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深い疵 の商品レビュー

3.9

65件のお客様レビュー

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2014/07/04

一気に読み終えた。面白い! 老いと秘密の物語。過去は常に現在を追いかけ、時に追い抜いてしまう。 あるいは、いい同僚が最高のバディに変わるまでの物語。 ご当地ものミステリというラベルも捨てがたい。訳者のあとがきにも語られているように、それは単なるご当地では済まない。ドイツだから。...

一気に読み終えた。面白い! 老いと秘密の物語。過去は常に現在を追いかけ、時に追い抜いてしまう。 あるいは、いい同僚が最高のバディに変わるまでの物語。 ご当地ものミステリというラベルも捨てがたい。訳者のあとがきにも語られているように、それは単なるご当地では済まない。ドイツだから。「歴史」というほどもなく目と鼻の先の過去に、深い傷がある。 偽証、詐称、乗っ取り、裏切り、怨嗟、恐怖、愛憎。 一筋縄ではいかないストーリー。 このミステリでは、誰も幸せにはならない。 追記。 キャラの書き分けがかなりわかりやすいし、警察の人たちで重要な人は繰り返し出てくるので、登場人物一覧を見ながら読み進めれば何の問題もない。 多くて困る!というほど不親切でも、技量がないわけでもない。訳も上々。

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2014/05/14

とにかく登場人物が多くて、同じ人でも名前で呼ばれたり苗字で呼ばれたり(本当は・・・みたいな人もいるし)で「この人誰?」と登場人物一覧と首っ引き状態なのがちょっとつらかったけど、でも面白くて(ネタ的に『面白い』はないんだろうけど)結構一気に読めてしまった。こういうのを読むと、ドイツ...

とにかく登場人物が多くて、同じ人でも名前で呼ばれたり苗字で呼ばれたり(本当は・・・みたいな人もいるし)で「この人誰?」と登場人物一覧と首っ引き状態なのがちょっとつらかったけど、でも面白くて(ネタ的に『面白い』はないんだろうけど)結構一気に読めてしまった。こういうのを読むと、ドイツじゃまだ第二次世界大戦は終わってないんだな、と思う。日本でもありそうな感じもするけど、どうなんだろ。

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2017/12/17

大変読みごたえのある作品でドイツらしいずっしりとした重厚なミステリーであると言える。詳細→http://takeshi3017.chu.jp/file5/naiyou19301.html

Posted byブクログ

2014/04/03

ホロコーストを生き残り、アメリカ大統領顧問をつとめた著名なユダヤ人が射殺された。凶器は第二次大戦期の拳銃で、現場には「16145」の数字が残されていた。司法解剖の結果、被害者がナチスの武装親衛隊員だったという驚愕の事実が判明する。そして第二、第三の殺人が発生。被害者の過去を探り、...

ホロコーストを生き残り、アメリカ大統領顧問をつとめた著名なユダヤ人が射殺された。凶器は第二次大戦期の拳銃で、現場には「16145」の数字が残されていた。司法解剖の結果、被害者がナチスの武装親衛隊員だったという驚愕の事実が判明する。そして第二、第三の殺人が発生。被害者の過去を探り、犯罪に及んだのは何者なのか? 前半は登場人物が多くて、ただえさえ海外の人物名を覚えるのが苦手で辟易しかけたんですが、二人目の殺人が起こるあたりからようやく関係図が理解できて、オリヴァーとピアの二人の刑事にも親しみが出てきたおかげもあり、一気読みでした。面白かった!日付の意味とは・・・そうか、日本だと書き方が違うから違和感ですが、納得。ナチスに関しては社会常識程度しか知りませんが、十分ミステリとして楽しめました。さりげなくエロかったりグロかったりするのは海外って感じですねw幼い頃よく読んだ本を翻訳してた酒寄さんが翻訳ということでちょっと親近感。シリーズ第3作目ということですが、他に邦訳版が出てる4作目も読みたいな。

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2014/02/15

ドイツの作家ネレ・ノイハウスの小説を読むのは2冊目です。この小説はふたりの警察官を主人公としたシリーズです。前回「白雪姫には死んでもらう」を先に読んでしまったのですが、この小説はその前のストーリーでした。しかし、事件の中身は全く違うので大勢に影響はないのですが、読んでいくうちに気...

ドイツの作家ネレ・ノイハウスの小説を読むのは2冊目です。この小説はふたりの警察官を主人公としたシリーズです。前回「白雪姫には死んでもらう」を先に読んでしまったのですが、この小説はその前のストーリーでした。しかし、事件の中身は全く違うので大勢に影響はないのですが、読んでいくうちに気がつきました。 ドイツといえば、悪名高き独裁者ヒトラーがどうしても歴史上はずせない人物ですが、この小説でも第二次世界大戦でのユダヤ人の迫害から生き残ったとされる著名な人物が射殺されるというところから事件が幕を開けます。前の小説でも登場人物が多いと思いましたが、今回もある有名な実業家の老婦人一家が中心となって物語が展開されるため、一家とつながりの深い人々が次々に登場。関係を確かめるために、登場人物一覧表をしばしば活用しました。初めの殺人から次々と同じように殺されついに3人目の老婦人も射殺体で発見されます。初めに殺されたユダヤ人とされた92歳の老人の腕にはナチスの親衛隊の証拠の刺青があり、その関連が疑われます。この難事件を解決しようとする警部オリヴァーとその部下ピアのコンビの前にさらに関係する人物が連続で殺されていきます。巧妙に犯人を仕立てあげようとした事件を追ううちに、ピアたちはこの事件の裏には、やはり実業家夫人たちの、第二次世界大戦時代に隠された過去が深く関わっていることに気づいていきます・・・ 犯人の動機や過去が明らかになっても、最後まで気の抜けないストーリーです。その上、このシリーズでは警部たちの私的な部分や上司と部下であるこのコンビの機微もストーリーの合間に登場するので、それはそれで人間味あふれて楽しめる部分でした。

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2014/01/24

「白雪姫には死んでもらう」から読んだので時系列は遡ってしまう。 オリヴァー夫妻がラブラブなのがチョット違和感。 80歳を超えた老人を次々に処刑する連続殺人事件が発生。 何故ひざまづかせて後頭部を撃ち抜くのか、事件現場に必ず残される6桁の数字は何を意味するのか? 戦時中にまで遡るド...

「白雪姫には死んでもらう」から読んだので時系列は遡ってしまう。 オリヴァー夫妻がラブラブなのがチョット違和感。 80歳を超えた老人を次々に処刑する連続殺人事件が発生。 何故ひざまづかせて後頭部を撃ち抜くのか、事件現場に必ず残される6桁の数字は何を意味するのか? 戦時中にまで遡るドイツ貴族一族の隠された暗部とは? 中々いい出だし、一族郎党がうじゃうじゃ出てくるのは「ドラゴンタトゥーの女」を思い出させる。スウェーデンの名前も覚えにくかったがドイツ人名も覚えにくい。しかも物語後半で殺された老人達は名前を偽っていた事が判明、読み手は益々混乱、もう登場人物一覧表と家系図に首ったけ。(あれ?この日本語は正しい?) じっくり、且つ一気に読まないと面白くないでしょう。 人間関係がチャンと頭の中に入っている人には素晴らしいオチが待っています。

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2013/12/27

図書館で。 面白かったんですがちょっと何と言うのか情報が多すぎて混乱しました。それにしてもオリヴァー夫婦もラブラブだしピアさんの元旦那も今カレ事情もミステリにしては随分ロマンチックに書かれてるなあと思ったら女性作家さんだった。何と無く偏見ですが女性作家の方が夫婦円満家庭とか書かれ...

図書館で。 面白かったんですがちょっと何と言うのか情報が多すぎて混乱しました。それにしてもオリヴァー夫婦もラブラブだしピアさんの元旦那も今カレ事情もミステリにしては随分ロマンチックに書かれてるなあと思ったら女性作家さんだった。何と無く偏見ですが女性作家の方が夫婦円満家庭とか書かれるイメージが。 個人的にはちょっと出来すぎかなあと思う所が多々あり…続きも読むかは微妙な所です。もっと削れるエピソードもあると思うんですけどねえ…。それにしてもドイツでの手軽なファストフードはドネルケバブなのか、とかなんかちょっと面白かったです。

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2013/10/30

まず、とにかくドイツ名が覚えられなくてえらく苦労した…。よく翻訳ものは登場人物が覚えきれなくて苦手、という人がいるが「はぁ?」と思っていたのに、いかに自分の読む「翻訳もの」が英語のものに偏っていたかがよくわかった。反省。 数多い登場人物、読みなれない名前、とちゅうでこんがらがりそ...

まず、とにかくドイツ名が覚えられなくてえらく苦労した…。よく翻訳ものは登場人物が覚えきれなくて苦手、という人がいるが「はぁ?」と思っていたのに、いかに自分の読む「翻訳もの」が英語のものに偏っていたかがよくわかった。反省。 数多い登場人物、読みなれない名前、とちゅうでこんがらがりそうになりながらも、どうしても最後まで読みたかった!そして読んでよかった。 ドイツの名前に慣れてきたところで、急いで続編を読むこととしよう。

Posted byブクログ

2013/09/29

「ドイツミステリの女王登場」「破格の警察小説!」という宣伝文句につられて読んでみた。シリーズ第三作にあたる作品らしい。 登場人物の名前の交通整理にやや苦労しながら読んだ。しかし、後半、怒涛の展開。

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2013/09/18

ネレ・ノイハウスの深い疵を読みました。 ユダヤ人で元アメリカ大統領顧問まで務めた男性がドイツに戻った時に拳銃で殺されてしまいます。 司法解剖の結果、その男性はナチスの親衛隊に入っていたことが判明します。 なぜ、ナチスの親衛隊にいた男性がユダヤ人を騙って生活していたのか。 そし...

ネレ・ノイハウスの深い疵を読みました。 ユダヤ人で元アメリカ大統領顧問まで務めた男性がドイツに戻った時に拳銃で殺されてしまいます。 司法解剖の結果、その男性はナチスの親衛隊に入っていたことが判明します。 なぜ、ナチスの親衛隊にいた男性がユダヤ人を騙って生活していたのか。 そして、第2第3の殺人事件が起きてしまいます。 オリバーとピアは事件の解決に向けて捜査を開始します。 しかし、入り組んだ謎を解きほぐしているうちにさらに殺人事件が発生してしまいます。 最後は事件の核心に到達したピアは殺人犯に命を奪われそうになってしまうのでした。 登場人物が多いので、それぞれの人物の関連を頭に入れながら物語を追っていく必要がありますが、面白く読むことが出来ました。 オリバーとピアの個人的な事情も描かれていて、親近感が持てます。 そういえば、ピア・キルヒホフと誉田哲也が描く姫川玲子の刑事になったきっかけが同じ設定なのはちょっと面白いと思いました。

Posted byブクログ