悪医 の商品レビュー

久坂部羊(著者)

2015/11/16

医療者側に立つのと患者側から読むのとで
だいぶ感想が変わりそう。
私は過剰な希望を持たされてやっぱダメってなるより
最初からありのままもしくは少し控えめくらいに
告知してもらえたほうがありがたいけど。

2015/10/31

医療者と患者の完全な意思疎通は難しい。
ほとんどの医者は治療に全力を尽くしている。
しかし患者の思った効果を与えられないと憎まれる。
技術の稚拙な医師でも、真摯に向き合えば許される者もいるし、結果だけ見る患者もいる。

癌はありふれた病になって、患者の知識も増えた。
ただ死に関する知識はなかなか難しい。
在宅で死ぬ人が増えれば、死は身近に戻るのか。

それぞれの立場で描かれた場面に臨場感があり、医師が著書なだけあるな、という感じだった。
面白かった。

2015/10/11

末期がん患者と、医者の両方の視点で物語が進みます。
がんが発覚して、突然余命宣告を受け、絶望の淵に立たされながらもそれでも生きようともがく姿は見ていてつらかったし、突然現れて命を奪っていく病気ってなんて理不尽なんだろうと恐ろしくなった。延命治療が逆に命を縮めるとわかっても、何もせずに死を待つしかないと医者に宣告されるってどんなにつらいことだろう。この本の小仲さんのように、病気と闘う精神力が私にあるだろうか。「死を考えなくてもよかったあのころは、なんと恵まれていたことだろうか」という言葉がずーんと来た。今の健康に感謝したい。
一方医者のターンでは、患者にこれ以上手の尽くしようがないことをどう宣告をするかで頭を悩ませる様子が描かれていて、医者、患者の立場どっちも理解できるだけにつらかった。お医者さんて本当に大変な仕事だと思う。

2015/09/25

この人はなかなか扇情的な文章を書くのであっという間に読めてしまう。
末期のがん患者と医師との気持ちや考え方のすれ違いが様々な場面として書かれている。今の日本では死にかけている人が調べたらがんだった、という事は多分少なく何かしらの不調やあるいは健康診断でがんが見つかる。自分が死ぬ自覚なんて持てないしまず受容は困難だ。一方医師はあらゆる悲惨な状況を見てきて、良くも悪くも慣れているし現実も知っている。悪い医師もいるだろうけれど、大半が患者さんに治って貰いたいし辛い思いをして欲しくない。
どちらも切実な思いを抱えながらも、分かり合えず苦しむ。どの様にしていけば良いのか辛く思いながら読んだ。

2015/08/28

読んでてすごく辛い。きれいごとの一切ない、まっすぐで残酷な話。本当に健康が一番大事だなと当たり前のことを改めて考えた。病気も医療も現実も理不尽なことだらけ。万能薬が一刻も早くできてほしい。

2015/05/28

がん患者と医師の2つの視点の物語。
どちらの言い分もわかるからこそ難しい。
最後のページは胸に来るものがありました。

2015/01/10

死に対する恐怖心がなくなってきた今日この頃。だけど、ガンに襲われたりすると、あがいてしまうのかなあ。そのまま、そのまま、受け入れて死にたい。それって難しいのかな。

2014/12/24

久しぶりに引き込まれる本に会い1日で二度読み。常に癌治療って何だろうと考えてるので家族にも読ませたい。

2014/09/23

面白かった。ハッピーエンドで良かった。とてつもなく重いテーマ。ガンは、今では、身近な病気とはいえ、実際にあったら、耐えられない。

2014/09/03

一気に読めた。末期がんの患者と医者の心のようすがテンポよく描写されていく。心のすれ違いから生まれる葛藤は、心が合わさることによって癒えていく。とにかくおもしろかった。