わたしはマララ の商品レビュー
あらためて私の見識の狭さと無知さが露わになる。 パキスタン、とんでもない国。国を治めるトップ、そして地域を治める人間たちが嘘つき。そんなの、心が腐るし教育なんてあったものじゃない。 そしてタリバン、ムスリムという至高の名をいいようにして暴力活動をするテロリストやないか!恥を知れ...
あらためて私の見識の狭さと無知さが露わになる。 パキスタン、とんでもない国。国を治めるトップ、そして地域を治める人間たちが嘘つき。そんなの、心が腐るし教育なんてあったものじゃない。 そしてタリバン、ムスリムという至高の名をいいようにして暴力活動をするテロリストやないか!恥を知れ!!恥を!!!! と読んでてここまで憤りが募る本もそうそうない。 そして知らない世界だった。 ごめんなさい、本当に無知でごめんなさい。 誰に謝ってるのかわからんけど、現状を知らなすぎると世界の女の子たちに失礼な気がする。 私は恵まれてる。恵まれてるのに他者を助けてあげられてるか?誰かのためになることを一生懸命やったか??後悔が尽きない。 マララが無事で本当によかった。 読み終えて本をたたんだ見た背表紙。 そう、お父さん。 マララの肩を抱いて写るお父さん見てぐっときてしまった。 世界で一番立派なお父さんだよ。 お母さんは?と思うかもしれないが、お母さんは読み書きができないけど聡明でマララを常に心配してくれて人。お母さんもステキだった。
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「マララ」の前に出版された一般向けの本。児童書より深く書いてあるのかなと思ったけど、期待したマララさんのエピソードは児童書よりもさらりと流されていて、宗教や紛争の話が増えていたような気がした。 第一部 タリバン以前 地震が来るまでの幸せな時間の話。 気になった文章。 『教師も生徒も、自分の意見を持ってはいけない。(略)偏見のない広い心や創造性よりも、命令に素直に従うことを重視するような学校に、うんざりしていたのだ。』68p どこかで見たような学校の事を書いてある……ようなと思ってしまった。日本も大半が『命令に素直に従うことを重視する』ような気がする。その方が管理しやすいから。これはマララさんの父親が学校を作る時の話。で、父親は創造性を重視していたという事がわかる。……そうじゃないと、マララさんが自由に意見を言う子供に育たないよなと思った。 父親は宗教指導者の家の子どもとして生まれたけど、貧乏だったとある。権威はあるけどお金がない家だったらしい。なぜなのかは書かれていないけど、『パシュトゥン人はお客が来たら、もてなさないといけない』とあるので、知名度と権威のある家はお客のもてなしで貧乏になるのかなと思う。父親が学校づくりで四苦八苦の時も『客がたくさん来るから金が貯まらない』と共同経営者に文句を言われるとあったので、……人脈と権威がある人ほど金はない状態になりやすい文化なのかなと思う。 第四部 生と死のはざまで 第五部 第二の人生 撃たれた後の話。治療のために海外に行ったけど、家族は後から来た……。その間、ずっとお金と父親が撃たれたんじゃないかと不安だったと書いてある。撃たれた時の記憶は消えて、友人の名前や単語などいくつかの記憶も曖昧状態になるくらいには酷い状態だったとある。 その生きるか死ぬかの状況でも政治が絡んでくる。政治がらみ怖すぎる。 『ひとりの子ども、ひとりの教師、一冊の本、そして一本のペンが、世界を変えるのです』402p 短く分かりやすくテンポがいいフレーズ。10年前に耳にしていた言葉。印象的だったよな。と今も思う。 世界はどこまで変わったのだろう。 読んでよかった。 信仰の強さと、信念の強さがすごい人という事がわかった。同時に『普通の女性』という事も。普通であることも大切。 弟の存在もしっかり書かれていて、家族愛もすごいなと思った。
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パキスタンのマララ・ユスフザイさんの著書。ムスリムの宗教観やインドとパキスタン、パキスタンとアフガニスタンの歴史や関係性の知識が乏しいため、最初はなかなか集中しづらいところもありましたが段々と慣れ、後半はどんどん読み進みました。イスラム教と一口に言ってもスンニ派とシーア派と大きな...
パキスタンのマララ・ユスフザイさんの著書。ムスリムの宗教観やインドとパキスタン、パキスタンとアフガニスタンの歴史や関係性の知識が乏しいため、最初はなかなか集中しづらいところもありましたが段々と慣れ、後半はどんどん読み進みました。イスラム教と一口に言ってもスンニ派とシーア派と大きな2つの派に分かれていることはなんとなく知ってはいましたが、教義に違いはそれほどなく、「預言者の正当なる後継者は誰か(家族なのか弟子なのか、だったか、、、)」というそこの考えの違いで別の派になっており、さらにその中にそれぞれまた違うグループが無数にある、という解説にはびっくりしました。巻末に、2013年の国連本部でのスピーチ全文が掲載されていたのも良かったです。多くの人に読んでもらいたい作品。
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【琉大OPACリンク】 https://opac.lib.u-ryukyu.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB14210705
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日常が恐怖に変わる様子がリアルに書かれていてぞっとした。タリバンは最初人々に受け入れられていたことは知らなかったし、民衆を支配するやり方がナチスに似ていると思った。どの国にも起こりうることだと思う。イスラム教のことやパキスタンのことをよく知れて、以前よりこの国に親近感を感じられる...
日常が恐怖に変わる様子がリアルに書かれていてぞっとした。タリバンは最初人々に受け入れられていたことは知らなかったし、民衆を支配するやり方がナチスに似ていると思った。どの国にも起こりうることだと思う。イスラム教のことやパキスタンのことをよく知れて、以前よりこの国に親近感を感じられるようになった。
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☆生まれつき関節が柔らかい。ての指を後ろに曲げて口につけることもできるし、歩きながら足首の関節を鳴らすこともできる。周りの大人たちはぎょっとする。 ☆私が生まれた日、村の人々は母を哀れんだ。私が生まれたのは、ちょうど夜明け前、最後の星の瞬きが消えた時だった。私たち場所と言う人は、...
☆生まれつき関節が柔らかい。ての指を後ろに曲げて口につけることもできるし、歩きながら足首の関節を鳴らすこともできる。周りの大人たちはぎょっとする。 ☆私が生まれた日、村の人々は母を哀れんだ。私が生まれたのは、ちょうど夜明け前、最後の星の瞬きが消えた時だった。私たち場所と言う人は、このことを神の印と考える。ここは、男の子が生まれたら、祝砲、女の子が生まれたら、カーテンの後ろに隠す国だ。女の子の役割は、食事を作って子供を産むことだけ。 ☆サフィーナの家でアクセサリーを盗む ☆ 10歳の時、タリバンがスワットにやってきた。指導者、ファズルラーがラジオ放送を始めた。毎晩8時から10時、翌朝の7時から9時にその再放送がある。最初の頃の放送は、人々に良い習慣を流し、悪い習慣を止めさせようと言うものだった。しかし音楽を聴くな、映画を見るな、ダンスをするなと言い出したそういう罪深いことをしているから地震が起こったのだ、それをやめないと再び神の怒りを招くと言う。DVDのお店もなくなった。誰々さんはCDを燃やしたとかYさんがこのところひげを伸ばしているので祝福してあげましたとかXさん自ら進んでCDのお店を閉めましたとかそのようなことをいました。誰々さんは学校に行くのをやめたのでいつか天国に行けるでしょうとか。
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パキスタンのマザー・テレサ。舞台は、ヒラリーの『困難な選択』、ミシェルの『マイ・ストーリー』とリンクする。オバマ政権においてパキスタンは犯罪国家のように捉えられていたけれど、パキスタンから見れば米国は敵性国。立ち位置を変えれば異なる風景が見えてくる。本には世界が凝縮されている。頭...
パキスタンのマザー・テレサ。舞台は、ヒラリーの『困難な選択』、ミシェルの『マイ・ストーリー』とリンクする。オバマ政権においてパキスタンは犯罪国家のように捉えられていたけれど、パキスタンから見れば米国は敵性国。立ち位置を変えれば異なる風景が見えてくる。本には世界が凝縮されている。頭を撃たれた瞬間の感覚の描写が印象的。タリバンが彼女を撃ったことは、結果的に彼女のメッセージを世界に広めることになった。イスラムの世界においても女性も教育を受ける権利がある。世界には未だ小学校にも行けない子供が何千万人といる。学校に通う権利を奪われる子供が世界中に一人もいなくなるように。教育こそが平和な世界の礎となる。読後に裏表紙のマララと父のツーショットを見てじんときた
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●国連本部でのスピーチ 「ペンは剣よりも強」と言う諺があります。まさにその通りです。過激派は、本とペンを恐れていました。そして今もされています。教育の力が怖いのです。彼らはまた女性を恐れています。女性の声が持つ力が怖いのです。だから彼らは人を殺すのです。昔も今も、彼らは変化を恐れ...
●国連本部でのスピーチ 「ペンは剣よりも強」と言う諺があります。まさにその通りです。過激派は、本とペンを恐れていました。そして今もされています。教育の力が怖いのです。彼らはまた女性を恐れています。女性の声が持つ力が怖いのです。だから彼らは人を殺すのです。昔も今も、彼らは変化を恐れているのです。私たちの活動によって、平等な社会が生まれたら困ると思っているのです。 世界中の姉妹の皆さんにお願いします。勇気を持ってください。そんな力がないなんて思わないで。自分には無限の可能性があると言うことに、どうか気づいてください。 言葉には力があります。私たちの言葉で世界を変えることができます。皆が団結して教育を求めれば、世界は変えられます。でもそのためには、強くならなければなりません。知識と言う武器を持ちましょう。連帯と絆と言う盾を持ちましょう。 教育こそ、唯一の解決策です。まず、教育を。
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タリバンという名前はよく知っているし、ニュースや本でもよく聞いていました。 9・11以降のイスラム圏とそれ以外の国での軋轢で、市井の人々が多く被害にあって、安全な生活が出来ていないであろうことは薄っすら感じていました。 そんな中、タリバンに占拠された村で、女性への教育の大切さを訴...
タリバンという名前はよく知っているし、ニュースや本でもよく聞いていました。 9・11以降のイスラム圏とそれ以外の国での軋轢で、市井の人々が多く被害にあって、安全な生活が出来ていないであろうことは薄っすら感じていました。 そんな中、タリバンに占拠された村で、女性への教育の大切さを訴え続けた少女が、スクールバスに乗り込んできたタリバンの兵士に頭を撃たれます。 彼女マララは一命を取り留めますが、故郷の村へは帰ることが出来ず、亡命したイギリスで暮らしています。2014年にノーベル平和賞を受賞しました。 イスラム諸国の情勢については複雑すぎていくら本を読んでも理解できません。ただ、原理的なイスラム教の中で、女性の権利が著しく損なわれている事は世界中の人が知っています。 そして、彼女は政治的発言により11歳で命を狙われるという、日本では考えられない大人げない話です。 女性が教育を受けることで地獄に落ちる、というチョット何を言っているのか分からないサンドイッチマンのコントのような状態ですが、これを多くの人が真剣に言っているのですから本当に驚きます。 教育というのは国の柱です。子供のころは何でこんなこと習わなければいけないのかと疑問でしたが、知らないという事は、それから先に進めないという事です。選択しを増やし目次を多く作る事によって、色々な知識にアクセスすることが出来る。過去の巨大な知の中から既に通過して解決済みの問題をスルーして、そこから最短ルートを辿ることが出来る。過去に有った過ちから学び、より良い世界を構築することが出来る(実際は出来ていないが)。 日本でも過去女性の参政権が無かったり、教育を受ける必要はないという風潮が有ったりした時代が有りました。もう遠い昔でその頃生きていた人がいない位昔ですが、今まさにそういう時代を生きている女性が無数にいるという事が信じられません。 日本は欧米諸国からのインプットが有った事と、宗教的な縛りが非常に少ない為にスムーズに移行することが出来たのでしょうが、そもそも人間の生き方の規範を宗教で縛られている事で、システムを変えることが難しいのは分かる気がします。 この本を読むとイスラム教がとても野蛮な宗教に感じられますが、「となりのイスラム」などと読むと非常に平和な宗教で、戦争によって教義を捻じ曲げられているだけだと分かります。悪いことをすると地獄に落ちるという事を非常に恐れているので、そもそも人に悪い行いをすることがあり得ないのですが、聖戦、聖戦士のような魅力的な物言いで、悪い人間を殺すことで、天国への道が拓かれるように錯覚させているのが本当の所だと思います。 マララさんはあまりにもビッグネームになり過ぎ、アンチも沢山いる事でしょう。政治家のイメージアップに利用されることも考えられますが、まずこのような年若い少女が声を上げなければならない状況で、勇気を持って声を上げた彼女の事は絶対に認められなければならないと思います。
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アフガニスタンのパシュトゥン人のジャンヌ・ダルクにマラライがいて、それにちなんだ名前。話の流れがうまいなと思ったら、ジャーナリストが共著だった。
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