私とは何か の商品レビュー
本当の自分とは?自分らしさとは? 常についてまわる呪いのような問いを軽くしてもらえた一冊です。 対人関係ごとに見せる複数の顔を、「個人」をさらに分けた「分人」とし、 分人は偽りの自分ではなくすべて本当の自分だという考え方を知りました。 この人たちといる自分はのびのび笑っていら...
本当の自分とは?自分らしさとは? 常についてまわる呪いのような問いを軽くしてもらえた一冊です。 対人関係ごとに見せる複数の顔を、「個人」をさらに分けた「分人」とし、 分人は偽りの自分ではなくすべて本当の自分だという考え方を知りました。 この人たちといる自分はのびのび笑っていられて好き。 ここにいる時は人の顔色をうかがって縮こまって息苦しい。 身を置く環境よって分人は複数存在し、逆にいうとたったひとつの本当の自分は存在しない。 コミュ障気味で初対面の人となかなか打ち解けられないことを気にしていましたが、ちょっと気が楽になりました。 のびのび出来る分人に重きをおき、大切に育てていくことは、いやな自分とも距離をおくことにもつながる。 まだ出会っていない自分を知るためにいろいろな環境に身をおきたいと思いました。 異世界転生ものが流行っているのは、 いまもっている分人に満足できず新しい自分の姿を見つけたい願望からきているのかな? とも感じました。
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あの人といる時の自分。この人といる時の自分。自分が持ってるいろんな顔。実際にあの人やこの人の顔を浮かべながら、その発想に新鮮さを感じたり、なるほどねと納得したり。なにかで苦しくなった時、こういう考え方が助けになるかもしれないなと、やっぱり読んでよかった本です。
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自分は誰に対しても一貫性のある人格ではなく、対話をする相手によって、何人にも別人格として分けられるという考え方はとても理解しやすかった。私は誰とでも打ち解けて話すことができないので、コミュ力がないとしばしば落ち込んでいたけど、そうではなくて話が弾まない人との分人が育たなかっただけ...
自分は誰に対しても一貫性のある人格ではなく、対話をする相手によって、何人にも別人格として分けられるという考え方はとても理解しやすかった。私は誰とでも打ち解けて話すことができないので、コミュ力がないとしばしば落ち込んでいたけど、そうではなくて話が弾まない人との分人が育たなかっただけだと、割り切って考えることができるようになったので、無駄に自己否定をしなくて済むようになった。 人に対しても本当の姿や裏の顔があるのではと疑う必要もなく、自分の前にいる姿が、自分に対してのその人の分人なんだと、素直に接することができる。コミュニケーションが楽になった気がする。
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本書で平野啓一郎氏が提起した「分人」という新しい概念は、対立概念の「個人」に囚われた考え方から解放し、 新しいものの見方、捉え方を提案し、現代社会での様々な苦悩への解決策になると感じた。 この「分人」の考え方は自分が悶々としていた「感情や思考、嗜好が矛盾する自分」に対して、今まで...
本書で平野啓一郎氏が提起した「分人」という新しい概念は、対立概念の「個人」に囚われた考え方から解放し、 新しいものの見方、捉え方を提案し、現代社会での様々な苦悩への解決策になると感じた。 この「分人」の考え方は自分が悶々としていた「感情や思考、嗜好が矛盾する自分」に対して、今までに出会った言葉の中で最も正解に近い、また、よくぞこれを分かりやすくまとめてくれた!!という感じがある 平野啓一郎氏の本の中では読みやすいし、この「分人」の概念から、物事をシンプルに考えたり、要らないことで悩んだりすることが無くなりそう!
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◾️内容 人間の単位を「個人」から「分人」へ 「本当の自分」つまり自我が一つであると言う幻想は捨てよ 対人関係においてさまざまに変わる自分を「分人」とし、複数の分人の構成比率で私を成立させていると考える ◾️自分なりの解釈 そうするといいことがたくさんある ・「あの人、裏では〇...
◾️内容 人間の単位を「個人」から「分人」へ 「本当の自分」つまり自我が一つであると言う幻想は捨てよ 対人関係においてさまざまに変わる自分を「分人」とし、複数の分人の構成比率で私を成立させていると考える ◾️自分なりの解釈 そうするといいことがたくさんある ・「あの人、裏では〇〇してて、本当は変な人なんだよ」 私にその人が見せる分人がどうであるかでだけ考えられる。 私にとって良い人なら、良い人なのだ。 これはめちゃくちゃ大学の時にあって、この本読んでおいて良かった。 ・分人が複数あればリスクヘッジできる 一つの環境で、精神がだめになってしまっても、その分人だけがダメなだけであって、他は大丈夫。 その対人関係さえ切ってしまえばいい。 好きじゃない自分がでる関係はどんどん薄くしていけば良い ・分人は構成比率なので、自分の好きな比率にできる 「この人に会っている時の自分が好き」はよく感じると思う。どんな人と会うか?どんなことをするか?を自分自身で決めることが、好きな自分を作り上げていくことにつながる。 「個人」という大雑把な概念では考えづらいと思う。 ◾️感想 僕は結構人見知りで、はじめましての環境に行くと、「なんやこいつおもんな」みたいな顔でよく見られます。 その一瞬はよく自己肯定感下がるんですけど、「お前に見せている分人は私の一つに過ぎないのだ、、、」と思って保てるようになりました。 自己肯定感下がる時は、好きな友達、というか、(そいつといる時の自分が)好きな友達と会うようにできれば復活するんです。 ここまで自分の価値観を変えた本はなかなかないので巡り会えて良かったなと思っています。 平野さんに感謝。皆さんもぜひ一読を。
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以前、平野啓一郎さんの提唱する分人という考え方を使った話を聞いたことがあって、ずっと気になっている本でした。ようやく読めた! この個人を唯一のものとしない、分人の集まりと考えると、色んな自分がいるということに納得がいき、色んな自分がいることに安心できる。 言葉一つ、考え方一つ...
以前、平野啓一郎さんの提唱する分人という考え方を使った話を聞いたことがあって、ずっと気になっている本でした。ようやく読めた! この個人を唯一のものとしない、分人の集まりと考えると、色んな自分がいるということに納得がいき、色んな自分がいることに安心できる。 言葉一つ、考え方一つで、こんなに気がラクになることってあるのだなと驚く。
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平野啓一郎氏が提唱する分人主義という思想は、対人関係において「本当の自分」に悩まされてきた私たちの心を軽くしてくれる考え方である。本書を通して、その相手と一緒にいる時の自分(分人)が好きになれるような人間関係をたくさん築いていきたいと思えるようになった。
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私は個人ではなくて分人。それぞれの分人がある。 例えば、家族といる時、友達といる時、1人でいる時など、それぞれに対する分人がいる。 好きな分人があれば、それを足場にして生きていけばいい。そこが自分を肯定する入り口だ。 好きな分人が増えていけば、自分をより肯定することができる。 ...
私は個人ではなくて分人。それぞれの分人がある。 例えば、家族といる時、友達といる時、1人でいる時など、それぞれに対する分人がいる。 好きな分人があれば、それを足場にして生きていけばいい。そこが自分を肯定する入り口だ。 好きな分人が増えていけば、自分をより肯定することができる。 他人もまた分人。他人の一部は自分の分人ではあり、自分の一部もまた他人の分人である。だから、この人といるときは好きな分人だなと思える人と長く一緒にいる方がいいと思った。 誰と一緒にいる、過ごすかが大切。 心地いい人とたくさんの時間を過ごすことで、自分を好きになれるのではないだろうか。 文章で現すのは難しい本だったけれど、モヤモヤしていた何かが、分かった気がした。
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他人の喜びは共に喜ぶべき、他人の苦しみには優しさで寄り添うべき。なぜなら自分の前で起こる他人の感情は自分への見せる分人の結果であるから。他人の感情の半分は自分という存在によってできているから これは主語を一つに。の考え方に似てると思った 感情の起伏に共感する。ことが好きだし、...
他人の喜びは共に喜ぶべき、他人の苦しみには優しさで寄り添うべき。なぜなら自分の前で起こる他人の感情は自分への見せる分人の結果であるから。他人の感情の半分は自分という存在によってできているから これは主語を一つに。の考え方に似てると思った 感情の起伏に共感する。ことが好きだし、それがどんな人でも潜在的に大切であるとぼんやり思ってた。 だからこそ「感情の起伏を共感する」ことを1番に起き、それの達成のために結果を追い求めるビジョンにした。個人としてもこの考え方を大切にしたいと今でも思う 分人主義を知ることで、「感情の起伏に共感すること」が「べき論」で強くまとめられてることを安心すらした
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何かの本で本作が言及されていて(なんだったかな…思い出せない。今後は繋がりで読もうと思ったものは、どこかにメモしておかないと)読んでみようと思い立って手にした。 実は平野啓一郎はあまり得意でなく、正直気が進まなかったのだけど、じゃあ読まなければいいんだけど、この人は小説だけじゃな...
何かの本で本作が言及されていて(なんだったかな…思い出せない。今後は繋がりで読もうと思ったものは、どこかにメモしておかないと)読んでみようと思い立って手にした。 実は平野啓一郎はあまり得意でなく、正直気が進まなかったのだけど、じゃあ読まなければいいんだけど、この人は小説だけじゃなくて、こんな新書で出されるようなものも書くのか〜という思いだけで読んだのだけど、やっぱりあんまり得意じゃなかった。再確認。 でも「分人」という発想は興味深く、納得しやすいものだった。ああ、確かに、と普段の暮らしの中で思い当たることもたくさんあり(そういう意図で書かれているようだ)苦手なのは苦手だけど、ちょっぴり親近感も湧いたりもした。 「個人」という言葉の成り立ちについて記された補記もなかなか興味深く読んだ。 まあ何にしても、この人はいつだって、あれこれ難解なことをじっくり考えるのが好きだなあ、と勝手な結論に至ったわけで、私の著者への苦手感は変わらなかったということです。 っていうかさ、タイトルは「私とは何か」でいいの?なんか違う気がする。
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