私とは何か の商品レビュー
タイトルに惹かれて読んでみたが、わかりにくく目が滑る文章だった。 「分人」という慣れない造語のせいだとしておく。 分かるような分からんような、オジサンの一人語りをメモったような一冊だった。 自分が「分人」の考えを持つに至った背景や、この時期の云々を例に挙げたいのも、自身の作品に...
タイトルに惹かれて読んでみたが、わかりにくく目が滑る文章だった。 「分人」という慣れない造語のせいだとしておく。 分かるような分からんような、オジサンの一人語りをメモったような一冊だった。 自分が「分人」の考えを持つに至った背景や、この時期の云々を例に挙げたいのも、自身の作品に関係する内容があるから引き合いに出したいという気持ちも理解できる。 だが、その関係の記述が本当に伝えたい内容を遠ざけ、間延びさせているように感じた。 3000文字のエッセイを連載で4回ほどに分けて発表するくらいでちょうどよさそうな気がする。
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良かった。 人は他人への影響無しには生きられない、その事が自分にはどうしようもないという良い諦めと、心地よい他人と出会うことで自分が変わるかもしれないという希望になる。
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分人という考え方を持つことで対人関係の捉え方はかなり前向きなものに変わると感じた。自分自身も対人関係で悩んでいたことや違和感に思っていたこと全てが分人主義の考え方を持つことで解決したように思う。対人関係に悩んでいる人には必ず読んで欲しいと思う一冊。また自分の中にも色んな自分がいて...
分人という考え方を持つことで対人関係の捉え方はかなり前向きなものに変わると感じた。自分自身も対人関係で悩んでいたことや違和感に思っていたこと全てが分人主義の考え方を持つことで解決したように思う。対人関係に悩んでいる人には必ず読んで欲しいと思う一冊。また自分の中にも色んな自分がいていいと思えることや、分人の構成比率によって個性が定まると分かればそこを気にした上で自分の対人関係を調整できるのだと思う。 今から実践したいと思うような実用的な学びが多く、もっと早くに出会っていたかった本。
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昔から感じてきたことの辻褄が合う考え方で面白かった。 人間は相互影響によって変化し続ける感じがメタモンみたいだと思ったのと、そのちょっと気持ち悪いとも言える性質が地球の生命っぽくて好きだなと思った。 何回も読みたいしなるべく多くの人に読んで欲しい。
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⚫︎受け取ったメッセージ 分人主義の提唱 ⚫︎あらすじ(本概要より転載) 嫌いな自分を肯定するには? 自分らしさはどう生まれるのか? 他者との距離をいかに取るか? 恋愛・職場・家族……人間関係に悩むすべての人へ。小説と格闘する中で生まれた、目からウロコの人間観! ⚫︎感想 この本で救われる人は多いのではないかと思う。 相手によって色々な顔を持つ自分、本当の自分はどれなんだろう。そんなふうに考えることは、誰でもあるのではないだろうか。そんな色々な顔を持った私を肯定し、さらに自分を好きになっていく方法を教えてくれる。好きな分人の割合を大きくしていく。とてもいい考え方だ。
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人間関係で悩むという人がよくいる。 わたしもその一人だったけれど、ようやく見方を変えた新たな視点が見つかったような気がした。 人と関わっているときのじぶんを好きでいられるか、この視点はどんなときにも必要だとおもう。 自分のことが嫌いになってしまいそうになったときには、一度周りの人...
人間関係で悩むという人がよくいる。 わたしもその一人だったけれど、ようやく見方を変えた新たな視点が見つかったような気がした。 人と関わっているときのじぶんを好きでいられるか、この視点はどんなときにも必要だとおもう。 自分のことが嫌いになってしまいそうになったときには、一度周りの人と自分のいわゆる分人を見直したい。
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「自分にはあらゆる要素があり、人によって見せる側面を変えているんだと思う」と話した時におすすめされたことが契機となりこの本に出会いました。 ここ数年、自分の属するコミュニティごとの人のカラーが全く違う中で、それぞれのコミュニティにおいて出てくる自分の違いに圧倒され、混乱していま...
「自分にはあらゆる要素があり、人によって見せる側面を変えているんだと思う」と話した時におすすめされたことが契機となりこの本に出会いました。 ここ数年、自分の属するコミュニティごとの人のカラーが全く違う中で、それぞれのコミュニティにおいて出てくる自分の違いに圧倒され、混乱していました。その中で前記の考えに至ったところ、それをじっくりする形で説明してくれた本でした。 余談ですが、MBTI診断が流行し、私も例外なく流行りにのめり込みました。一つのMBTIに自分を分類し、それを「本当の自分」と捉える中で、自分の思うMBTIらしからぬ行動が表出した際に、本当は違うMBTIなのか?と考えてみるものの、複数のMBTIに共感する部分があり、しっくり来ずにいました。この本を読んで、分人によってMBTIが異なるのもあり得る話だなと考え、すっきりしました。 また、多重人格とまでは言わずとも、八方美人なのか、どれが本当の自分なのか自分に問うことが多い中、この本を読んで、自分を肯定しながら健康的に生活できるバランスを見つけられたように感じます。
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※このレビューにはネタバレを含みます
わたしたちは日常生活の中で、多種多様な自分を生きています。これは多重人格ということではなく、相手に合わせた自 分をわたしたちは使い分けていることを指します。この使い分けた自分のことをこの本では「分人」と呼んでいます。相手 によって自分を変える、というと裏表があると取られがちですが友人といるとき、家族といるとき、先生に対面したときで 言葉遣いや態度が変わってしまうことは別に悪いことではありません。むしろ正常です。「どれが本当のあなたなの?」と 問われれば「すべて本当の私だよ」と答えて正解です。環境によって使い分けた多種多様な自分は表面的なものであって、 本当の自分はその奥にあります。でもわたしたちはその本当の自分がわからなくなり、ときに苦しみます。別の角度から自 分を見てみませんか。肩の力がすーっと抜けるはずです。
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分人と言う名前については少しイメージが合わない感じもしたが、考え方についてはとても納得されることが多かった。個人が一つの考えだけで、色んな人に対して同じ接し方で無くてもいいという考え方はちょっと気が楽になる感じがする。何もいろんな分野での交友関係が大切と言うことを分人の視点で考え...
分人と言う名前については少しイメージが合わない感じもしたが、考え方についてはとても納得されることが多かった。個人が一つの考えだけで、色んな人に対して同じ接し方で無くてもいいという考え方はちょっと気が楽になる感じがする。何もいろんな分野での交友関係が大切と言うことを分人の視点で考える事について、結局は色んな人に対する自分の分人が増え、分人のバランスをとることが重要という考えが面白い。
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・分人はすべて、「本当の自分」である。私たちは、しかし、そう考えることができず、唯一無二の「本当の自分」という幻想にとらわれてきたせいで、非常に多くの苦しみとプレッシャーを受けてきた。どこにも実態がないにもかかわらず、それを知り、それを探さなければならないと四六時中そそのかされて...
・分人はすべて、「本当の自分」である。私たちは、しかし、そう考えることができず、唯一無二の「本当の自分」という幻想にとらわれてきたせいで、非常に多くの苦しみとプレッシャーを受けてきた。どこにも実態がないにもかかわらず、それを知り、それを探さなければならないと四六時中そそのかされている ・リアルとネットとの間に、本当と虚構との境界線を引くことは間違いである。 ・近代以降、訴訟は具体的な行為に対して行われる。しかし中世の魔女裁判では、あいつは魔女らしい、といったうわさなどに基づいて、その人物の存在そのものに対して訴訟が起こされた ・相手の個性を尊重して文人化する。私たちは尊敬する人の中に、自分のためだけの人格を認めると、うれしくなる。他の人とは違った接し方をしてくれることにいたく感動するものだ。ロボットと人間の最大の違いは、ロボットは今のところ、分人化できない点である ・人との出会いが人生を変えるということはよく言われるが、それは言い換えるならば、自分が抱いている分人の中で、どういう分人が最も大きくなるか、ということだ。私たちは、足場となるような重要な分人を一時的に中心として、その他の分人の構成を整理することもできる ・快活で楽しい自分になれると思える分人こそを足場として、生きる道を考えるべきだ。学校での自分と放課後の自分とは別の分人だと区別できるだけで、どれほど気が楽になるだろう ・私という存在は、他者との相互作用の中にしかない。他者を必要としない「本当の自分」というのは、人間を隔離する檻である。 ・不幸な文人を抱え込んでいるときには、一種のリセット願望が芽生えてくる。しかし、この時にこそ、私たちは慎重に、消してしまいたい、生きるのをやめたいのは、複数ある分人の中の一つの不幸な分人だと意識しなければならない。 ・誰かといる時の分人が好き、という考え方は、必ず一度他者を経由している。自分を愛するためには、他者の存在が不可欠だという、その逆説こそが、分人主義の自己肯定の最も重要な点である ・持続する関係とは、相互の献身の応酬ではなく、相手のおかげで、それぞれが、自分に感じる何か特別な居心地のよさなのではないだろうか ・愛とは、相手の存在が、あなた自身を愛させてくれることだ。そして同時に、あなたの存在によって、相手が自らを愛せるようになることだ。 ・その人と一緒にいる時の自分が好きかどうか ・全く矛盾するコミュニティに参加することこそが今日では重要なのだ
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