ゼツメツ少年 の商品レビュー
ある日先生のもとに手紙が届くまではよいのだが、その後の内容が現実の話か物語か複雑すぎてよく分からない。
Posted by
小説家のセンセイの所に手紙が届く。 僕たち、ゼツメツしそうだから物語にしてください、と。 送り主はタケシ(中2)。幼いころからずっとイジメられてきて、しかもそれは、2つ年上の、いわゆる大人にとって「いい子」であるの兄貴がはじめたイジメ。学校にも家にも居場所がない。ゼツメツ寸前なの...
小説家のセンセイの所に手紙が届く。 僕たち、ゼツメツしそうだから物語にしてください、と。 送り主はタケシ(中2)。幼いころからずっとイジメられてきて、しかもそれは、2つ年上の、いわゆる大人にとって「いい子」であるの兄貴がはじめたイジメ。学校にも家にも居場所がない。ゼツメツ寸前なのです、センセイの書く物語に中に居場所をください、助けてください・・・と。 タケシ少年は、運動も苦手、勉強もダメ、うっかり者で冴えないけれど、原始クジラが大好きで、絶滅してしまった恐竜や生き物のことはよく覚えているし、大好きだ。 夏休み、不登校児の集まりで出会ったリョウ(小5、男)とジュン(小5、女)を誘って家出を決行する。家を出て、自分たちの居場所を見つけるのだ。 物語の語りの多くは、しっかりもののリョウ。 センセイに手紙を送っている、隊長はタケシ。 物語は3人のゼツメツしそうな少年少女の家出の顛末と、センセイのいる現実(?)を行き来する。センセイが過去に描いた作品の登場人物たちも出てきて、つながっている。 タケシからの手紙でセンセイは物語を進めてゆく。 孤独だったタケシとリョウとジュンは、心を通わせ、自分を肯定できるようになる。 しかし、彼らはもうゼツメツしているのだ・・・。 子どもが主人公に見せかけて、実は子を自殺で失った親に希望を持たせてあげるための小説だったのでしょうか。 死んでしまったけど、最後には、不幸ではなかったんだよ、と。
Posted by
死んじゃった3人を小説の中で幸せにする話 ゼツメツしそうってわかるな 僕もゼツメツしそうな人間だったから きっと生きることをやめたらゼツメツしちゃうんだ 大人になれない子どもがいる って言うのは萩尾望都のポーの一族の言葉で 僕も大人になれない子どもだ これはゼツメツしちゃう子...
死んじゃった3人を小説の中で幸せにする話 ゼツメツしそうってわかるな 僕もゼツメツしそうな人間だったから きっと生きることをやめたらゼツメツしちゃうんだ 大人になれない子どもがいる って言うのは萩尾望都のポーの一族の言葉で 僕も大人になれない子どもだ これはゼツメツしちゃう子どもとは違うかな? でもゼツメツなんて本当はしないんだ だって同じような人はたくさんいるんだから クジラみたいに新しい生き方を命がけで探して生き残らないと 昔の僕はゼツメツしそうだったけど 今の僕は生き残りたいと思って頑張ってる
Posted by
全体から危なっかしい匂いがしてた 家出した少年少女の話 危ない橋の上をふらふら渡ってるような怖さがある 希望や願望の物語なのかもしれない 救いはある よかった
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
子供を亡くした親に送る救済的小説。 久しぶりに重松さんの厳しい面が押し出された小説でした。 最近は笑いとペーソスの中で、奇跡的にも希望が叶う、または希望が持てる者が多かっただけに、ガードが甘かった分やられました。 過去の小説の登場人物を使って、重松小説の原点回帰的テーマのいじめ、自殺に正面から向き合っていると思います。 しかも、助けられなくても救える、という一縷希望に向けて、ラストの方は涙腺が緩みっぱなしになってしまいました。
Posted by
読んでいて辛くなって、読み終えるのに時間がかかった。これで救いがあったとは思えなかったな。これが今の普通の小中学生なら辛いな。
Posted by
小説に登場させてください。 小学生から手紙をもらった。僕達、絶滅しそうなんだと。 そして物語が始まる。 イジメの話しは本当に胸が苦しくなる。 エピローグを読んで、さらに泣けてきた。
Posted by
ツライ小説だった。絶滅してしまう子供達。望んで新たな場所に行くのではない。望まないのにより過酷な環境に追いやられる。親は何もできないのか?
Posted by
えー、そうなの?そうなるの?と一度ならず驚くラストでありました。 どこまでが現実でどこからが小説なのか分からない、なんとも不思議な内容で、本来あまり好きではない感じのハズがずんずん引き込まれました。 不登校1つとっても起きている問題の根っこが一括りには考えられないことなんだなぁ
Posted by
どこにも居場所のなかったゼツメツ少年たち。最後には三人のことが愛おしくてたまらなかった。 人は居場所を求めてさまよう。その中で出会った人に救われ、救い、生きているんだと感じられる一冊。だからこそ、大事なのは想像力なのだ。人と共に生きるための想像力。希望。信じること。約束。
Posted by