ツナグ の商品レビュー
死んだ人と生きている人、そしてそれを繋ぐ使者(ツナグ)の話。 死んだ人と会えた、よかった!という類の話ではなく、すべての話が深く考えさせられるようになっている。人間の繋がりというものは生死に関わらず複雑だと思わずにはいられない。 この本が手元に来てから映画化されることを知った...
死んだ人と生きている人、そしてそれを繋ぐ使者(ツナグ)の話。 死んだ人と会えた、よかった!という類の話ではなく、すべての話が深く考えさせられるようになっている。人間の繋がりというものは生死に関わらず複雑だと思わずにはいられない。 この本が手元に来てから映画化されることを知った。純粋に、気になった。
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映画化に伴ってか文庫化されていたので手に取った。 作りとしては、5章立てで章ごとに視点の変わる短篇連作のような形式を取っているが、読者あるいは使者(ツナグ)の視点から全ての物語を一貫して見通せる作りになっている点が面白い。 もちろん短篇らしく各章ごとのテーマも明確で、幅広い年代・...
映画化に伴ってか文庫化されていたので手に取った。 作りとしては、5章立てで章ごとに視点の変わる短篇連作のような形式を取っているが、読者あるいは使者(ツナグ)の視点から全ての物語を一貫して見通せる作りになっている点が面白い。 もちろん短篇らしく各章ごとのテーマも明確で、幅広い年代・性別の持つ生と死への様々な葛藤が色彩豊かに描き分けられる様は見事。 特に「親友の心得」の章での、思春期少女の心情のリアルな描写は、女流作家ならではの繊細さとグロテスクさがあった。 本作の表向きのテーマは、タイトル通り「生者と死者をつなぐ」ことにあるのだが、実際に読んだ人ならば誰もが分かるように、真のテーマは「生者による生者自身の生き方と死者の生かし方」にある。 どこまで行ってもこの世は生者の物語でしか有り得ないのだということに気づいた最終章の主人公(ネタバレというほどでもないが一応伏せておく)の語り口が胸を打つ。 自分自身の生を、また身近な死者の生かし方を再考させてくれる一冊。 ぜひ映画も観てみたい作品だと思った。
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3.5 辻村深月らしいアッと驚くどんでん返しやヒヤリとする感じはしない。 その分、あたたかさがある。 あの世とこの世を繋ぐ使者の話。 友情でも愛情でも無くしてから気づく事は多々あるとおもう。 そういった時、大抵の場合はその遅さに後悔するしかない。 しかし、この作品ではその思い...
3.5 辻村深月らしいアッと驚くどんでん返しやヒヤリとする感じはしない。 その分、あたたかさがある。 あの世とこの世を繋ぐ使者の話。 友情でも愛情でも無くしてから気づく事は多々あるとおもう。 そういった時、大抵の場合はその遅さに後悔するしかない。 しかし、この作品ではその思いをツナグ。 言いたかった言葉。聞きたかった言葉を得る事ができる。 それはとても優しいことじゃないかな。 個人的には最後の使者の心得が好き。 長男の心得も好きだけど。やっぱ家族ものは弱いなー
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とろけるような文章とでもいえばいいのだろうか。棘がないというか、とにかくトロッとした質感を感じさせる文章。作家が女性だからなんだろうか、このきめの細かさは。 死者と生者を会わせることのできる、ツナグという役割の人間が主人公。そんな荒唐無稽な内容というなかれ。現実にはあり得ない...
とろけるような文章とでもいえばいいのだろうか。棘がないというか、とにかくトロッとした質感を感じさせる文章。作家が女性だからなんだろうか、このきめの細かさは。 死者と生者を会わせることのできる、ツナグという役割の人間が主人公。そんな荒唐無稽な内容というなかれ。現実にはあり得ない話でも、すっと入り込める内容なので心配はない。というか、そもそも科学的に立証してみろとか、オカルトとか、そんな世界の話じゃないのだ。人間の心に宿るいろんな煩悶をしっとりと描いている作品とでもいったほうがいい。
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映画化と聞いて購読。よくある「世にも奇妙な…」的な短編集と思いきや、最後の50ページで、ぐぐっと惹きつけられた。映像化すると安っぽくならないか不安だが、是非見てみたい。
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直木賞作家、辻村深月さんの本。 とにかく感動しました。 一生に一度だけ死者に会える。 その案内人、使者(ツナグ)。 そんなあり得ない設定にも関わらず、とてもリアリィティのある人物描写に、全ての登場人物に感情移入して読み進めました。 「自分なら誰と会いたいだろう」と、読んだ...
直木賞作家、辻村深月さんの本。 とにかく感動しました。 一生に一度だけ死者に会える。 その案内人、使者(ツナグ)。 そんなあり得ない設定にも関わらず、とてもリアリィティのある人物描写に、全ての登場人物に感情移入して読み進めました。 「自分なら誰と会いたいだろう」と、読んだ後必ず考えてしまうと思います。
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映画が面白そう、なんて軽い気持ちで買った本やったけど、めっちゃ良かった。人の心理描写の繊細さが印象的でした。正負どちらの方向に対しても。人の想いの強さ、美しさを感じられる本でした。
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雑誌yomyomの時から引き込まれ、 とても気になってた作家さんが、 あれよあれよと直木賞をとりました。 文庫になったら買おうとずっと思ってて 買ったけど、やっぱり引き込まれた。 話の持っていきかたも上手いし、いろいろ考えさせられる。 ファンタジーといえばファンタジーなんだけど ...
雑誌yomyomの時から引き込まれ、 とても気になってた作家さんが、 あれよあれよと直木賞をとりました。 文庫になったら買おうとずっと思ってて 買ったけど、やっぱり引き込まれた。 話の持っていきかたも上手いし、いろいろ考えさせられる。 ファンタジーといえばファンタジーなんだけど 残るものがある。 いくつか彼女の作品を読んだけど、個人的にはこれがベスト。 あの直木賞受賞作もいつか読みたい。
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今までの辻村作品のヒリヒリした感じは無く、静かに進む話。 使者(ツナグ)の歩美が良かった。 辻村作品にはかならず一人、この手の子が出てくる記憶が… この世とあの世を繋ぐ使者。 制限がある所が良かった。 これを読むと自分は誰に会おうとするのか、誰が自分に会いたいと思ってくれるか...
今までの辻村作品のヒリヒリした感じは無く、静かに進む話。 使者(ツナグ)の歩美が良かった。 辻村作品にはかならず一人、この手の子が出てくる記憶が… この世とあの世を繋ぐ使者。 制限がある所が良かった。 これを読むと自分は誰に会おうとするのか、誰が自分に会いたいと思ってくれるか考えてしまう。 個人的には、もっとガッツリ系の辻村作品が好き。
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人生に一度だけ死者に会える物語。前半は死者への思い出や心残りをたっぷり説明し後半はその死者登場の水戸黄門的構成の連鎖短編。ラストは間を取り持つ使者(ツナグ)の編で、今迄の話が絡み合い読み応えありの感動ストーリー。映画が楽しみ!
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