私とは何か の商品レビュー
新たな考え方が学べる一冊。 全部、本当の自分であり、相手に応じて分人を使い分けているという考え方に、とても腑に落ちた。 整数と分数での説明がとてもわかりやすかった。 個人は1。分人は分数。分母は相手の数により変わり、分子は関係の濃さによって変動する。 また、「八方美人は分人化...
新たな考え方が学べる一冊。 全部、本当の自分であり、相手に応じて分人を使い分けているという考え方に、とても腑に落ちた。 整数と分数での説明がとてもわかりやすかった。 個人は1。分人は分数。分母は相手の数により変わり、分子は関係の濃さによって変動する。 また、「八方美人は分人化が巧みな人ではない。誰に対しても同じ調子のいい態度で通じると高を括って、相手ごとに分人化しようとしない人。」の説明に、なるほどと感じた!
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付箋がたくさんついた。 本当のわたしはひとつじゃない。分人、という新しい概念。 個性とは分人の構成比率であると著者はいう。 たとえば学校でいじめられていても、「いじめられている僕」があなた自身なのではない。放課後のクラブや家庭でのびのびとしていられるのなら、そこを足場にして分人を...
付箋がたくさんついた。 本当のわたしはひとつじゃない。分人、という新しい概念。 個性とは分人の構成比率であると著者はいう。 たとえば学校でいじめられていても、「いじめられている僕」があなた自身なのではない。放課後のクラブや家庭でのびのびとしていられるのなら、そこを足場にして分人を再構成してゆけば良いと。 読んでいて気持ちが楽になってくる。 最近大好きな土地に越してきたが、この土地で暮らしているわたしの分人は、以前の地での分人より落ち着いていて心地よい。 この分人という考え方を、人間関係はもちろん、新天地での職場選びやお店開拓などに使っていきたいと思う。
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分人。 個人よりも小さな単位。 個性はこの分人の構成比率で決まる。 深く理解し合える人間関係を築きにくいという悩みを、分人という考え方を取り入れたら解決できそう。 今までは誰に対しても、同じ性質の人として接する意識があったが、相手に合わせてカスタマイズされた分人を作るべきだったことに気づけた。 分人化には、柔軟な社会的分人→グループ向け分人→個々にカスタマイズされた分人というステップがある。 このステップを踏まないと相手に嫌悪感を抱かせてしまうので注意したい。
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結局のところ人間が生きていく上での悩みは全て人間関係の悩みに帰結すると思っているのだが、「分人」という考え方を上手くコントロールする術を手に入れれば、その人間関係の悩みに全てに折り合いがつけられる気がする。ただそのように落とし込むのはやはり難しい。だけど仕組みがわかるだけで、なん...
結局のところ人間が生きていく上での悩みは全て人間関係の悩みに帰結すると思っているのだが、「分人」という考え方を上手くコントロールする術を手に入れれば、その人間関係の悩みに全てに折り合いがつけられる気がする。ただそのように落とし込むのはやはり難しい。だけど仕組みがわかるだけで、なんとなく今までより楽になる気がする。そんな感想を抱いた。
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どんな自己啓発本だったりを読んでも、人生がうまくいくコツは「自己肯定感」を高めることだと結局はみんないってるだけ。でも、その肯定が出来てりゃこんなに苦労しないのよ。自分の悪いところは自分が一番知りすぎてる。でもこの「文人」の考え方なら、まずは他人を愛して、他人の中にある自分からな...
どんな自己啓発本だったりを読んでも、人生がうまくいくコツは「自己肯定感」を高めることだと結局はみんないってるだけ。でも、その肯定が出来てりゃこんなに苦労しないのよ。自分の悪いところは自分が一番知りすぎてる。でもこの「文人」の考え方なら、まずは他人を愛して、他人の中にある自分からなら愛することが出来るんじゃないかな、と思えた。 どんな人もその人の一面だけで評価してはいけなくて、背景まで想像する力が必要。
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確固たる自分、なんかなくて、人は周りの人との関係で自分が構成されてる、ってことを難しい言葉で論じています。
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「私」とは一体何者なのか。そう考えたことある人におすすめしたい本です。タイトルにある「分人」が鍵になりそうです。 内容を私が理解した範囲で整理すると、 ・「本当の自分」というたった一つのものはなく、「私」は仕事での分人、学校での分人、趣味に没頭している分人といった様々な「分人」...
「私」とは一体何者なのか。そう考えたことある人におすすめしたい本です。タイトルにある「分人」が鍵になりそうです。 内容を私が理解した範囲で整理すると、 ・「本当の自分」というたった一つのものはなく、「私」は仕事での分人、学校での分人、趣味に没頭している分人といった様々な「分人」の集合体でしかない。 ・「分人」は他者や環境とのコミュニケーションで自然と形成される個性。環境が変われば、新しい「分人」が生まれる。 ・生きづらいと思っていても、それは一部の「分人」の問題であり「私」の本質ではない。自分の好きな他の「分人」を足場にして生きていこう。 特に、「分人」は他者の存在によって生まれるという考えが素敵です。自分の好きな「分人」に関わる他者がいる幸せを感じました。 いい本です。
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こんな言葉を平野氏は使っていないので誤読の可能性/余地は大いにあることを断るが、1人の人間の中にある多彩な人格を「グラデーション」として捉えようと試みているのかなと思う。「多重人格的」なこと、つまり「ほんとうの自分なんてない」なんて言い古されたことでしょと言う前に虚心に読んでみる...
こんな言葉を平野氏は使っていないので誤読の可能性/余地は大いにあることを断るが、1人の人間の中にある多彩な人格を「グラデーション」として捉えようと試みているのかなと思う。「多重人格的」なこと、つまり「ほんとうの自分なんてない」なんて言い古されたことでしょと言う前に虚心に読んでみるとそんなに単純な主張ではなくて、そうした多面性を個々の人格が分裂した状態と捉えると「ではほんとうの自分はどれ?」となってしまう。自分を多面的な連続体、つまり「どれも自分」と見なしてゆるく向き合っていくことを推奨していると読み取った
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人はこれ以上分割できない個人という概念ではなく、分人という分けられる概念である。 自分自身の考え方について考え方が変わった本。 著者は分人は他者との関係性から生まれ、個人主義よりも個人を他者と分断させない概念だと言っていた。それだけでなく分人主義により他者への依存も減る気がした。 本文中の下記の部分がすごく印象的で好きな部分。 ↓ あなたと一緒にいると、いつも笑顔が絶えなくて、すごく好きな自分になれる。その好きな自分をこれからの人生で出来るだけたくさん生きたい。だからあなたがいてくれないと困ると思った。 相手の存在が、自分自身を愛させてくれること。自分の存在によって、相手が自らを愛せるようになること。
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作者は個性とは分人によって成り立つといっているが、恐らく「社会性における個性」のことを指しており、「人間としての個性」ではないと思う。例えばその人の外見や好きな食べ物などは「個性」であるが、これらは分人や社会との繋がりの影響を受けないと思う。 また、人間は分人の集合体であり、中核になる存在は無いと述べられているが、その点は理解出来なかった。個人的には、その人を成す中核部分があり、そこから分人が派生していると思う。そうでなければ、出会う人ごとに「完全に違う自分」で対応することになり、ほぼ多重人格者の状態になる。実際にはそうならず、一人の人間として一貫性を持った「分人」が発生するのだから、中枢が存在すると考えるのが自然だと思う。
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