まほろ駅前狂騒曲 の商品レビュー
映画は公開時に矢も楯もたまらず観て、小説はようやく手に入れて読了。 もちろん「便利軒」と「番外地」はそれぞれ読了、観賞済み。 だから、まほろでの懐かしい面々との再会がまずは嬉しい。 そして、平成の『傷だらけの天使』こと多田と行天のやさぐれ感に男心をくすくぐられる。 こういうチンピ...
映画は公開時に矢も楯もたまらず観て、小説はようやく手に入れて読了。 もちろん「便利軒」と「番外地」はそれぞれ読了、観賞済み。 だから、まほろでの懐かしい面々との再会がまずは嬉しい。 そして、平成の『傷だらけの天使』こと多田と行天のやさぐれ感に男心をくすくぐられる。 こういうチンピラな生活に憧れるんだよなオトコってヤツはさ。 本を読みながら呑む安酒と適当な肴の味も三割り美味い。 表向きはお気楽でハチャメチャなドタバタストーリーなようでいて、底には脛に傷持つ男達の繊細で複雑な感情がこれ以上はないと思われる程に的確でビビッドに描き込まれている。 しをんさん、さすがです。
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三浦しおんの直木賞受賞作、「まほろ駅前多田便利軒」の続編第三弾。 まほろ市を舞台に、町の便利屋を営む多田と雇われの行天、このふたりを取り巻く人々の騒がしい日々が描かれている。 一作目、二作目とたくさんの個性的・魅力的な人達(またの名を“愛すべき変わり者”)との出会いと交流を重ね...
三浦しおんの直木賞受賞作、「まほろ駅前多田便利軒」の続編第三弾。 まほろ市を舞台に、町の便利屋を営む多田と雇われの行天、このふたりを取り巻く人々の騒がしい日々が描かれている。 一作目、二作目とたくさんの個性的・魅力的な人達(またの名を“愛すべき変わり者”)との出会いと交流を重ねながら、ふたりの関係にも変化が訪れ、今作でひとつの区切りを迎える。 「まほろ駅前」は、いわば“家族でもない老若男女との程良いくされ縁小説”だ。 そして私は、人が生い立ちや家族の中で負った傷と痛みを、新たな出会いと関わりの中でやわらかく回復していくこの手の話が、どうしようもなく好きだ。 人生で一度も傷を負わない人間なんて、多分きっといない。 そしてひとたび深手を負えば、いくら見ないようにしたって、いくら時間をかけたって傷跡は残る。それでも、その傷跡の痛みが癒され、それを穏やかな気持ちで撫でて懐かしむ日が来る。そう信じて歩めることこそが、人に与えられた静かな希望ではないか。 静かに静かに、少しずつ。新たに出会った人達が吹きかけてくれるやわらかい吐息を受けて、自分の指で祈りながら、撫でるように傷を癒す。 自分も多少、多田に似た経験をしたからなのかはわからない。でも、そんなことを感じた。 家族との哀しい別れを経て、今作で新たな女性との1ページを開いた多田が、自分の幸せが図々しい、と自嘲する。 行天が、俺はそうは思わないと言い、再出発を静かに喜ぶ。 本当に、人の心に寄り添うとはこういうことなのだと、心で泣いた。 最後はこれまで紡いできた便利屋ファミリーが一堂に会しての、ビバまほろ大団円。 とても温かい気持ちが満ちる。 そして、幸せを追いかけていたのに、幸せが訪れたことへの一抹の寂しささえ感じさせるラスト。 三浦さんは徹頭徹尾、とにかく優しい。 三作を読んで思い出したのは、bump of chicken のrayの歌詞。 「あまり泣かなくなっても 靴を新しくしても 大丈夫だ あの痛みは 忘れたって消えやしない」 あと、本作がハマった方は、ぜひ「3月のライオン」も読んで欲しい。 新しい年も、便利屋事務所に程々にトラブルが舞い込むことだろう。 多田と行天には、まほろのみんなを巻き込んで(むしろ巻き込まれて?)、町を賑やかに走り回っていて欲しい、と切に願っている。
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ギョーテンに 振り回される タダさん!! 二人にかかれば どんな 難解事件でも 解決!? この 物語は ギョーテン中心に 回っているね♪
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まほろ駅前シリーズ第三弾。とにかく、多田と行天の掛け合いが面白い。第一弾ではチワワが、今回は行天の子供が二人をより接近させる。行天の発想に驚きながら楽しんで読んだ。
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番外地のフリを丁寧に一つ一つ拾っていく内容。ドキドキ感はないが安心して最後まで読めました。ラストは予定調和な感じ。
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シリーズ3冊目となれば、飽きそうなものだが、次々と騒動がおこり、面白かった。爺さんのハイジャックはありえないが、それぞれのキャラクターが際立ってすごいいい。
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お久しぶりのまほろ!多田と行天!!! 相変わらずいいなあ~2人の不器用な信頼関係だいすき!そしてまほろだいすき!安定の面白さで大満足。こんな分厚いのにすぐ読み終わっちゃってさみしくなる。それくらい、登場人物たちを身近に感じる。やっぱりいいなあ、まほろ。終始にやにやしながら読んでし...
お久しぶりのまほろ!多田と行天!!! 相変わらずいいなあ~2人の不器用な信頼関係だいすき!そしてまほろだいすき!安定の面白さで大満足。こんな分厚いのにすぐ読み終わっちゃってさみしくなる。それくらい、登場人物たちを身近に感じる。やっぱりいいなあ、まほろ。終始にやにやしながら読んでしまったー。 多田もおめでとうだし、行天もよかったよ。うんうん。また彼らに会いたいよう。多田瑛太と行天龍平にも会いたいよう。
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はるちゃんかわええ。 3部作読みおえて、このシリーズ大好きだなあって思ったけど… イメージもう瑛太と松田龍平に固定されてるから挿絵がいらないな。笑
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★★★★★まほろ駅前多田便利軒、番外地、狂騒曲。3作品を読んで、狂騒曲が1番面白かった。軽トラのキーを取り合い、バチバチと手を叩き合う。二回目で噴き出すwww「正しいと感じることをする。でも正しいと感じる自分が本当に正しいのか疑う。」みんなが南口ロータリーに集結してくる様は圧巻で...
★★★★★まほろ駅前多田便利軒、番外地、狂騒曲。3作品を読んで、狂騒曲が1番面白かった。軽トラのキーを取り合い、バチバチと手を叩き合う。二回目で噴き出すwww「正しいと感じることをする。でも正しいと感じる自分が本当に正しいのか疑う。」みんなが南口ロータリーに集結してくる様は圧巻でした。まさに狂騒曲!期待を裏切らない!スピード感がたまりませんでした。なんとも気持ちのいい結末で、落ち込んだ時に読みたい本第1位!傑作!
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269ページ 泥のように堆積した気持ちのなかから、まただれかをいとしいと思う心が芽生えてきたことに驚いてもいるんです。
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