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ハンナ・アーレント の商品レビュー

4.1

70件のお客様レビュー

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2024/02/27

アーレントの人生をざっと知るによいテキスト。20世紀前半の困難な時代を生たベンヤミンたちとの交流に強く共感した。

Posted byブクログ

2023/08/20

この本を読むと、アーレントの眼差しに触れることができる。アーレントと知らない街角ですれ違ったような気分になれるので、ほとんどの思考する人はアーレントの著作へと誘われる。

Posted byブクログ

2023/05/02

本書は20世紀の哲学者アーレントの生涯と彼女の思想についてまとめたものになります。アーレントといえば「全体主義の起源」「人間の条件」などの著作が有名ですが、本書を通じて、彼女の原体験的なものの理解が深まり、思想の背景にあるものが何なのかなどとても考えさせられました。新書なのであっ...

本書は20世紀の哲学者アーレントの生涯と彼女の思想についてまとめたものになります。アーレントといえば「全体主義の起源」「人間の条件」などの著作が有名ですが、本書を通じて、彼女の原体験的なものの理解が深まり、思想の背景にあるものが何なのかなどとても考えさせられました。新書なのであっという間に読めるかと思っていましたが思いのほか時間がかかりました。その理由は2つあります。1つ目はアーレントの思想が独特に感じる箇所があって、理解に時間がかかる点。2つ目は、理解できた後に、「なんて深い洞察なんだろう」と感銘を受けて、自分自身の「思考」プロセスが開始されてしまうことです。この2つ目がすごく重要だと思うのですが、アーレントほど自身の思考プロセス、つまり自分と自分自身の間の対話のスイッチをオンにしてくれる人はいない気がします。そしてこれは彼女が望んでいることなのだと思います。思考すること、そしてその思考したことを自分の心の中に閉じ込めるのではなく、他者に投げかけることで「世界」とも関わることこそがアーレントの望んだ人間のあるべき姿だと思います。本書はアーレント初学者でも読めるように配慮されて書かれているとは思いますが、やはり最低1冊くらいは作品を読んでから、本書を通じてアーレントの人物像を学ぶとより得るものが多いのではないかと感じました。おすすめです。

Posted byブクログ

2023/03/24

『全体主義の起源』などで知られる政治哲学者ハンナ・アーレントの生涯と思想をたどる。 ハンナ・アーレントってどんな人物かと聞かれて、答えられなかったので、読んでみた。 よくまとまっており、ハンナ・アーレントについてざっとは理解できた。ハンナ・アーレントの社会、人間に対する洞察力はす...

『全体主義の起源』などで知られる政治哲学者ハンナ・アーレントの生涯と思想をたどる。 ハンナ・アーレントってどんな人物かと聞かれて、答えられなかったので、読んでみた。 よくまとまっており、ハンナ・アーレントについてざっとは理解できた。ハンナ・アーレントの社会、人間に対する洞察力はすごいと感じた。

Posted byブクログ

2022/04/02

人物伝がメインなので人生を辿るには有益だが、思想・哲学に関しては多少触れる程度なので物足りなさはある。人物研究と思想研究の関係をどのように考えるのかによってこの種の本の評価も変わるのかと。

Posted byブクログ

2022/03/04

ハンナアーレント の生涯、思想、著作をまとめた本。「全体主義の起原」の論述は わかりやすい。印象に残ったアレントの言葉は「思考し、自由を求め、判断を行使する人々が生み出す力こそが世界の存続を支える」 「全体主義の起原」に対するアーレントのスタンス *ガス室、全体主義など人間の無...

ハンナアーレント の生涯、思想、著作をまとめた本。「全体主義の起原」の論述は わかりやすい。印象に残ったアレントの言葉は「思考し、自由を求め、判断を行使する人々が生み出す力こそが世界の存続を支える」 「全体主義の起原」に対するアーレントのスタンス *ガス室、全体主義など人間の無用性をつきつけた出来事に対して出来事の諸要素を分析→因果性を排除→諸要素の結晶=出来事 *起こるべくして起こったのではなく、人間の行為の結果としての出来事 *反ユダヤ主義、帝国主義の諸要素は 必然的に 全体主義に直結したのではない *人間の選択を描いた→他の選択肢もありえたのになぜ それを選択したのか *官僚制という誰でもない支配が 個人の判断と責任に与えた影響を検証 *全体主義は 政治の消滅である

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2022/01/26

2021年12月 その人の生涯を知ると、哲学の本棚にずらりと並ぶ著作の背景やテーマがわかる。 ユダヤ人として第二次世界大戦を生き抜いた強さ、その後多くの人から批判され古い友人から絶縁されても思考し発信し続けた強さ。 読みやすくてよかった。この本を手がかりにハンナ・アーレントの著作...

2021年12月 その人の生涯を知ると、哲学の本棚にずらりと並ぶ著作の背景やテーマがわかる。 ユダヤ人として第二次世界大戦を生き抜いた強さ、その後多くの人から批判され古い友人から絶縁されても思考し発信し続けた強さ。 読みやすくてよかった。この本を手がかりにハンナ・アーレントの著作を読み始めている。

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2021/09/18

ユダヤ人彼女がユダヤ人虐殺アイヒマン裁判を傍聴し思い描いていた悪の人物像とあまりにかけ離れていた凡人だったことにショックを受け。邪悪な行為は個人の問題ではなくシステム的に行動し考えることをやめた人間の愚かなさが原因悪の陳腐さとホロコーストにはユダヤコミュニティも加担していたと雑誌...

ユダヤ人彼女がユダヤ人虐殺アイヒマン裁判を傍聴し思い描いていた悪の人物像とあまりにかけ離れていた凡人だったことにショックを受け。邪悪な行為は個人の問題ではなくシステム的に行動し考えることをやめた人間の愚かなさが原因悪の陳腐さとホロコーストにはユダヤコミュニティも加担していたと雑誌し発表するとユダヤ人総反発を受け孤立それでも信念を貫く彼女は凄い。

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2021/04/29

アーレントの生い立ちから始まる生涯と代表作の内容の平易な説明を通して彼女の難解な思想を読み解く入門となる素晴らしい本だった。さらに深く知る上でアーレントの著作をこれから読む必要はもちろんあるが、友人との交流を大切にし、多くの影響を受けた彼女の思想を知るには著作のみでは限界があるの...

アーレントの生い立ちから始まる生涯と代表作の内容の平易な説明を通して彼女の難解な思想を読み解く入門となる素晴らしい本だった。さらに深く知る上でアーレントの著作をこれから読む必要はもちろんあるが、友人との交流を大切にし、多くの影響を受けた彼女の思想を知るには著作のみでは限界があるのでそういう意味でも伝記色の強い本書はそこまでカバーできているので読む意義があったと思う。 彼女の政治哲学には難しい部分ももちろん多いが、根底にあるのは''現実を理解し事実を語ること''ということだった。また彼女の人柄としては友人思いで、とても誠実な人物なのだと感じた。そんな彼女がアイヒマン論争で友人たちと絶縁することになってしまったのはとても残念に感じた。

Posted byブクログ

2021/01/05

ドイツにユダヤ人として性を受けたハンナ・アーレントの生涯を綴った書籍です。 ナチス台頭の時代、同時代の軍国日本との対比でアーレントの生き方を考える。

Posted byブクログ