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紙の月 の商品レビュー

3.8

367件のお客様レビュー

  1. 5つ

    56

  2. 4つ

    166

  3. 3つ

    90

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2024/05/27

10年ぶりに再読。やはり あまり教官できない。梨花は何を求めていたのかな? 銀行の、フルタイマーでいつも周りから評価されて それだけでは満たされないのかな?高額な買い物やスィートルームでの宿泊、豪華なレストランでの飲食で満たされるとは思えない。 幸せは自分の中にしかないから。

Posted byブクログ

2024/05/22

とにかくすごい一気読みでした 共感に震えた 誰でも一歩間違えれば横領してしまうかもしれない 読みながら「ダメ!そんな事しちゃだだよおおお!」とリカを止めたくなったシーンが何度も何度もあり、胸が苦しかった 金銭感覚が麻痺していく、誰か私を止めて!! 美しい女が堕ちていく様が悲しい ...

とにかくすごい一気読みでした 共感に震えた 誰でも一歩間違えれば横領してしまうかもしれない 読みながら「ダメ!そんな事しちゃだだよおおお!」とリカを止めたくなったシーンが何度も何度もあり、胸が苦しかった 金銭感覚が麻痺していく、誰か私を止めて!! 美しい女が堕ちていく様が悲しい 角田さんの作品にはよくノストラダムスの大予言が出てくる(私が知る限りでは3作品)

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2024/03/09

こんなにジリジリ息苦しくなる小説は初めて。 冒頭から梨花が一億円を横領した事は明らかにされていて、ゴールが分かっているだけにそこへ少しずつ近づいていく事に焦燥感が募る。 読み終わって深呼吸をして、あぁ、借金が無くて、給料は安いけど買いたい物はそれなりに買える今の生活ってなんて幸せ...

こんなにジリジリ息苦しくなる小説は初めて。 冒頭から梨花が一億円を横領した事は明らかにされていて、ゴールが分かっているだけにそこへ少しずつ近づいていく事に焦燥感が募る。 読み終わって深呼吸をして、あぁ、借金が無くて、給料は安いけど買いたい物はそれなりに買える今の生活ってなんて幸せなんだろうとホッとしたりして。 梨花に共感はできないんだけど、圧倒的な悪者ではないところがまた救えない。 この主人公めっちゃ嫌い!!って思えるようなスーパー悪女が男に貢いで自爆する話だったらどれだけ楽か(笑 こういうボタンのかけ違いみたいな事の連続で狂っていく事って人間誰でもあるよなぁ。 梨花と関わりのある人たちの事件後の日常も描かれていることで、それがよりリアルに感じられた。 梨花ほどではなくても、それぞれお金にまつわる事で自分を見失っていったり、他人との関係性が変わってしまったりしていて、梨花とそれ以外の人達がそこまでかけ離れているようには思えない。 梨花が起こした事件は実はそれほど特別な事ではなくて、ありふれた日常の選択の中で偶然落とし穴にはまってしまったようなものなのかもしれない。 周囲の人達が語る梨花の人間像が様々で、つかみ所がないのもまた恐ろしい。 結局梨花自身が自分自身の事を全くわかっていなかった事が元凶なんだろうか。 「何者でもない」というのは「何者にでもなれる」と紙一重なのかもしれない。

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2023/10/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

銀行員となった既婚の主人公(41歳)が、取引先のお得意様の孫(大学生)と不倫関係となり、その男に貢いだりデートや密会したりするために他のお得意様のお金を横領し、最終的に海外に逃げた物語だった。 また、主人公が横領する前から現在にかけて、同級生や元カレはどんな暮らしをしていたかが描かれていた。 初めて横領や不倫を扱っている物語を読み、衝撃を受けた。たまに横領事件のニュースを見るが、その犯人は、この物語の主人公のような背景や状況なのかなと思った。 よく、「大金を持つと人が変わる」ときくが、 まさしく その通りだなと思った。 タイトルと表紙のイラストからのイメージと全く違くて、とても驚いた。

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2023/06/05

途中までは意味がわからなかったが 中盤から一気に話が面白くなる 最後まで読んでほしい 途中でリタイアしそうになるが最後まで読んでみてほしい ある意味「告白」レベル

Posted byブクログ

2023/03/25

一度、生活水準を上げてしまうとなかなか元には戻せない。どんどん横領がエスカレートしていく様に狂気を見た反面、誰しもが転げ落ちる可能性があるではないかと恐怖を感じた。

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2023/01/24

認められたい、愛されたい、見栄を張るのに必死になってお金を使う。 どんどん不幸になっていくのに。。 お金って怖い。

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2022/10/04

読み進めるごとに胸が苦しくなってくるのは、どこか他人事とは思えないからかもしれない。自分の中にもこんな狂気じみた何かがあるのだろうか。 読み終えた後も、胸がドキドキしていた。

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2022/09/25

ごく普通の主婦がちょっとしたきっかけで横領し、転落していくさまを軸に全く事件に関係のない彼女の元知人たちの真逆にお金に絡んだ話。 良かれと思う行いも悪しきも結局お金に振り回され、途中あまりの重たさに読み進めることに躊躇した。 横領とまでもはいかなくても、程度の差はあれ、人は生き...

ごく普通の主婦がちょっとしたきっかけで横領し、転落していくさまを軸に全く事件に関係のない彼女の元知人たちの真逆にお金に絡んだ話。 良かれと思う行いも悪しきも結局お金に振り回され、途中あまりの重たさに読み進めることに躊躇した。 横領とまでもはいかなくても、程度の差はあれ、人は生きていく上でお金ににまつわる嫌な経験をしていると思う。紙の月。戒めに時折思い出そう。 人間ほどほどが一番。

Posted byブクログ

2022/08/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

緊張してドキドキして、ため息が出た...。 1億円を横領した契約社員・梅澤梨花のお話。 お金を手にする様子、使う様子、その時の感情がリアルでスルリと日常に溶け込んでいて身近な人のことのようで不安になった。 この物語を見ると、ホテルのスイートルームに何泊もしたりデパートで値札を見ずにお買いものができても、節約に努めて子育てしても、たくさんの貯金を蓄えて老人になっても、どれも「しあわせ」には遠く見えて、この世界どうしたらちゃんと満ち足りて生きていけるのだろう?って真剣に考えてしまう。 これからお金を使うとき、このお話を思い出しちゃうだろうな。やっぱり角田光代さんの表現、すごいな!

Posted byブクログ