追想五断章 の商品レビュー
米澤穂信さん3冊目(黒牢城→満願)。 リドルストーリーというものを初めて知った。ミステリーは素人なので、いろいろな技巧があるのだなあ...と感心しました。
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面白くない訳ではないのだが… 最初の作文が、最後に回収されるところなどは納得させられる。 ただ、登場人物たち、例えば母、伯父、笙子、さらに芳光と北里家の方々の姿や心情、過去未来が見えなすぎてなんとなく消化不良。
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この本を通して、初めてリドルストーリーという書き方を知りましたが、読み進むにつれてパズルが解けていく感じがして、面白かったです。
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#読了 伯父さんの古書店を手伝っている主人公は、父親が残した5つのリドルストーリーを探している女性の依頼を受ける
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これは凄い。 プロットが精緻で、読み終えてびっくり。 真相は序章に匂わせてあったけど、終盤に可南子が独白するまで辿り着けずでした。 リドル・ストーリー本文と、「真相」を示す最終行の関係にズレがあるんだろうなあ、という点は、何となく察したけど。 解説にもある通り、『アントワープの銃声』の雰囲気は、『ロス疑惑(疑惑の銃弾)』とそっくりで、もしもこんな真実が隠されていたとしたら、と思うと、ドキリとする。
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亡き父が残した5編のリドルストーリーを探す娘と、それに協力することになった主人公。二人は、リドルストーリーを探していくなかで、アントワープの銃声と呼ばれる事件の真相に近づいていく。本作は「リドルストーリー」がテーマであり、本作自体もリドルストーリーである。知りたいけれど、知ってし...
亡き父が残した5編のリドルストーリーを探す娘と、それに協力することになった主人公。二人は、リドルストーリーを探していくなかで、アントワープの銃声と呼ばれる事件の真相に近づいていく。本作は「リドルストーリー」がテーマであり、本作自体もリドルストーリーである。知りたいけれど、知ってしまっては不幸になりかねない、教えたいけれど教えても不幸になるだけで終わるかもしれない、といった経験は誰しもあるのではないだろうか。 そういった「知る」ことの功罪が、本作の重要なテーマだと感じた。
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死んだ父の書いた小説の載った雑誌をさがして欲しい、と若い女性が古本屋にやってくる。昨日引き取った古本の中にあるのではないかという。やはり父を亡くし大学を休学して叔父の古本屋で居候をしていた芳光は、探し始める。短編のその小説は全部で5編あり、それぞれ別の同人誌に載せられていたのだが...
死んだ父の書いた小説の載った雑誌をさがして欲しい、と若い女性が古本屋にやってくる。昨日引き取った古本の中にあるのではないかという。やはり父を亡くし大学を休学して叔父の古本屋で居候をしていた芳光は、探し始める。短編のその小説は全部で5編あり、それぞれ別の同人誌に載せられていたのだが、探すうちに依頼人の少女と、その母と父にまつわるある噂に行き着くが・・ 挿入される小説がちょっと読みずらかった。 「小説すばる」2008.6月号~12月号連載 2009.8.30第1刷 図書館
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面白かったです。苦いお話でした。 文章を書いていたとは知らなかった亡き父親が書いた小説を探して欲しいという依頼で、主人公の青年が同人誌などにバラバラに散らばって掲載されたリドル・ストーリーを探していく中で、依頼人である女性の父親が関わった事件の真相が明らかになる。でもその小説は、父親が小説を書いて世間に知らしめたいという表向きの理由と、娘に真相を知らせたくないという裏の理由で巧妙に結末を入れ替えて書かれたものだった。リドル・ストーリーといっても、結末は用意されていて… 短編小説は全て何処となく毒を含んでいるものでした。「転生の地」が好き。 父親の気持ちはわかります。自分が無実の罪で日本でセンセーショナルに批判されたのも悔しいだろうけど、だからといって真相を明らかにして娘がそれに曝されるのも受けいれられない…それなら、巧妙に隠し通すしかない。 主人公は、これから彼自身の物語を作っていけるのかな。主人公は自身で真相近くまで辿り着いたものの、熱量がずっと低くて心配になりました。
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著者の作品は大概好きだしレベルが高い。 この作品はプロットもストーリーも素晴らしい。 読後感はスッキリして引きずるものは無い。大当たりだ。
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カバーの上にもうひとつ黒いカバーが付いていて、そのデザインとキャッチコピーの妖しさに思わず手にしてみた。 この小説の中に死んだ登場人物が書き遺した数ページの五つの断章が出てきて、その内容と結末が無いことでなんとも言えない変な心地にしてくれた。この結末が無いことがこの小説の結末に関...
カバーの上にもうひとつ黒いカバーが付いていて、そのデザインとキャッチコピーの妖しさに思わず手にしてみた。 この小説の中に死んだ登場人物が書き遺した数ページの五つの断章が出てきて、その内容と結末が無いことでなんとも言えない変な心地にしてくれた。この結末が無いことがこの小説の結末に関係する。 著者の作品にはいつも何だか惹かれてしまうようだ。
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