美しいこと の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
こんなに切なくなる恋愛小説は久しぶりに読みました。 女装が趣味の主人公「松岡」が、自分に想いを寄せてくれている「寛末」に″自分は女ではなく男″ということを告白できず苦悩しているところがものすごく良かったです。 性別の壁を前にして様々な葛藤や苦悩を抱く主人公の描写が切なく、痛々しいくらいに現実味を持っていて読むのが辛かったです。
Posted by
他の作品の漫画ではノンケに恋をしてもトントン拍子で話が進みますが、実際、現実ではそうなるのは珍しいと思います。そういった点で、この作品はとても現実に忠実だなと感じました。男が好きだと認めたくない寛末の気持ちはわかりますが、ずっと好きなままの松岡に感情移入しすぎて辛いし、しんどかっ...
他の作品の漫画ではノンケに恋をしてもトントン拍子で話が進みますが、実際、現実ではそうなるのは珍しいと思います。そういった点で、この作品はとても現実に忠実だなと感じました。男が好きだと認めたくない寛末の気持ちはわかりますが、ずっと好きなままの松岡に感情移入しすぎて辛いし、しんどかったです。2人の幸せなお話が読みたいので、愛すること どうにかして手に入れます。
Posted by
良すぎて震えた。 個人的には、「箱の中」よりも生々しい感じがして好きだった。葛藤する心情の追い方がより丁寧。一人称が変わらないから、その分だけ深いところまで描かれてるのかもしれない。 ドラマチックなのを読みたいときは、前述の作品がいいと思うけど、 この作品はじりじりと揺さぶってく...
良すぎて震えた。 個人的には、「箱の中」よりも生々しい感じがして好きだった。葛藤する心情の追い方がより丁寧。一人称が変わらないから、その分だけ深いところまで描かれてるのかもしれない。 ドラマチックなのを読みたいときは、前述の作品がいいと思うけど、 この作品はじりじりと揺さぶってくる感じの本で、緊張感がたまらなかった。どちらにしろ一気読み必至。もう1回読も!
Posted by
仕事ですり減った心を癒す方法が、女装して街に出ては男たちの視線を好きにすることだった主人公が、男だと気付かれたことで痛い目をみた時、助けてくれた男と、それから女の格好で会い続け、はじめはどうやって断ろうという思考だったのが、どうやって男だとバレた後も関係を続けていけるだろうに変わ...
仕事ですり減った心を癒す方法が、女装して街に出ては男たちの視線を好きにすることだった主人公が、男だと気付かれたことで痛い目をみた時、助けてくれた男と、それから女の格好で会い続け、はじめはどうやって断ろうという思考だったのが、どうやって男だとバレた後も関係を続けていけるだろうに変わっていく。そして自ら正体を明かした主人公に男は当然とも言える反応を返す。ゼロではなく、マイナスまで抉った関係からの出発を余儀なくされた男の愛は届くのか、、、 初木原音瀬作品。表紙に釣られて買った本。 私はあまり刺さらなかった。それは抱きしめて一晩過ごしたり、体をくっつけて長く過ごしていて本当に男性が気づかないか?という疑問がずっと頭にあって、そこまで入り込めなかった。残念。 先は気になるからするする読めるし、BLとしてじゃなく、人が人を愛する物語としてBLに抵抗がある人でも読みやすい本なんだろうな。 これの舞台化ってすごいな。見てみたい。
Posted by
とても痛い。 前半のふわふわとした楽しさが、後半でジョリジョリとやすりがけされていく感覚。 寛のようなまっとうな人間になりたい。
Posted by
女装する男と彼を女性として好きになってしまった男の人間像が生々しくて…女装を解いた瞬間からが本番だった。恋の醜さも人間のずるさも強さも全部ひっくるめて愛おしかった。 もともと恋愛対象が女性だった男が同性を好きになる過程について、こんな残酷に、こんな赤裸々に丁寧に書くことってあ...
女装する男と彼を女性として好きになってしまった男の人間像が生々しくて…女装を解いた瞬間からが本番だった。恋の醜さも人間のずるさも強さも全部ひっくるめて愛おしかった。 もともと恋愛対象が女性だった男が同性を好きになる過程について、こんな残酷に、こんな赤裸々に丁寧に書くことってある?女装を解いた瞬間、一度は拒絶した相手を、第三者からの又聞きの像でまた興味を復活させる過程も「俺の言葉は信じなかったのに第三者は信じるんだ?」っていう人間の妙。 好きになって、一度拒絶されてから、相手のダメなところもどんどん見えてくるのに、それでも好きをやめられないとか……特別見た目が良いわけではない、人柄や能力が優れているわけではない、そんな人を好きになる理由なき引力にこんな説得力を持たせられる残酷… 最後の切々とした文章がまた後を引きます。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
続きが気になって急いで読んでしまいました。 心の中で報われてほしいって祈りながらページを捲る手が止まりませんでした。 ギリギリ両思いに着地しないBLっていいね、、 優しかった人が一変して冷たくなる怖さ身に覚えがある セックスのとこ泣きそうになった これからも主人公がこの男に縛られるのだと思うと希望にも絶望にも感じてしまう 相手のこと好きな感情が大きいほど、幸せになれない矛盾 続編があると知り喉から手が出るほど欲しい
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
同性である故の苦しみや、嘘をついて後に引けなくなる葛藤っぷりは文章からよく伝わってきた。けれど、松岡の寛末に対する要求(どんな姿でも好きと言ってくれたのだから男であっても愛して欲しい)は、些か呆れるものがある。 一方的に変わってほしい、愛して欲しいという松岡の気持ちに感情移入したり共感するというよりも、傲慢さが目に付き苛々しながら読んでしまった。 高評価である理由がよくわからなった作品。未収録の「愛しいこと」を読めれば評価は変わるかも…。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
女装しつつ寛末と付き合っているとき、作品の前半部分のドキドキ 甘酸っぱーい通り越してプラトニックなのになんでこんなにエロいんだろう、、、 そして後半、好きになった人が男性でって衝撃と戸惑いと寛末さんのキャラクターで 戸惑い、悩み、迷っているのがよくよくわかって リアルな感情ではないのだろうけど それでも惹かれている様を読むことができて すっきりしました 好きです
Posted by
友人のBL好きの人に勧められて読破。 木原音瀬さんの作品は初めてで、男性同士の恋愛ものですが、普通に楽しめました。 読後感としては、「え?ここで終わり?」という感じでした。 ただ丁寧に登場人物のことを描いていて、文章の表現力は素晴らしかったです。丁寧に書いている分、ダラダラ感...
友人のBL好きの人に勧められて読破。 木原音瀬さんの作品は初めてで、男性同士の恋愛ものですが、普通に楽しめました。 読後感としては、「え?ここで終わり?」という感じでした。 ただ丁寧に登場人物のことを描いていて、文章の表現力は素晴らしかったです。丁寧に書いている分、ダラダラ感は否めませんが、人を愛するという過程としてはリアル感があるように感じました。 BL小説は初めてでしたが、普通の恋愛小説としても楽しめて良かったです。
Posted by