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山女日記 の商品レビュー

3.8

285件のお客様レビュー

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    45

  2. 4つ

    118

  3. 3つ

    88

  4. 2つ

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2019/08/04

 女たちは山を登る。  初心者だったり、元登山部だったり、事情は違えど、山に登る。  登山は山と自分との対話だ。  山に登ると、当たり前だが疲れる。  その時に何を考えるかは人それぞれだが、何かを考えている。  過去だったり、現在だったり、将来だったり。    そんな彼女らの登...

 女たちは山を登る。  初心者だったり、元登山部だったり、事情は違えど、山に登る。  登山は山と自分との対話だ。  山に登ると、当たり前だが疲れる。  その時に何を考えるかは人それぞれだが、何かを考えている。  過去だったり、現在だったり、将来だったり。    そんな彼女らの登山日記。  誰か一緒に山登りにいこー!なんて女性はどこかにいないものか。

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2019/07/19

様々な思いを抱いて山に登る彼女たち。7つの登山の短編かと思いきや…楽しめます。トンガリロ、登ってみたいなぁ。 【2019.07】

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2019/07/01

山女(山ガール)達が、山に登ることで、自分自身や生き方について、身近な人達との関係について、何かを見出したりきっかけを掴んで行ったりする7つの短編。妙高山、火打山、槍ヶ岳、利尻山、白馬岳、金時山、トンガリロを登ります。波長の合わない職場の同僚が山行を共にすることで距離を縮めたり、...

山女(山ガール)達が、山に登ることで、自分自身や生き方について、身近な人達との関係について、何かを見出したりきっかけを掴んで行ったりする7つの短編。妙高山、火打山、槍ヶ岳、利尻山、白馬岳、金時山、トンガリロを登ります。波長の合わない職場の同僚が山行を共にすることで距離を縮めたり、お見合いパーティで出会った二人がお互いのことを知り合ったり、わだかまりのあった姉妹が本音をぶつけあって心を近づけて行ったりする心理描写がとても面白かったです。女の人達特有のどろっ、ねちっとした感情もオブラートに包まずに表されていながらも読後感が爽やかなのは大いなる山がすべて包んで浄化してくれているかのように思えるから。各話ごとに出てくる人達が違う山でも再登場してたりしてそれも良かった。 私も山に行こうかしら…とたぶん読んだらふっとそういう思いになることでしょう。 私は高校の時、白馬岳に登ったことがあったので、大雪渓とかお花畑とか、情景が浮かんできて懐かしかったです。山で食べたり飲んだりするものって、格別なんですよね。いいなぁ…。

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2019/06/27

7つの山を舞台にした女性たちの連作短編。短編だけど、前の話メインだった人が違う話に出てきたりで楽しい。 普通の生活をしている女性たちだけど、人生の分岐点を目の前にして迷ったりもやもやしたり。山に登りながら考えたり感じたり、様々な気づきがあり自分なりの糸口を見つけていく。 読んでさ...

7つの山を舞台にした女性たちの連作短編。短編だけど、前の話メインだった人が違う話に出てきたりで楽しい。 普通の生活をしている女性たちだけど、人生の分岐点を目の前にして迷ったりもやもやしたり。山に登りながら考えたり感じたり、様々な気づきがあり自分なりの糸口を見つけていく。 読んでさわやかな気持ちになれる本でした。湊かなえさんの作品ぽくない感じ。心がザワザワする感じがない。けど好きな作品でした。

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2019/06/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

登山する人々の人間模様を描いた短編集。私が一番気に入ったのは「槍ヶ岳」のこの箇所。 疲れると頭の中を「手のひらを太陽に」が流れるのは、私がバテたときに父がいつも歌ってくれていたからだ。ペースを合わせてきてくれた人がいるから、私は山に登れるようになった。なのに、気が付くと、最初から自分一人の力で登れていたような気分になり、ペースを乱す人などと登りたくないと思うようになる。そしてそれを臆面無く伝える。余裕を持てないのは、未熟である証だ。

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2019/05/13

内容紹介 このまま結婚していいのだろうかーーその答えを出すため、「妙高山」で初めての登山をする百貨店勤めの律子。一緒に登る同僚の由美は仲人である部長と不倫中だ。由美の言動が何もかも気に入らない律子は、つい彼女に厳しく当たってしまう。/医者の妻である姉から「利尻山」に誘われた希美。...

内容紹介 このまま結婚していいのだろうかーーその答えを出すため、「妙高山」で初めての登山をする百貨店勤めの律子。一緒に登る同僚の由美は仲人である部長と不倫中だ。由美の言動が何もかも気に入らない律子は、つい彼女に厳しく当たってしまう。/医者の妻である姉から「利尻山」に誘われた希美。翻訳家の仕事がうまくいかず、親の脛をかじる希美は、雨の登山中、ずっと姉から見下されているという思いが拭えない。/「トンガリロ」トレッキングツアーに参加した帽子デザイナーの柚月。前にきたときは、吉田くんとの自由旅行だった。彼と結婚するつもりだったのに、どうして、今、私は一人なんだろうか……。

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2019/02/10

様々な悩みや思いを抱えた女性たちが、山と向き合うことで何かを得たり、捨てたり、決心したり。 自分自身は登山はしないが、興味はわいてくる。景色が綺麗だとか、空気が美味しいというだけではなく、無心になることで自分と向き合うことができ、歩けば前に進めるのだということを実感できるのかもし...

様々な悩みや思いを抱えた女性たちが、山と向き合うことで何かを得たり、捨てたり、決心したり。 自分自身は登山はしないが、興味はわいてくる。景色が綺麗だとか、空気が美味しいというだけではなく、無心になることで自分と向き合うことができ、歩けば前に進めるのだということを実感できるのかもしれない。連作短編集であり、他の短編での主人公が脇役で出ているのは、一粒で二度美味しい感じがして大好きである。

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2019/01/08

登山にまつわる人々の短編集。 湊かなえさん、ミステリーもいいけど、この手のほっこり人情モノもすごくいい。

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2018/12/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

3人の同期で、むしろちょっと敬遠していた由美と律子2人きりでの登山。 行けなかったうちに2人の距離が近くなってちょっともやもやする舞子。 バブル時代、大手証券会社にいた美津子が先輩から受けた洗礼。 小言がキツイ姉。 槍ヶ岳に1人で臨む牧野が過去に父に投げかけてしまった言葉。 柚月が過去に体験した最高のトレッキング。そして今。 私服チェックとか人のことを野蛮なんて言える美津子さんの過去の先輩がたにはゾッとしたけれど 今までの湊作品のような怖さはなくてホッとした。 女性のちょっともやもやする感情がとてもうまいと思った。 結婚、恋愛、仕事、過去、将来への不安。様々なものをかかえて山を登る女性たち。 その山々の描写もとてもキレイですごく山へ行きたくなってしまった。 サッポロ一番で作るみそやきそばにコンデンスミルク入りの温かいコーヒー。きっと絶品でしょう。 近くに初心者でも行けるいい所はないか検索してみようか。 もう一度八月の六日間も読みたくなったな。

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2018/10/12

恋愛や結婚や人間関係や仕事について悩んだり、人の言葉に傷つき、身近だからこそ感じるいろんな思いに行き違いに苦い思いを感じるのは、きっと大なり小なり誰しもの思いだろう。 登山といえるほどの高い山に登ったことはないけれど、自然に触れることで新たな境地に立てるのかなと期待させる短編集は...

恋愛や結婚や人間関係や仕事について悩んだり、人の言葉に傷つき、身近だからこそ感じるいろんな思いに行き違いに苦い思いを感じるのは、きっと大なり小なり誰しもの思いだろう。 登山といえるほどの高い山に登ったことはないけれど、自然に触れることで新たな境地に立てるのかなと期待させる短編集は何とも素敵。 登場人物が少しずつ重なって、登山の後、新たな境地で歩み始めたことも感じられるのも素敵。

Posted byブクログ