夜行観覧車 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
なんだろう、なにも解決してないというか、真相は結局闇の中、みたいな感じだし、登場人物たちは割と自己中心的なのばかりだったのに、「まあ、人生ってこんなもんだよね」なんて自分までわかったような気になって読み終われた。 悪くない読了感。 ラメポおばさんと彩花と、あと良幸の彼女の3人が自己中トップスリーでクソクソだったんだけど、まあ人間って二面生あるもんだしなー、なんて読み終わった今は思ってる。 当事者家族の三兄弟たちも意外と彩花の言う通りふてぶてしかったからかな。 ほんと、観覧車みたいだ。だった一周回っただけなのに、降りてきたら少し違った世界を見た気になって戻ってくる。
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あるより事件起き、その事件を3つの視点から見ることができ、「この人はこういう考えを持っていたんだ」それぞれの視点から見ることができよかったです。また、ストーリーが答え合わせのようになっており、読んでいる人を楽しませてくれていると感じることができました。
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観覧車がこの作品においてどのような比喩を表しているのか、意味を持っているのか正確には分からないが、他人の生活を見物する、上から見下ろす人々の存在など作中に出てくるさまざまな人を表しているように感じた。人間の汚いところ、愚かなところ、外から見下ろすだけでは到底計り知れない人間の心の...
観覧車がこの作品においてどのような比喩を表しているのか、意味を持っているのか正確には分からないが、他人の生活を見物する、上から見下ろす人々の存在など作中に出てくるさまざまな人を表しているように感じた。人間の汚いところ、愚かなところ、外から見下ろすだけでは到底計り知れない人間の心の中がよく表現されていると感じた。
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人間の汚い部分を覗き見している感じ。 将来子供に期待しすぎないようにしようと思いました。 ドラマ見たいなぁー
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2020/11/21 #夜行観覧車 #湊かなえ 遠藤家、高橋家、小島さと子 の3人の視点から高級住宅街で起こった殺人事件を読み解いてゆきます。 交互にそれぞれの心情を書かれているので、この時この人はこんなこと考えてたんだ。って読み進めてゆくとパズルが一致していく感がたまりません。...
2020/11/21 #夜行観覧車 #湊かなえ 遠藤家、高橋家、小島さと子 の3人の視点から高級住宅街で起こった殺人事件を読み解いてゆきます。 交互にそれぞれの心情を書かれているので、この時この人はこんなこと考えてたんだ。って読み進めてゆくとパズルが一致していく感がたまりません。 これこそ湊かなえ節!! 日々のストレスの積み重ねで、他人からしたらそんな事で人を殺す?って思う事も当事者からしたら一線を超える出来事になるかもしれない。 物事を捉える時って、自分の考え主体になるから、お互いにズレが生じるので、そこがとても良く描かれてて面白いです。 湊かなえさん、毎回引き込まれますね。ドラマも見てみたいと思いました。 #book #どこの土地に住んでたって同じ #良いと思ってやってあげてる事子供にはプレッシャーに #一線を越える瞬間 #家族愛 #いつだって立て直しは可能
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初めての湊かなえ作品(映画やドラマも未視聴) 加害者家族の子どもについて描かれていることを知り、気になって手に取ってみた。 舞台は坂の上にある高級住宅街・ひばりヶ丘。ここに住むある家で家族間による殺人事件が起き、ご近所の2家族も含めて、3つの家族の視点で物語は進んでいく。 個人的...
初めての湊かなえ作品(映画やドラマも未視聴) 加害者家族の子どもについて描かれていることを知り、気になって手に取ってみた。 舞台は坂の上にある高級住宅街・ひばりヶ丘。ここに住むある家で家族間による殺人事件が起き、ご近所の2家族も含めて、3つの家族の視点で物語は進んでいく。 個人的に女性の登場人物に共感できず、特に彩花が出てくるたびにイライラ…(ちなみに、由幸の彼女の明里にもイライラした) 確かに、彩花も本当は引越ししたくなかったのにひばりヶ丘に憧れる母親の意向で引越しすることになって元々の友達と離れ、挙句受験にも失敗し、惨めな気持ちを抱えてそのイライラを家族にぶつけている…とわかりつつも、やっぱりいざ出てくると何だこいつは?とイライラする笑 でも最後に父親が貰ってきたケーキを「一緒に食べよう」と自分から言えたことで、両親と少し歩み寄れたような気がしてよかった。 なお、もともとの興味の対象だった加害者家族の子ども達については、彩花が強烈過ぎて存在が若干霞んでしまった…。 彩花のように、事件の当事者でもない人間が好き勝手ネットに書き込んだりして、自分は正義だと思い込んでいるというのは現実世界でもあると思うけど、その歪んだ正義感によって苦しんでいる無辜の人達がいることを忘れてはいけない。 ちなみに、本作はドラマ化もされているようでキャストが気になって確認したら、ラメポが夏木マリで自分のイメージと全然違った笑 もちろん魅力的な役者さんだけど、夏木マリはカッコイイ感じが先行してしまって、自分の中では松坂慶子や加賀まりこみたいな柔らかい?感じの女性だったなあ。 夜行観覧車というタイトルは結構好き。 誰もが羨む高級住宅街に住んでいるけど、実はそれぞれの家族にも色々な事情があり、それは遠目からはわからない。 観覧車も遠目から見るとキラキラ綺麗だけど、それぞれのゴンドラの中の様子まではわからない。 景色を楽しんでいる人、別れ話をしている人、色々いるかもしれない。 でも乗ってしまったら、みんな同じ速度で進んでいく。それは私達の人生と同じように。
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読みやすかった! 一気にサクッと読める ただ割と登場人物全員にイラッとする部分があるのがリアルな人間て感じだなという印象
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人が幸せから遠い生き物であることと時間が絶対的であることの普遍性に胸がしめつけられる。 苦しみは常に内から生まれ出る。苦しみこそが私を私たらしめているのだ。 終わらない観覧車はない。ゴンドラの乗車時間は平等だ。苦痛に満ちた日常も、受け入れがたい非日常も、そしてささやかな理解と...
人が幸せから遠い生き物であることと時間が絶対的であることの普遍性に胸がしめつけられる。 苦しみは常に内から生まれ出る。苦しみこそが私を私たらしめているのだ。 終わらない観覧車はない。ゴンドラの乗車時間は平等だ。苦痛に満ちた日常も、受け入れがたい非日常も、そしてささやかな理解と幸せも、必ず来て必ず去っていく。それは時に無情で時に優しい。時間とは家族なのだ。 明日が来ることは、あまりにも恐ろしい救い。
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とある高級住宅地で医師の男性が殺害され、その妻が逮捕される。 その事件を3つの家族の視点で描いていくもの。 何となく「足るを知る」って言葉が浮かんでしまう作品。 見栄って恐ろしいなとか、でも、自分をよく見せたい、自分の家族の幸せアピールとか、マウンティング心理とか、 グサグサっと...
とある高級住宅地で医師の男性が殺害され、その妻が逮捕される。 その事件を3つの家族の視点で描いていくもの。 何となく「足るを知る」って言葉が浮かんでしまう作品。 見栄って恐ろしいなとか、でも、自分をよく見せたい、自分の家族の幸せアピールとか、マウンティング心理とか、 グサグサっと抉られてくる感じがもう凄まじい。 大人のエゴの犠牲になるのはいつも子供なんだよなぁ…。つらい。
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誰にでも少なからずある黒い感情の表現力に才能を感じます。 本の内容に関しては、 身の丈にあった生活、思想を持つことが悲劇を生まない秘訣? 子供に期待し過ぎない!←コレが私には難しかな(--;) 絢香には私も辟易。 どうしたら彼女を矯正できたのでしょう。
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