出てきたり(もちろん学費がかからない大学の選択肢の一つとして防衛大は候補の一つでしょうが)、ちょっとした淡い恋話とか、有川さんらしさもあって、読みやすさというのは読書のハードルを越えるのに大事なことだと思います。
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児童養護施設とは普段接する機会がないためその実情がよくわからない。本書によって内実の一面に触れる事が出来た気がする。
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