神様のカルテ(2) の商品レビュー
相変わらず栗原一止の古風な言動に読んでいてとても好感が持てます。そこに細君である、榛名の佇まいがなんともお似合いで、さらに一止を引き立ててくれます。 一巻に引き続き、周りの登場人物も優しい人たちばかりで、羨ましい限りです。 『あなたは医師である前に人間です』 当たり前のことな...
相変わらず栗原一止の古風な言動に読んでいてとても好感が持てます。そこに細君である、榛名の佇まいがなんともお似合いで、さらに一止を引き立ててくれます。 一巻に引き続き、周りの登場人物も優しい人たちばかりで、羨ましい限りです。 『あなたは医師である前に人間です』 当たり前のことなのに、とても心に突き刺さるフレーズでした。 仕事と家庭との両立、難しい問題ですが……お互いが解り合えてこそ、できることなのかなと感じます。自分自身もそれぞれの時間を有意義に過ごしていきたいと考えさせられました。
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信州松本の24時間365日対応の本庄病院の内科医・栗原一止。 愛妻・榛名との時間を持てないほど、過酷な勤務が続いている。 東京の大学病院から大学同期生・進藤辰也が本庄病院に赴任してくるが、何か訳アリで… 患者のために命がけで働くことを求められ続け、結果、自分の家庭を犠牲にし...
信州松本の24時間365日対応の本庄病院の内科医・栗原一止。 愛妻・榛名との時間を持てないほど、過酷な勤務が続いている。 東京の大学病院から大学同期生・進藤辰也が本庄病院に赴任してくるが、何か訳アリで… 患者のために命がけで働くことを求められ続け、結果、自分の家庭を犠牲にしてしまう。 本当にそれでいいのか。 医者である前に人間なのに。 そこまで言えるのか… 古狐先生の痛恨の過去… そんなことは二度とあってはならないと、懸命に働き続ける大狸先生と古狐先生。 そんな中、古狐先生が病に倒れ… 大狸先生の慟哭。共に歩いてきた同志への想い。 医師は医師であるまえに人間である。 重い言葉である。 一止と榛名は、古狐先生と千代のように歩いてほしい。 古狐先生も自分の医療の理想を追うために、家庭を顧みなかった。そして、陰ながらそれを支え続けた千代。 一止も榛名との時間をほとんど持てないほど、過酷な労働環境に置かれている。 榛名の存在がそんな一止を支えているのだろう。 このままの2人であって欲しい。
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一巻も良かったけど、二巻はさらによかった。 内藤先生と進藤医師のドラマがあって、「医者である前に人間」という重みが迫ってくる。 一巻でも二巻でも狂ったように働いている栗原や内藤先生や如月さんは患者にとって「立派なお医者様」なのだろうが、家族としてはどうだろうか。 全てを完璧にで...
一巻も良かったけど、二巻はさらによかった。 内藤先生と進藤医師のドラマがあって、「医者である前に人間」という重みが迫ってくる。 一巻でも二巻でも狂ったように働いている栗原や内藤先生や如月さんは患者にとって「立派なお医者様」なのだろうが、家族としてはどうだろうか。 全てを完璧にできるわけではないから、何かを優先すれば何かを犠牲にすることになる。 ただそれを自覚し、「良心に恥じないということが我々の確かな報酬だ」と心に刻み生きていくしかない。
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今回は、主人公の親友が最初は悪役っぽくなっていたが、幼い娘が居ることが分かり、事情が分かると急に良い人になってしまって驚いた 副部長先生の件は、感動的な別れだった
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タツが帰ってきたのだけどわたしには古狐先生がメインの話。まさか亡くなってしまうなんてという気持ち。葬儀の最後で初めて泣いた大狸先生。本当に悲しくてどうしようもない時はすぐには涙が出ない人もいる。ただただ悲しくて心が空っぽでなんの感情もなくなってしまう。だから悲しいことだけど泣けてよかったのではないか、とも思う。「医者ではない、人間の話をしているのだ」この言葉がだいすきです。そして夫人が「逝ってしまったはずなのにあれ以来かえっていつもあの人がそばに居くれる気がして…」この言葉も好きです。今までは仕事ばかりでふたりの時間は少なかったと思う。だからこれからは一緒にいれなかったぶん、ずっと一緒にいて欲しい。
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神様のカルテ続編。 古狐先生の死が描かれていて、古狐先生の周りの人間の反応からどれだけ彼が愛されていたのか、尊敬されていたのかがはっきりとわかる。 病院の屋上のシーンは感動モノ。 「良心に恥じぬということだけが、我々の確かな報酬だ。」
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日常の尊さを再認識させてくれるお話。本書は信州を舞台に地域医療に奮闘する若い医師の物語第二巻。第一巻で刺々しい言葉尻の中に根の優しさが滲む人柄だと感じられるが、第二巻では輪をかけて主人公の優しさが溢れていた。そして、第二巻では主人公の周囲の人が皆々優しい人たちであることも十二分に...
日常の尊さを再認識させてくれるお話。本書は信州を舞台に地域医療に奮闘する若い医師の物語第二巻。第一巻で刺々しい言葉尻の中に根の優しさが滲む人柄だと感じられるが、第二巻では輪をかけて主人公の優しさが溢れていた。そして、第二巻では主人公の周囲の人が皆々優しい人たちであることも十二分に伝わってきた。私も実はこんな風に優しい人たちに囲まれているのではないかと胸に手を当てて考えたくなる。それから、優しい人たちが懸命に救う命があり、それでも助からない命があって、今生きていることをただありがたく思える。
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「神様のカルテ」シリーズの2作目。 みんな優しくて、涙が溢れた。 治療だけでなく、死ぬまでの過ごし方までを考えて無茶してくれる医者がいてもいいと思う。 辰也のように自分が問題を抱えていても患者を親身になって見なくてはいけない。休みも返上して担当を見なくてはいけない医者の大変さも痛感した。 自分に寄り添ってくれないとダメな医者だとレビューを書く人が多い時代だけど、医者も一人の人間だ と思って優しく考えられる側の患者になろうと思う。
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前作が魅力的な登場人物が多い割に、あまり描かれずに短く終わってしまって残念だったが 連作はそういった部分が補えるので面白い 砂山・進藤という同じ大学の同期という関係性も良かったが、何より今作は大狸先生が良かった 屋久杉君と進藤の話に進展があれば最高だった(個人的にはエピローグを千夏か屋久杉君にしてほしかった) ただ、このあたりも次作で描かれるのかな?という期待を持てるのが良い
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第2弾! 内科医には武器がない。 外科医や婦人科医のように、いざとなったらメスが出てきて滞った現状を打破してくれることはない。あるのは、ただ病室を訪れる二本の足だけである。その二本の足を互い違いに踏み出して、遅々たる歩みを続けるのが内科医なのである。 確かにそうかもしれんけど、...
第2弾! 内科医には武器がない。 外科医や婦人科医のように、いざとなったらメスが出てきて滞った現状を打破してくれることはない。あるのは、ただ病室を訪れる二本の足だけである。その二本の足を互い違いに踏み出して、遅々たる歩みを続けるのが内科医なのである。 確かにそうかもしれんけど、ずっと病室にいてくれる、それこそがメスよりも頼りになるのかもしれん。 毎日、人が逝くのを目にすると自身の無力を実感して、更に患者と真摯に向き合う… ええ感じの医者たち、看護師たち、ええ感じの地 信州。 何も人を病気から助けることだけが、医療でもないんやな。あまり、無茶はしたらアカンかもしれんけど、患者さんの事を思ってなら…ええで〜 病院の柱の一つが召される… それをみんなが継いで、守っていって〜
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