私とは何か の商品レビュー
2回目でやっと読了出来た! 後半にかけては社会的問題や、分人を用いた応用が繰り広げられていって少し難しく、知識や思考する力が必要だった(・_・ .。oO "分人"の考え方は対人関係で悩む人、他人に対して悩む人にとってかなりありがたい考え方だと思う。 とって...
2回目でやっと読了出来た! 後半にかけては社会的問題や、分人を用いた応用が繰り広げられていって少し難しく、知識や思考する力が必要だった(・_・ .。oO "分人"の考え方は対人関係で悩む人、他人に対して悩む人にとってかなりありがたい考え方だと思う。 とっても良い!!! ぜひおすすめしたいし、また読みたい!!!
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テーマである「分人」という造語に共感して読みました。「家族といるときの自分」や「友人といるときの自分」「先輩といるときの自分」「1人で読書する自分」などそれぞれのシチュエーションに応じた自分を「分人」として、「分人」の総体として1人の人間があるとする考え方です。 これまで私自身、相手にあわせてキャラを調整しているつもりでした。それでいいのかちょっと怖くて、「自己を見失うことに繋がらないか?(精神が分裂していきそう)」「八方美人にならないか?」と罪悪感に近い疑問をずっと抱えていたのですが、この本で解消できました! (なお「八方美人」とは相手にあわせて分人を持つこととは対照的で、むしろ分人化できずにいろんなひとを「他人たち」とまとめて愛想良くふるまっている状態、だと解釈しました) 本の内容を乱暴に言い換えると、人生もう無理ンゴ…となったときって、自分の中にいるいろんな分人のうち、「不幸な分人」の比率がすごく高い(100%すらある)というときなんだと思われます。死ななくてよくて、その不幸な分人さえなくせられればいいんですよね。 たとえば、バリキャリ妻に専業主夫になるよう強いられて毎日モラハラされている男性がいたとします。この男性は分人が「妻といる分人」あと仮に「ネトゲしてる分人」とかがいたとして、「妻といる分人」の比率が80%とかになるとかなり苦しい。比率が下がるように他のコミュニティを見つけるか、モラハラを改善するか、どうにか「妻といる分人」を0%にするか…(でもネトゲする分人100%も多分適正じゃない…)とかが対策になってきます。 今の自分は分人比率80%、10%、5%、5%とかにかなり偏っているから問題アリだなー…適切な分人比率に修正していきたいです。
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自己評価・他者評価をする上で「分人」と言う思想は画期的だと思ったし、私自身の考え方を大きく替えてくれた
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自分の中でモヤモヤしていたことがスッと腑に落ちた どのコミュニティの分人も自分だし、好きな分人の割合を多くして生きやすくしたい
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人間関係で疲れた時、無理をしてる...本当の自分を出せてないからだ〜と思うことがある。でも、そもそも「本当の自分」ってなんだろう?と長年疑問に思っていた。読了後、疑問は消えて心が軽くなった。これから先何度か開くだろう__そんな本に出会えた気がする。
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感想 社会的な生き物。場面に応じて話し方を変え表情を変え、嗜好も変える。だがそれは当たり前。私とは世間と他人が決めるものなのだから。
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やっと読了した。「あの本、読みました?」という番組に平野さんが出演されていたとこがきっかけで手に取った本。私自身の「個人」の考え方がより細分化されたと感じた。 相手によって顔を変えるのは、「分人」という考え方からするとごく自然なこと。そうやって、心地の良い分人に基軸をおいて暮らしていくことが幸せへの近道なのかもしれない。 中学生の教科書に採用されていた。この論説を中学生のころに読めるなんて、幸せだと思う。 購入決定。
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この本は前々から興味があり、読みたいと思っていた。Kindle Unlimitedの読み放題に追加されていたことを機に読みました。 私は小学生の頃から、会話する人それぞれによってその時々に、違う自分がいることに気が付いていた。多面的である自分を俯瞰した時に、本当の自分はどれなの...
この本は前々から興味があり、読みたいと思っていた。Kindle Unlimitedの読み放題に追加されていたことを機に読みました。 私は小学生の頃から、会話する人それぞれによってその時々に、違う自分がいることに気が付いていた。多面的である自分を俯瞰した時に、本当の自分はどれなのだろうと思うこともあったし、会話がぎこちなくなった後に、あれは本当の自分じゃないのになぁなんて思っていた。 引用 恣意的に「本当の姿」だと決められてしまうことに、私たちは抵抗を感じる。だからつい、アレはあの場だけの表面的な自分だったと考えそうになる。そういうキャラを演じ、仮面をかぶっていただけだ。「本当の自分」は、もっと色んな音楽が好きなのだ、もっとITについて詳しいのだ、と。 私たちは、他人から本質を規定されて、自分を矮小化されることが不安なのである。 重要ポイント どこかに「本当の自分」があると考えようとするが、すべての分人は「本当の自分」であると肯定すること。 しかし私たちは、そう考えることが出来ずに、唯一無二の本当の自分を見つけようとする。だから歯痒い。 引きこもりと自分探しの旅、両方経験した。 どちらも本当の自分、今までと違う自分を見つけるためと背負い生きながら、本当は社会から逃げていただけなのかもしれない。しかしそれもまた、自分と、肯定することが大事。全ての分人は本当の自分ということを認めれば、少し楽に生きれるかもね。
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「分人」という考え方は微かに触れたことがあったけど、自分から見た自分と他者から見た自分とのギャップに対する違和感の話をした時に改めてこの「分人」の考え方を紹介してもらって、ちゃんと知りたいと思って読んでみました。 ”人間には「本当の自分」という中心があり、それが場面に応じてキャラを演じている。 わけではなく、 人間は相手次第で、その人との相互作用により自然と様々な自分、人格になりうる。その「様々な自分」が「分人」であり、自分というのはその分人のネットワークなのである。 そして相互作用により生じる人格であるということはつまり、私たちの人格そのものが「半分は自分、半分は相手のおかげ(せい)」であり、混ざり気のない純粋無垢な自己など存在しない。” というのが分人主義の基本的な考え方です。 人は人との関係性の中に生きていて、それがどういう関係性なのかは相手が誰かによって違っているのだから、「相手によって自分が変わる」というのはある程度自然なこと。そう思うと、そこに違和感とか罪悪感を感じなくていいんだと思えます。 ”誰に対しても首尾一貫した自分でいようとすると、当たり障りのない自分でいるしかない。 八方美人というのは、誰に対しても調子良く、相手ごとに分人化しようとしない人のことである。” とも言われていて、私はこの「当たり障りのない自分」、八方美人になりがちな気がします。 相手ごとに分人化するということは、相手との関係性を深めていくことなんだと思います。私は相手とより深い関係性に踏み込まないように、分人化しないようにしがち、あるいは分人化に長い時間がかかるのかも、と感じました。 この分人化の傾向的なところは、これまでに形成されてきた強固な分人の人格の影響を受けうるのか、遺伝的なところもあるのか、どうなんだろう…?というのはちょっと疑問。 そして「個性」についても分人主義の視点から語られています。 ”個性というのは分人の構成比率である。だから、自分の現状を変えたいなら、分人の構成比率=付き合う人間・環境を変えることが重要になる。 快活で楽しい自分になれると感じる分人を足場に生きる道を考えるべきである。自分を好きになるのは難しくても、誰それといる時の自分(分人)は好きだとは言える。その相手は生きた人間でなくても構わない。 重要なのは、常に自分の分人全体のバランスを見ていること。 自分が見つかるというのは、理想的な構成比率の分人を生きられるようになるということ。” 自分の嫌いな部分は、誰といるとき・どういう環境にいるときに出てきやすいのか、自分が嫌だなと思う分人が「誰(何)に対する分人なのか」を見極めて、その分人が現れる機会を減らしていくことが必要になるんだなと思いました。そして好きな分人は増やしていく。そうやって、心地よい分人のバランスを見つけていけると生きやすくなるんだろうな。 自分から見た自分と他者から見た自分との間のギャップに違和感を抱いていたのは、自分を誤解なくちゃんと理解してもらいたいと思っていたということなのかも。でも分人主義的には、相手のことを全部知ることも、自分のことを全部知ってもらうこともできないわけで、それでいいんだと思います。むしろ全部知ろう・知ってもらおうとするのは横暴なのかもしれない。 人間関係ってそういうものなんだなと思えると、「裏切られた」と感じたり、「あの人への態度は自分へのものと違う」とモヤモヤしたりしなくて済むのかもなと思いました。
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他者との関わり、コミュニケーションの中で分人が生まれる。分割可能な分人という単位で捉えれば、身近な悩みに対しても自分を一方的に責める事なく、客観的な視点で自分を捉え直す事も出来る。分人主義という新しい概念が、人付き合い、恋愛、死などという普遍的なフィールドで存分に活躍するのではな...
他者との関わり、コミュニケーションの中で分人が生まれる。分割可能な分人という単位で捉えれば、身近な悩みに対しても自分を一方的に責める事なく、客観的な視点で自分を捉え直す事も出来る。分人主義という新しい概念が、人付き合い、恋愛、死などという普遍的なフィールドで存分に活躍するのではないかと思った。そしてこの主義を多分に含んでいる著者の小説を読んでみたいと思った。
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