夜行観覧車 の商品レビュー

湊かなえ【著】

2023/04/28

全てがうまく行っているように見える高橋家、癇癪持ちの娘を持つ遠藤家、息子と同居したいと望むも叶わない小島家。高級住宅街ひばりヶ丘で起きた家庭内殺人事件。ずっと慎司がやったのを母親が庇ったんだろうな、どうやって解き明かされるのかな、と思いながら読み進めてたら、違った。犯人探しというよりもその過程の３つの家族の心情を愉しむ作品なのだなと思うが、なんとなくもやっとした。彩花のような子どもを持ったら私は耐えられない気がする…。ただ、そうさせてしまったのは母親の真弓なのだけれど。啓介、真弓、彩花それぞれがそれぞれの責任にしてきて他責だなぁ〜と、良かれと思ってしたことが空回ってこうなってしまうのは恐ろしい…。最後、今日を乗り越えた3人ならこれからもやっていけるんじゃないかって啓介が言ったのはなんか明るい兆しが見えてよかった。
さと子みたいな人がご近所にはいるのはありがたいんだろうと思うけど、なんとなく最後まで好きになれない人だった。
すごい面白かった！！とはならなかったけれどすらすら読めて、楽しい読書時間でした。

2023/04/08

ひばりが丘の高級住宅街で医師で夫が殺害された高橋家、娘が癇癪持ちで手を焼いている遠藤家、息子夫婦と同居したくてもできない小島さとこのそれぞれの家庭が語られている作品。個々の家庭で色々な事情があるけれど時間とともに解決されて良かったなと思った。

2023/04/02

【この本を選んだ理由】

　夜行観覧車の存在は、テレビドラマになると決まった時に、CMなどで取り上げられて、気になっていました。しばらくして、本屋で手に取り、著者が湊かなえということもあり、購入を決意。当時、読書熱が落ち着いていたため、しばらく倉庫に眠っていましたが、今回読書を解禁。

【概要について】

　高級住宅地であるひばりヶ丘にて、幸せな家庭を築いていた高橋家。高橋家は、医師の父、おだやかな美人妻、有名な私立中学校に通う二人の子どもたちの4人暮らし。そのような家庭で、突然殺人事件が発生する。被害者は父親で、加害者は母親。その時、家の中にいたのは夫婦二人のみで、子どもたちは不在。なぜ遅い時間に子どもたちが家にいなかったのか？どのような形で殺人が行われたのか？その家族と、向かいに住む家族の視点から、事件の動機と真相が明らかになる。

【読んだ感想について】

　事前の情報もなく読んだ感想として、構成がしっかりとして面白い。色々な人の視点から事件を紐解いていくが、それぞれの家庭でも問題を抱えている。高橋家の向かいに住む遠藤家では、無関心を決め込む父をよそに、連日母娘の喧嘩がおこり、それを迷惑に思う隣人の小島家が様子をうかがう。その小島家も、息子夫婦と一緒に住みたいが思うようにいかず、さみしさを抱えている。それぞれ問題を抱えているため、フィルターがかかった状態で物事を観察し、思い込みのみで行動をしてしまう。それぞれの思いをぶつける場面で、ようやくお互いのすれ違いを解消するのだが、家族と言っても基本は他人。その人によって、考えること・問題に思うこと・責任感などがもちろん異なる。そんな当たり前なことを、殺人事件や日常を通して教えてくれる小説でした。

　私自身、この本を読む直前に、家族と口論が起きました。この本を読んで、生まれ育った環境が違うため、自分が当たり前と思っていることも、言葉にしないと伝わらないと思い知りましたので、しっかりと話をして、解決していきたいと思います。

　みなさんも、もし友人や家族と不仲になっていたら、この小説を読み、しっかりと話をしてみてください。悩みの種はすぐになくなるかもしれません。話し合うことで衝突することがあるかもしれませんが、お互いをさらけ出すことは大切です。そんなことを気づかされた一冊です。

では、まったり～！

2023/03/30

過去にドラマでやってて面白かった覚えがあったから読んだけど、こんな話だったっけ？と思った。
ドロドロとした人間の負の感情がたくさん詰まっていた。たしかに思うこともあるし、きっかけは身近なことで急に始まるわけでもなく、ゆっくり何度も訪れる。夜行観覧車ってそういうことなのかな〜

2023/03/27

よそさまの家庭の内情はそこに住んでいる家族の者にしか分からない。まさに隣の芝生は青く見えるだけでそれぞれの家庭には様々な問題を抱えているんだなと思った。

2023/03/21

嫌な話だったな～！
主人公母娘どっちも嫌い！
お父さんは少し善。
身の丈にあった生活してればこんな悲劇は生まれんかったのに…って話。

2023/03/21

人のというより、母親のグロテスクな面を遠慮なく描写する印象があって今まで読んでなかった。初めて読む湊かなえ作品。
お金持ちだろうが頭が良かろうが、それを幸せの切符にするか足枷にするかはその人の心持ち次第なのかなあ。

2023/03/13

『白ゆき姫殺人事件』読んで なんか懐かしくなったので再読。
犯人当てみたいなミステリ要素やサスペンスではないので そういうのを期待するとラストに拍子抜けする人もいるのかも。これ、ドラマの杉咲花ちゃん、よかったよね。

2023/03/13

心理描写はとても良かった
しかし、告白とリバースの2作に次いで読んだため、何となく物足りなさが残る
けれども素晴らしい本

2023/03/01

現実をリアルに書くのが上手だけれどオチが？？？？？のためこの評価。えっ、これで終わり？みたいな。
文章はすらすら読めたので、他の作品を読んでみる。