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なぎさ の商品レビュー

3.8

123件のお客様レビュー

  1. 5つ

    25

  2. 4つ

    48

  3. 3つ

    30

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

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2015/03/23

不完全な人間が、生きていこうと懸命に自分の居場所をさがす。ささやかでも地に足をつけて、大切なものを大切にすることがおすすめされていて、お金を稼げても飽きっぽくてノマドな生き方が否定されている。

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2015/02/22

この先にあるものを見ているか否かで、耐えるか捨てるかの判断が変わる。言われてみると当たり前のようだけど、性格で片付けてたような気がして考えを改める。 ひとの営みって、繋がってるものだから、重なってくものだから、私もそれなりに耐えていくんだろうな。

Posted byブクログ

2015/01/24

家族って、どこからが負担になるのだろう。 心を病んだり、体を病んだり、お金にこまったり、それでも家族なら、という縛りから抜け出せない苦痛と、苦痛に対する罪悪感がよく書かれていた。 決して明るくない話しだったけど、本としてはよかった。 「深刻な話ほど深刻に捉える人にはできない」 な...

家族って、どこからが負担になるのだろう。 心を病んだり、体を病んだり、お金にこまったり、それでも家族なら、という縛りから抜け出せない苦痛と、苦痛に対する罪悪感がよく書かれていた。 決して明るくない話しだったけど、本としてはよかった。 「深刻な話ほど深刻に捉える人にはできない」 なるほど…。 けっこう相談事されるタイプなんだけど、受け止め方が重くないとこがいいのね。 …それってよいこと(~_~;)

Posted byブクログ

2015/01/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

長野県須坂から横須賀の久里浜に引っ越してから数年経ったある日、冬乃の所に妹の菫が訪れと同居する事になった。 夫の佐々井くんと冬乃はなんだかしっくりいっていなかったのだが、菫がカフェを開くと言いだしてから、夫の元部下の川崎君や、菫の知人のモリと、色々な人と交流を持つようになっていく。 この話の舞台が横須賀の久里浜だったのだが、作者はきっとここに住んでいたのではないか?というくらい詳しくショップやレストラン等、地の理を知っているなぁ~と感心してしまった。 結局冬乃と菫との間でも、冬乃と佐々井くんの間でも、ネックになっているのが両親という重荷だった。 働けなくなった両親はいつも娘達に金の無心に来た。 両親なのだから面倒を見て当然と思う気持ちと、私はもう別所帯があるのだからもう自分達で暮らしてくれ、と、思う気持ち、とてもよく分かる。 最後には生活保護を受給しているのだからもう援助はしない。援助をするということは誓約書を書いたの以上犯罪になってしまう。という事を言い須坂へ戻り、決別する。 親の離れどころというのが難しいと思う。 自立して、子供に迷惑をかけないようにしようという親ならば助かるのだけれど、頼り切って重荷になってしまうと子供は子供で苦しいと思う。 親の体が動くうちは迷惑をかけないように生きていけるとおもうけど、もし年を取ったり、病気をしたりしたらどうなるんだろう…。

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2015/01/02

★★★★☆ 死んだように生きるか、生きるために苦しむのか 【内容】 家事だけが取り柄の主婦、冬乃と、会社員の佐々井。ある日妹がやってきた。一方、佐々井と行動を共にする会社の後輩の川崎は、ブラック企業勤めが限界だと感じていた。 【感想】 家族との関係がうまくいかない、会社がブラッ...

★★★★☆ 死んだように生きるか、生きるために苦しむのか 【内容】 家事だけが取り柄の主婦、冬乃と、会社員の佐々井。ある日妹がやってきた。一方、佐々井と行動を共にする会社の後輩の川崎は、ブラック企業勤めが限界だと感じていた。 【感想】 家族との関係がうまくいかない、会社がブラックだ、お金がない。。現代社会に生きる僕らには身に染みる思いだった。 でも、これれ全てで「自分」が形成されているのだ。 死んだように生きることも、生きるために苦しむのも全て自分の「選択」なのだ。 大きな流れの中で、「選択」したように感じても「選択」ではないこともある。 自分の心に正直に生きることが大切なのかもしれない。 【引用】 ・鳥に向かっておまえは羽があっていいよな、魚に向かってえら呼吸ができていいよなと言っても仕方ないだろう。 ・おじいさんは山へ芝刈りにおばあさんは川へ洗濯に、じゃなくて一緒に芝刈りに行って、一緒に洗濯にいくってこと ・生きていくということは、やり過ごすということ。自分の意志で決めて動いているようでも、ただ大きな流れに人は動かされているだけだ。成り行きに逆らわずに身を任すのがいい。できることはちょっと舵をとるくらいのことだ。 ・見栄というのはそれを誇示する相手がいなければ成立しない。誰も見ていない、誰も評価しないところで孔雀が羽を広げても美しいという判断は生まれない。 ・凋落があるということは繁栄があったということだ。

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2014/12/25

久しぶりすぎるほど久しぶりの山本さんの本。 毎度名前の付けられない、呼び名の無いこころの動きが 切実に迫るのだが、今回はやや冗長な印象があった。 出てくる人物ごと、視点も関わりも捉え方が違っている点は さすがの観察眼だが、なんだか個人的には上滑りだった。 パンチは無いけど、久...

久しぶりすぎるほど久しぶりの山本さんの本。 毎度名前の付けられない、呼び名の無いこころの動きが 切実に迫るのだが、今回はやや冗長な印象があった。 出てくる人物ごと、視点も関わりも捉え方が違っている点は さすがの観察眼だが、なんだか個人的には上滑りだった。 パンチは無いけど、久しぶりの山本作品だったな、の 感慨の方が強い。(内容の感想ではないが)

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2014/12/11

山本文緒さんのかなり新しい?部類の長編。図書館で借りて、返却日間際に慌てて読んだ。夫婦と姉妹と会社の先輩後輩…色々な人間関係に頭が混乱してた。でも冬乃に共感した。文庫化したら買って、じっくり噛み砕きながら再度読みたい。

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2014/11/29

これまでの著者の本とは、メッセージ性が異なっている。世の流れに忠実に身を任せる人と反骨精神で立ち向かう人が登場し、相互の考え方の違いによる葛藤が描かれている。モリや菫の新しいもに好きが川崎や冬乃のしっかり者に、どちらかというと反面教師な影響を与えている点が印象的だった。

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2014/11/20

時間があれば一気読みしてたと思います。恋愛ものではないのでどうなんだろ、さわやか路線だったらと不安はありましたが冒頭しばらくしてすぐに不安は消えました。少しづつ黒い部分がわかってくるのも《恋愛中毒》ようでドキドキさせてくれました。胸の奥の黒い部分を射抜かれるような感情の表現もやっ...

時間があれば一気読みしてたと思います。恋愛ものではないのでどうなんだろ、さわやか路線だったらと不安はありましたが冒頭しばらくしてすぐに不安は消えました。少しづつ黒い部分がわかってくるのも《恋愛中毒》ようでドキドキさせてくれました。胸の奥の黒い部分を射抜かれるような感情の表現もやっぱり好きだなぁ。ネタバレするので書けませんが途中、冬乃の思いが重なる過去があり数日たった今もじわりとダメージがきています(笑)ひさしぶりの復帰作、良かったです。これからも書いて欲しいなぁと願います。山本文緒さん、数年ぶりですが三十代半ばになった私はまだ大好きな作家さんです。

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2014/11/17

初まりは山本さんの初期のお話を思い出させた。明るい海辺の景色の描写や久しぶりの姉妹の再開や仲の良い夫婦に明るい話と思った。しかしラストまで読むとやはり山本さん。 これは家族のお話。思いやって傷つけ合う家族の話だ。

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