1,800円以上の注文で送料無料

箱の中 の商品レビュー

4.3

166件のお客様レビュー

  1. 5つ

    76

  2. 4つ

    61

  3. 3つ

    17

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

    2

レビューを投稿

2013/04/29

“「ダ・ヴィンチ」誌上でBL界の芥川賞と評された傑作” が講談社文庫に登場。私が木原作品にハマるきっかけとなった本。 重い。どんどん不幸になる。最後は落ちた先で小さな幸せへのスタートラインに立った感じ。読んでいてつらくなる描写もあったけど、そこが好き。 BLという枠にはおさまらな...

“「ダ・ヴィンチ」誌上でBL界の芥川賞と評された傑作” が講談社文庫に登場。私が木原作品にハマるきっかけとなった本。 重い。どんどん不幸になる。最後は落ちた先で小さな幸せへのスタートラインに立った感じ。読んでいてつらくなる描写もあったけど、そこが好き。 BLという枠にはおさまらないけど、BLという枠を完全に出てしまうと味がなくなってしまうような。でもせっかく講談社文庫で出たんだからいろんな人に読んでもらえればいいな。そして私は新書版が読みたい。

Posted byブクログ

2013/04/28

木原さんのものは二作目になるけれど、文章は読みやすく癖がない。 ジャンルを取り除いてしまっても、それなりの小説になりうるな、というのがまず一つ。 内容としては、もちろん突拍子もない部分もあるのだけれど そこは腐女子補正がかかっているので何ら問題もない。 主人公の堂野に対して、少々...

木原さんのものは二作目になるけれど、文章は読みやすく癖がない。 ジャンルを取り除いてしまっても、それなりの小説になりうるな、というのがまず一つ。 内容としては、もちろん突拍子もない部分もあるのだけれど そこは腐女子補正がかかっているので何ら問題もない。 主人公の堂野に対して、少々の苛立ちもありながら、 でもこういう人いそうだし、流されやすい(情のある)奴がいないと、 BLって進展しないので、しようがないのかな、と思いながら、 喜多川の純粋と言ってしまうには歪みすぎている愛情が本当に切なくていとおしかった。 堂野は、男性としての喜多川というよりも、人間としての魅力やかわいさをわかっていたからこそ、最後には喜多川をとったんだろうな、という感じだった。 すごく冷静な目で見ると、けっこうえげつないお話だけど、 BLとい観点からいくと最高の物語なのかな、と思った。

Posted byブクログ

2013/04/22

この本を手に取ってよかった。愛とは何か、人間とは何かを静かに深々と考えさせられるものでした。 読み進めるにつれて、喜多川の内面の変化や人間らしさを感じて、浮かぶ人物像や台詞の雰囲気がだんだんと変化していくのが、私にとって心地良かったです。 手にとるきっかけとなった、引き込まれる...

この本を手に取ってよかった。愛とは何か、人間とは何かを静かに深々と考えさせられるものでした。 読み進めるにつれて、喜多川の内面の変化や人間らしさを感じて、浮かぶ人物像や台詞の雰囲気がだんだんと変化していくのが、私にとって心地良かったです。 手にとるきっかけとなった、引き込まれる装丁を担当された方にも、感謝しています。また、こんな作品に出会いたいです。

Posted byブクログ

2013/03/29

続きが楽しみで楽しみで、木原さんの独特な世界感に吸い込まれていっている気がします。 こんなに素敵な本、久しぶりに出会った。

Posted byブクログ

2013/03/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

最後は良かったと思えるものですが、ややご都合主義な奥さんや子供の下りと、振り回されての結末が残念です。 運命といえばそれまでですが、物語の上で運命という言葉はご都合主義とも取れると思うので、そこを上手く書けるかどうかなんだなあ、とも。 でも、これぐらい特殊な状況でないとこういう関係って無いのか?とも思わせてくれる内容でもあります。 生々しい表現が上手くて引き込まれましたが、読み終わってみると首を傾げました。 雑誌で絶賛!とか書かれていたので、期待しすぎたのでしょうか。 辛口ですが、ハッピーエンドなのは本当によかった。 終盤前の話で、芝さんが出てきた時に救いの手キター!とわくわくしたのは私だけでしょうか(笑)

Posted byブクログ

2013/04/18

一途すぎて読んでて胸が締め付けられた。でもあったかいきもちにもなれる本。愛とはなんて身勝手で美しいものだろうか、、、!!こういった話しは書物にはなっていないにせよ、現実に 存在した、すると思う。知り得ないだけで。続編の「なつやすみ」も是非読んで欲しい!!いや、読むべき!

Posted byブクログ

2013/03/07

喜多川の一途さが羨ましくも思い、怖くも感じた。でも一途に誰かを想えるって羨ましい。BLらしからぬ作品です。

Posted byブクログ

2013/03/03

 人間とは立派なものでもないし、特別なものでもないし、ありふれたものなんだけれど、それだけでいいのかもしれない、と思った。  先入観で期待していただけに、それを超えて面白いことにびっくりした。

Posted byブクログ

2013/03/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

文庫版の表紙の雰囲気が好きで、文庫版から手に取ってみました。 読み終わって、この本に出会わせてくれた友人に心から感謝しています。 本書は表題作の「箱の中」「脆弱な詐欺師」「檻の外」と、三話が収録されいる作りです。堂野と喜多川のその後が書かれた「なつやすみ」はノベルス版のみにあるそうなので、☆四つとさせていただきました。 お話しの感想として、この本は深い愛の物語なのだと痛感しました。 本を読み進めるにつれて私は喜多川圭という男がとても怖くなり、端々のセリフからも感じる堂野への異常な恋心に何度も「堂野逃げて!」と悲鳴をあげたくらいです。 ですが、その恐怖も、喜多川のとあるセリフとシーンで何とも言い表せない哀しさに変わりました。 喜多川はただまっすぐで痛いくらい無垢な心の持ち主だったのだと、堂野への愛情以外に何も持ち合わせてはいなかったのだと知った時、彼を見る目が変わりました。 堂野や彼の周囲の人々のいう「愛」の形を私はけしておかしいとは思いません。むしろ、人間として普通とされる愛の形ではないかとさえ思います。 けれど、喜多川の獣じみた愛情もまた人間にとって大切な愛の形なのだと、この本で知りました。 ノベルス版の「なつやすみ」は堂野によって変化していった喜多川のお話らしいので、早く読みたいです。

Posted byブクログ

2013/02/21

愛とはなにか、何を規定に定められるのか。 三編をまとめた一冊。 他の方も多く言ってらっしゃいますが、所謂同性愛物としてくくってしまうのがもったいない作品。 今はただ、この作品を講談社で出してくれたことに感謝です。わたしを含め、読むきっかけになったという方は多いのではないでしょうか...

愛とはなにか、何を規定に定められるのか。 三編をまとめた一冊。 他の方も多く言ってらっしゃいますが、所謂同性愛物としてくくってしまうのがもったいない作品。 今はただ、この作品を講談社で出してくれたことに感謝です。わたしを含め、読むきっかけになったという方は多いのではないでしょうか。 こういった枠組みにとらわれない作品が一般文庫にさらに出てくれると嬉しいです。

Posted byブクログ