夜行観覧車 の商品レビュー
やっぱり、人間の怖い面をえぐります。 家族・隣人といえども怖い・・・ でも今回は、最後にちょっと救いが有ってよかった。
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この人の小説って煽るわりにはラストに意外性がないよね。途中まではおもしろいから、ええところで打ち切りにして未完で出版した方がええんちゃうの。
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父親が被害者で、母親が加害者。 高級住宅街で起きた事件に、三家族が絡んでいく。 それぞれの視点から一つの事件のことが描かれていて、すいすい読める。 どの人物にも感情移入することはなかったが、時折出現する自分を正当化するような考え方には、自分もそういうところあるかもしれない、と思...
父親が被害者で、母親が加害者。 高級住宅街で起きた事件に、三家族が絡んでいく。 それぞれの視点から一つの事件のことが描かれていて、すいすい読める。 どの人物にも感情移入することはなかったが、時折出現する自分を正当化するような考え方には、自分もそういうところあるかもしれない、と思わされた。 どんでん返しはなく、読了後のスッキリ感は弱めだった。
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人称の設定は違えど、同時系列をそれぞれの主観で語るというスタイルは湊かなえ小説に共通する部分。しかし本作は語りの視点を多重化し複数の認識主体を経由することで客観的事実に読者が至るというようなものを企図したものではない。 然るにミステリ要素を求めると肩透かしをくうことになる。「オチ...
人称の設定は違えど、同時系列をそれぞれの主観で語るというスタイルは湊かなえ小説に共通する部分。しかし本作は語りの視点を多重化し複数の認識主体を経由することで客観的事実に読者が至るというようなものを企図したものではない。 然るにミステリ要素を求めると肩透かしをくうことになる。「オチがねぇじゃねぇかよ!」と。 そうではなくて、ここで読者が第三者的な相互参照を経由して得るものは、ニーチェでいう「遠近法的」な世界解釈だろう。つまり自分を離れての真実なんてものは存在しないし、すべては欲望的な解釈でしかないということを知る。 欲望に応じて見え方は変わるし、どれも正解はない。そしてその欲望は、この小説が描くがごとくに自分では気づかないうちに変容していくのだ。これは同じくニーチェでいうところの「力への意志」だ。 ラストは世界には絶対的真理などないのだ、と無価値を理解した者たちが決意する様が描かれる。これは「能動的ニヒリズム」だ。 湊かなえは人の殺意、その殺意の発露たる源、誰もが持っている悪意というものを描くのがうまい。人の「悪意のように見える、思いあがった善意」を描くのもうまい。 同様に悪意について、今から百年以上も前に誰よりも深く考えていた哲人がいた。ニーチェである。 そう考えると湊かなえはニーチェ好きなんじゃないかと思ったり。 一見あり得なそうなこの家族小説にどこか身近な感覚を覚え、共感してしまう自分自身に一番ぞっとさせられる。73点。
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高級住宅街で起こった殺人事件、当家族、隣人家族の話。面白く無いわけではないが普通という感想。著者の本は人気があるが、読んでみると「普通」と思うことが多い。女性に人気ということなのだろうか。 家族が大変な状況になるもっと前に何故対策を打たないのか、不思議と思う。
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ドラマが始まる頃に買って、読もうかな〜、ドラマ終わってからにしようかな〜、どうしようと悩み、ドラマが始まったらかなり面白く、ますます迷いましたが、結局読んでしまいました。 ドラマとはいろいろ設定も違い、よりドロドロしています。何しろ、みんな自分だけがかわいい、自分が良ければそれで...
ドラマが始まる頃に買って、読もうかな〜、ドラマ終わってからにしようかな〜、どうしようと悩み、ドラマが始まったらかなり面白く、ますます迷いましたが、結局読んでしまいました。 ドラマとはいろいろ設定も違い、よりドロドロしています。何しろ、みんな自分だけがかわいい、自分が良ければそれでいいんですから。それがよけいにリアルだったりして、さすが湊かなえだ! 読んでしまったら、あんなに楽しみだったドラマへの興味が激減してしまいました。しまった…。でもラストも違うようなので見続けます!
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現代の家族の、病んだ部分を凝縮したかのような話。 ちょっとしたボタンのかけ違えが積み重なり、ある些細なきっかけで、それは人を狂気に走らせる。それは、誰にでも起こりうるんだと、この話は訴えているように思える。 しかし、この小説にでてくる家族の誰にも共感できないのはなぜだろうか。あ...
現代の家族の、病んだ部分を凝縮したかのような話。 ちょっとしたボタンのかけ違えが積み重なり、ある些細なきっかけで、それは人を狂気に走らせる。それは、誰にでも起こりうるんだと、この話は訴えているように思える。 しかし、この小説にでてくる家族の誰にも共感できないのはなぜだろうか。あまりに病んだ部分を凝縮しすぎて、現実から少し逸脱しすぎているからだろうか。それとも、自分が幸福だからか? 話の最後まで、救いの無い、病んだまま行きていくしかないんだというこの話は、読んで暗い気分にさせられた打蹴った気もする。
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母親がドラマで「すごく気になるやつがある」と言ってハマっていて、私もつられて見てたら先が気になってしまった。そして買ってしまった従順が視聴者です。 ただ、ドラマと小説とではところどころ設定が違っていたので、ドラマはドラマでまだちょっと気になる。でも、告白のときほどの衝撃はなかったなー、と、ちょっと期待はずれ感が拭えない。 ある一つの事件を内側からと外側から、あるいは被害者側からと加害者側から、更にその両方から見るのでは、それぞれに全然違う。
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面白かったので、最後まで飽きなく読めた。 家族ことの問題が叙々に明らかになっていく。 弘幸を殺害したのは誰かと、推測したが 結局犯人はかわらずだったので、 どんでん返しがひしかったなーと思う点も。。。
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ドラマをチラッと見て「これは衝撃的な話に違いない!」と思って購入。 しかし、ドラマとは筋立てが少し違うみたい。登場人物や設定も少し違うのかな。 読み終えて、特別衝撃的ではなかったけど、虚構的なのに妙にリアリティがあって、薄ら寒くなるような話だったな…と思いました。 多分すごく衝...
ドラマをチラッと見て「これは衝撃的な話に違いない!」と思って購入。 しかし、ドラマとは筋立てが少し違うみたい。登場人物や設定も少し違うのかな。 読み終えて、特別衝撃的ではなかったけど、虚構的なのに妙にリアリティがあって、薄ら寒くなるような話だったな…と思いました。 多分すごく衝撃的なことが起こったとしても、人間のリアルな反応ってこういうものだろうな、と思う描写が多々あり。 もっと重たくて、気分がしんどくなるような内容かと思っていたけど、期待したより軽い感じでした。登場人物に感情移入しないで、読めるからかも。
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