深い疵 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
友人のレビューを参考に読んでみた。 雰囲気最高、読み応えばっちり、犯人探しもそこに至る臨場感も趣深く書けていて、翻訳も良い感じ。 ただ、ミステリー読者としての俺のレベルには少々手ごわい感じだった。登場人物が多くて彼らの血縁や付き合い関係が整理できない。操作する側される側にも付き合いがあったりするから余計ややこしい。 巻頭の相関図や人物紹介を、その都度見るんだけど、それだけではついていけない。しかも「○○氏は実は××氏」っていうのまで出て来てしまったら… 誰がどんな人やったか分からなくなる度に、読み返したり思いだしたりしてたら、存外時間がかかってしまいリズムに乗り切れなかった。 本の面白さっていうのは、その本自体の出来もあるが、読み手の実力もないと真価が分からないもんだと、思い至らされました。
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名前やキャラを把握するのに手こずりましたが、頭に入ってしまえば、後は展開も早いしキャラの魅力もあるので、するすると読めました。 過去の深い因縁が絡みあって、最後に事件が収束したときはすっきりしたとともに切なかった。 オリヴァー&ピア、男女のバディものでありながら、2人は恋愛関係で...
名前やキャラを把握するのに手こずりましたが、頭に入ってしまえば、後は展開も早いしキャラの魅力もあるので、するすると読めました。 過去の深い因縁が絡みあって、最後に事件が収束したときはすっきりしたとともに切なかった。 オリヴァー&ピア、男女のバディものでありながら、2人は恋愛関係ではないのがちょっと珍しい。 初期の頃のドラマ『BONES』のふたりみたい。この作品で少し距離が縮まったようだけど、この先二人の関係も変化していくのかな?
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本当はシリーズ3作目らしいのだけど、日本での紹介はこれが1作目だそう。 テーマがとても重くてセンセーショナルだし、60年も隔りがある過去と現在が絡み合う話なのに、現在だけを追いかけてこれだけ読ませるのってすごいなあ。 内容とあんまり関係ないけど男女のバディもののシリーズって、巻...
本当はシリーズ3作目らしいのだけど、日本での紹介はこれが1作目だそう。 テーマがとても重くてセンセーショナルだし、60年も隔りがある過去と現在が絡み合う話なのに、現在だけを追いかけてこれだけ読ませるのってすごいなあ。 内容とあんまり関係ないけど男女のバディもののシリーズって、巻を重ねるごとに、キンケイドシリーズみたいに段々2人の間に恋愛感情が…てパターンが多い気がする。オリヴァーとピアには安易にそういうパターンに陥らないで欲しい。
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ノイハウス氏を知るきっかけの1冊。白雪姫も面白くよんだ。3冊めには今行き詰まっているけど。。。。 ドイツ・ミステリーの深みにはまる途で出会った作者。好きです。
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ドイツの社会において今もまだナチス時代の出来事が深い疵として残っているのはわかる。 でも、この作品の小説としての面白さとしては…。 ドイツでベストセラーとなったシリーズの3作目で、シリーズ中の代表作とのことだが、見方を変えると前作が良かったから読者層が広がり、本作が売れたとも言え...
ドイツの社会において今もまだナチス時代の出来事が深い疵として残っているのはわかる。 でも、この作品の小説としての面白さとしては…。 ドイツでベストセラーとなったシリーズの3作目で、シリーズ中の代表作とのことだが、見方を変えると前作が良かったから読者層が広がり、本作が売れたとも言える。 そんなわけで2作目を読んでみたい。
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面白かった。 慣れないドイツ系の名前に四苦八苦しながらも、 ぐいぐい引き込まれていく感じで、 とても面白かった。 相棒であるオリヴァーとピアが好対照で、 お互いをぐいぐいひっぱっていく感じが良かった。 二人の家庭(同棲)生活が良好なのも、好感がもてる。 ただ、非常に残念だったの...
面白かった。 慣れないドイツ系の名前に四苦八苦しながらも、 ぐいぐい引き込まれていく感じで、 とても面白かった。 相棒であるオリヴァーとピアが好対照で、 お互いをぐいぐいひっぱっていく感じが良かった。 二人の家庭(同棲)生活が良好なのも、好感がもてる。 ただ、非常に残念だったのは、これが第三作なこと。 第一作と二作はまだ訳されていないらしい。 どおりで、途中でわからない話がでてきた訳だ。 お願いだから、早く翻訳して出版してほしい。
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久々の読書で、なかなか前に進まず時間ばかりかかってしまった為 面白かったのかそうでなかったのか分からない状態。 確かに重く深い疵ではあるが、まさかのハーレクイーンなエピローグにはちょっと苦笑した。
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面白かったので一気読みした!ただ、当該の人物の関係がちょっとゴチャゴチャしてしまって相関図を見ながら、読み進めた。でも、物語に散らばる伏線や真相に至るまでは引き込まれるので、海外ミステリー好きな方には、オススメの一冊!
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ドイツのミステリィ。 登場人物が多いうえに、視点が次々と切り替わるので、決して読みやすいとは言いがたい。 しかし、その複雑さのなかに織り込まれた伏線が、きれいに解消されていく後半は、これぞ、ミステリィという出来。 旧名家のスキャンダルモノ(というジャンルがあるのだろうか?)の典型のような物語展開。このパターンだと、被害者の数の割に、「スキャンダル」の内容そのものが小粒(いけない関係の隠し子が、とか)だったりして、「え、たったそれだけのことを隠すためにこんなに人が亡くなったの?」と後味が悪いことがあるんですが、本作のスキャンダルは、かなりショッキング。
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第2次世界大戦(と言うよりナチ)の傷痕が今だ生々しいドイツ。あらすじを読んだ時には、政治的な意味合いで「ユダヤ人問題」がクローズアップされた事件なのかと思ったが、あまりそこは突っ込まれず、正直ホッとしてしまった。それよりも驚いたのは、ドイツではまだまだ前時代的(だと思っていた)な...
第2次世界大戦(と言うよりナチ)の傷痕が今だ生々しいドイツ。あらすじを読んだ時には、政治的な意味合いで「ユダヤ人問題」がクローズアップされた事件なのかと思ったが、あまりそこは突っ込まれず、正直ホッとしてしまった。それよりも驚いたのは、ドイツではまだまだ前時代的(だと思っていた)な「貴族」という存在にかなりの価値があるのだということ。この価値観は理解しづらい。 しかもこの話、登場するほとんどの女性がタフで、男性陣のヘタレっぷりが際立っているけど、これはドイツの国民性?(確かにメルケル首相はタフそう) だいぶ細切れで読んだ為、警察が右往左往していた印象しかない。でも一気に読めばなかなか面白いと思う。気になる点はあるけれど。 以下、不納得な点。 ・カタリーナがカルテンゼー家を憎む理由(読み落としでなければ、そもそも明かされていない気がする。どんな理由だろうと興味津々で読んでいたので、肩透かしを食らった気分) ・勧善懲悪すぎるラスト(手記が発表されれば確実にユッタも終わりでは?普段は勧善懲悪の方が好みだけれど、この収束の仕方には違和感) ・大きな事件の割に関係者範囲が狭い ・捜査陣側の苦戦に対して、犯人の告白であっさり解決方向(苦戦した甲斐がまったくない。告白が無ければ、解決したかが怪しい)
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