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スタンフォード大学で一番人気の経済学入門 マクロ編 の商品レビュー

3.7

44件のお客様レビュー

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2024/09/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ミクロ編同様、かなり平坦に書かれているのだろうなと思うがどこか細かい所がすっと胸に入ってこない。今まで学校で授業を受けてもどこかピンと来ておらず、この手の入門編を読んで、少しわかった気がしても、やはりよくわかっていないのは、根本的に向いてないのかなとすら思う。が、まあ経済のコントロールは難しく、各国の頭のいい人たちが集まって、できるだけコントロールして悪い方向に行かないようにしているということはわかった。それでもどの国も好景気はいつまでも続かないし、それだけ変数が多く、予測の難しい社会なんだろう。 P.38 通常の市場で考えるなら、たとえばバナナの需要が減ったとき、バナナの値段は安くなります。しかし、不景気で労働力の需要が減ったとしても、労働者の給料が急に下がることはありません。値段が下がる代わりに、失業者の数が増えるのです。(中略)失業というのは、賃金が均衡点よりも高い位置に固定され、そのため労働の供給量が需要量を上回っている状態だといえます。 P.81 「供給はそれ自身の需要を生む」という言葉があります。19世紀フランスの経済学者ジャン=バティスト・セイによる「セイの法則」です。 この法則のベースとなる考え方は、商品やサービスが生産・販売されると、そこにかかわった人びとにお金が入るということです。(中略)マクロ経済学的に見ると、あるところに供給があれば、それと同じ程度の収入が生まれ、それによって同じ程度の需要が生まれるということになります。しかし、セイの法則および新古典派経済学には弱点があります。それは景気後退についてうまく説明できないということです。 P.82 20世紀イギリスの経済学者ジョン・メイナード・ケインズは、セイの法則に真っ向から対立する理論を打ち立てました。ひとことでいうと、「需要がそれ自身の供給を生む」という法則です。(中略)ただしケインズの考え方にも、弱点はあります。総需要がマクロ経済を規定するなら、好きなだけ経済を拡大することが可能ではないかという議論です。 政府支出を大幅に増やしたり、税金を思いきって減らしたりすれば、世の中の総需要が増えて経済は一気に拡大するはずです。 P.84 需要が供給を生むというケインズの考え方は、短期的な政策を考えるときに力をはっきします。それに対して、供給が需要を生むという新古典派の主張は、長期的にみた時に大きな意味を持ってきます。 このように時間軸で分ける捉え方が、最近の主流となっています。 P.87 生産力の堅実な成長によって総供給量が増え、それによって生み出された収入が総需要を即座に拡大する、というのがマクロ経済のあるべき姿です。 総需要と総供給が足並みそろえて前進し、生産はつねにフル稼働で潜在GDPを達成し、インフレ率も失業率も低くなってくれれば文句はありません。 P.120 大恐慌とケインズの登場以来、景気の逆をいくようなお金の使い方をすることが、景気対策の定説となりました。つまり景気が悪いときは気前よくお金を使い、景気がいいときには財布のひもをしめるというやり方です。 これは有効かもしれませんが、政治的判断としてはl厳しいものがあります。(中略)世の中は好景気に沸き、税金はどんんどん流れ込んできます。そんな状態で「お金をつかってはいけません、黒字となるべく大きくするのです。支出を削って増税しなさい」とアドバイスしたら、人びとや政治家は顔をしかめるでしょう。 反対に、景気が悪化して税収が減っているとき、経済学者なら「どんどんんお金を使いましょう、税収がなくてもとにかく使いまくってください」といいます。 しかし、世の中が必死に倹約している状況で政府だけが派手にお金を使うのは、どうしてもイメージがよくありません。 P.221 購買力平価説の基本的な考え方は、「同じものを買うための値段は、どの国においても等しくなるはずだ」というものです。

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2024/06/19

マクロ経済学の復習がてら通読。池上彰の訳だからか、分かりやすい表現が多く高校生とかでも全然読めると思う。

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2023/08/18

マクロ経済について詳細に具体例を用いて説明している入門書であり、経済学に苦手意識を抱いている私にとっても非常に読みやすく理解しやすい一冊であった(わかった気になっているだけかもしれないが) 小難しい言葉ではなく平易な文章であるため、サクッと読める。興味があれば一読するのも良いだろ...

マクロ経済について詳細に具体例を用いて説明している入門書であり、経済学に苦手意識を抱いている私にとっても非常に読みやすく理解しやすい一冊であった(わかった気になっているだけかもしれないが) 小難しい言葉ではなく平易な文章であるため、サクッと読める。興味があれば一読するのも良いだろう。 なお、本書の姉妹編であるミクロ経済学を先に読むことが推奨されているが、特に順番にはこだわらずとも理解できるという印象であった。 ミクロ経済学の方を読んだらまた違う感想になるかもしれない?

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2023/08/13

ミクロマクロ共通して、初版が2010年代前半のため、各種データが古い点はあるものの、instant economistという観点では、色褪せていない。 例えが平易で非常にわかりやすい。 自分の場合、恥ずかしながら大学でも経済を学ばず、診断士試験で初めて学んだレベル。 合格のた...

ミクロマクロ共通して、初版が2010年代前半のため、各種データが古い点はあるものの、instant economistという観点では、色褪せていない。 例えが平易で非常にわかりやすい。 自分の場合、恥ずかしながら大学でも経済を学ばず、診断士試験で初めて学んだレベル。 合格のための知識ということで、偏ったインプットを解消すべく読んでみたが、幅広に、かつ小難しくなく書かれている。タイトル通り入門書。 --------- ・経常収支が黒字であることの1つの理由は、国民の貯蓄率が高いこと。 ・新古典派は、供給が需要を生むという主張。供給が増える→売れて会社と従業員にお金が入る→そのお金が消費に回る。 ・ケインズ派は需要がそれ自身の供給を生むという主張。なぜなら不況になっても潜在的な供給力は低下しないため。なので、財政政策で需要を増やす。 ・供給は比較的安定しているが、需要はアニマルスピリットによる非合理的な判断が介在することで、不規則に揺れ動く。 ・デフレによってもたらされた不況には、金融政策が効かない。例えばデフレ率が5%の状況で、仮に名目金利を0%にしたとしても、0-(-5)で実質金利が5%までしか下がらないため。

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2023/01/10

ティモシー・テイラー著、池上彰監訳『スタンフォード大学で一番人気の経済学入門 マクロ編』(かんき出版) 2013.4発行 2017.12.26読了  池上彰監訳のマクロ経済学入門の本。ミクロとマクロで分冊となっているが、もともと原書は一冊の本。筆者はアメリカの経済学者のため、ア...

ティモシー・テイラー著、池上彰監訳『スタンフォード大学で一番人気の経済学入門 マクロ編』(かんき出版) 2013.4発行 2017.12.26読了  池上彰監訳のマクロ経済学入門の本。ミクロとマクロで分冊となっているが、もともと原書は一冊の本。筆者はアメリカの経済学者のため、アメリカ経済の事例を交えながら、経済学の初歩について説明する。グラスの線を右に左に動かしたり、微分積分したりといった一般的な入門書と一線を画し、非常にわかりやすい。情報が古いところもあるけれど、基礎を学ぶためには非常に良い。 URL:https://id.ndl.go.jp/bib/024385916

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2023/01/07

マクロ経済学の入門書。数式はほとんど出てこず、豊富な事例とともにマクロ経済学のトピックが網羅的に書かれているる。自分はマクロ経済については初学者だが、非常にわかりやすくストレスなく読むことができた。マクロ経済学の全体観を掴む上では非常に有用だと感じた。ただし、2013年に出版され...

マクロ経済学の入門書。数式はほとんど出てこず、豊富な事例とともにマクロ経済学のトピックが網羅的に書かれているる。自分はマクロ経済については初学者だが、非常にわかりやすくストレスなく読むことができた。マクロ経済学の全体観を掴む上では非常に有用だと感じた。ただし、2013年に出版された本なのでトピックが少し古い

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2022/11/27

 ミクロ編では、企業間の競争や技術の発展によって、市場がどのように動いているかを学んだ。マクロ編では、経済成長や国際収支など国レベルに範囲を広げて、市場と政府の関係について述べられている。ミクロはより身近な話題を、マクロではニュースなどで議論される内容を取り扱う。  経済成長の...

 ミクロ編では、企業間の競争や技術の発展によって、市場がどのように動いているかを学んだ。マクロ編では、経済成長や国際収支など国レベルに範囲を広げて、市場と政府の関係について述べられている。ミクロはより身近な話題を、マクロではニュースなどで議論される内容を取り扱う。  経済成長のためには、金利やインフレ・貿易による資金の移動など様々な原因が絡み合っており、誰もその動きを完璧に読み解くことはできない。しかし、その傾向を知ることはできる。  お金の価値は、儲けが出ることを見越して、投資される。それは、銀行を通すことで行われるのでデータ上で金銭の移動が発生する。そして、貸した側はリターンを利子付きで返済してもらうことで、お金の量は増えていくのである。そのような取り組みが結果的にインフレやデフレとなり、経済成長に変化を起こすのである。  インフレ率が高くなりすぎると、物価が上がりすぎてしまい、商品を買うことがでいなくなってしまう。そのときは、金利を引き上げることで投資の意欲を引き下げる。すると、インフレの上昇を食い止めることができる。  また、国レベルでの投資が行われると、投資された国は資金ができる反面、儲けを出さなければならない。この現象が如実に表れているのがアメリカである。アメリカは財政赤字を減らすか、国民に貯蓄をしてもらうなどして投資されることによる赤字をいずれ減らす必要がある。  また、経済の発展および縮小についての一定の傾向であるセイの法則、ケインズ派というものがある。セイの法則は供給が需要を生む、ケインズ派は需要が供給を生むとされる考え方である。ただ、実際では短期的にはケインズ派、長期的にはセイの法則が重要になるとされている。

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2022/10/02

ミクロ編と合わせて読みました。 ミクロ編を読んでからマクロ編を、とのことでしたがどっちからでも変わらないかな…。むしろ日々のニュースをより深く理解するならマクロの知識があれば十分なのでマクロ編でも良いかも。 ミクロ編では基本一つの国の政策や補助金・給付金、お金の巡り方について語...

ミクロ編と合わせて読みました。 ミクロ編を読んでからマクロ編を、とのことでしたがどっちからでも変わらないかな…。むしろ日々のニュースをより深く理解するならマクロの知識があれば十分なのでマクロ編でも良いかも。 ミクロ編では基本一つの国の政策や補助金・給付金、お金の巡り方について語られていましたが、マクロはもっと大枠の金融政策・財政政策の話、貿易・為替が絡んできます。 よくニュースで目にする公定歩合とかそういったところです。 ざっくりとした考え方でも日頃のニュースの読み解き方が変わると思うので一度読んでおいて損はないと思います。 特に今の円安状況でネタには事欠かないかと。

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2022/05/07

アメリカを中心にマクロ経済についてわかりやすく解説されている。ただ内容がどうしてもアメリカ経済についての内容が多いため、そこは日本の状況と照らし合わせて理解する必要がある。

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2022/04/11

マクロ経済政策の4つの目標 1.経済成長 2.失業率の低下 3.インフレ率の低下 4.持続可能な国際収支 これらの関係性を考えるためのフレームワークが、総需要・総供給モデル 3.失業率 賃金が均衡点よりも高い位置に固定され、そのため労働の供給量が需要量を上回っている状態。 企業...

マクロ経済政策の4つの目標 1.経済成長 2.失業率の低下 3.インフレ率の低下 4.持続可能な国際収支 これらの関係性を考えるためのフレームワークが、総需要・総供給モデル 3.失業率 賃金が均衡点よりも高い位置に固定され、そのため労働の供給量が需要量を上回っている状態。 企業側も、給料を下げることを出きるだけ避けたい。なぜなら、従業員のやる気を削ぐため。特に、優秀な人は他の会社に行く可能性大。 そこで、新卒採用減らしたり、仕事できない人をリストラしたり。。

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