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紙の月 の商品レビュー

3.8

367件のお客様レビュー

  1. 5つ

    56

  2. 4つ

    166

  3. 3つ

    90

  4. 2つ

    13

  5. 1つ

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2022/05/31

角田さんの代表作の一つ、何で読みたいと思ったのか忘れてしまいましたが、読んでみました 犯罪心理描写がとても巧みだと思います 同時に3名の人物が対比として描かれるのですが、主人公の話が続くと、どういう人物だったのか思い出せなくなります この辺のバランスがよかったら、もっと良かった...

角田さんの代表作の一つ、何で読みたいと思ったのか忘れてしまいましたが、読んでみました 犯罪心理描写がとても巧みだと思います 同時に3名の人物が対比として描かれるのですが、主人公の話が続くと、どういう人物だったのか思い出せなくなります この辺のバランスがよかったら、もっと良かったかな? 犯罪に走った人物と、走らなかった人物 その差がどこにあったのか、なかなかの作品でした

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2022/05/24

映画化されている横領の話というざっくりとしたことは知っていたけど、初めて読んだ。 お金を払って自分の欲求を満たす。 自分が何者なのかが分からないから、服や化粧品を買って着飾る。 今はキャッシュレス決済をすることが多いから余計にお金を使ってるって実感が湧かなくなっている。 買い物...

映画化されている横領の話というざっくりとしたことは知っていたけど、初めて読んだ。 お金を払って自分の欲求を満たす。 自分が何者なのかが分からないから、服や化粧品を買って着飾る。 今はキャッシュレス決済をすることが多いから余計にお金を使ってるって実感が湧かなくなっている。 買い物をすることで心が満たされる気持ちは分かる。けど、そうやって買った物ていうのは物自体に価値はない。あるだけで邪魔な存在になってしまう。 お金の価値観や使い方は人それぞれだけど、誰にでも散財して心を満たそうとすることはあるのかもしれない。そうなるとお金の価値がだんだんと分からなくなってしまって大金を使うことに抵抗が無くなってしまう。 結局この本の登場人物達はお金を使って着飾っても、節約しすぎても幸せにはなれてない。 お金ではなく、買う物に価値を見出ださなければいけない。

Posted byブクログ

2021/09/18
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p53「一度気分が落ちこむと、そこからなかなか抜け出せないことを経験上亜紀はよく知っている。理由があって落ちこむのではないから、脱しようがなくなるのだ。」 p264「自分の親がいくら稼いで、そのなかのいくらを自分のためにつかっているのかなんて考えたことはなかった。彼らが自分に何か買ってくれるのは、洋服を用意してくれるのは、レストランに連れていってくれるのは、学費を払ってくれるのは、家族旅行に連れていってくれるのは、当然だと思っていた。いや、当然すぎて、当然だと思うこともしなかった。」 p265「お金というのは、多くあればあるだけ、なぜか見えなくなる。なければつねにお金のことを考えるが、多くあれば、一瞬でその状態が当然になる。」

Posted byブクログ

2021/08/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

切なかった。 感情の起伏が激しくて、読み終わった時は正直負の感情しか無かった。 結局、幸せになるためにはどうすればいいのかわからない

Posted byブクログ

2021/08/01

ぞくぞくした〜 サイコな一面と人間らしい感情が描かれてて面白かった 人は皆、欲とか見栄とか一途な思いとかやり切れない思いとかあって、真っ当に生きてるつもりがいつの日か道を外しちゃってることがあるみたい 怖いわ〜 孤独とか過度な思いとか危ない笑 私はまともな親に育ててもらえて、尊敬...

ぞくぞくした〜 サイコな一面と人間らしい感情が描かれてて面白かった 人は皆、欲とか見栄とか一途な思いとかやり切れない思いとかあって、真っ当に生きてるつもりがいつの日か道を外しちゃってることがあるみたい 怖いわ〜 孤独とか過度な思いとか危ない笑 私はまともな親に育ててもらえて、尊敬できる友達に囲まれて、私に居場所を与えてくれる彼氏を持てて、それなりに楽しめる仕事につけて、幸せだと改めて思った

Posted byブクログ

2021/07/18

顧客の預金から1億円横領した梨花。 横領に手を染めるまでの人生、横領の方法、その後のお金遣い…目が離せなかった。 梨花の元カレ、友人、同級生の話もところどころ挿し込まれているんだけど、皆、それぞれお金の問題を抱えている。その対比が梨花を際立たせているというか。 いちばん共感できた...

顧客の預金から1億円横領した梨花。 横領に手を染めるまでの人生、横領の方法、その後のお金遣い…目が離せなかった。 梨花の元カレ、友人、同級生の話もところどころ挿し込まれているんだけど、皆、それぞれお金の問題を抱えている。その対比が梨花を際立たせているというか。 いちばん共感できたのは、節約が行き過ぎた同級生かな。

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2021/04/19

私の母はどけちで、私たちにはお金を一切使わなかった。姉は買い物依存症。私は25くらいまでどけちで、今普通になった。今までの家庭環境、我慢しすぎてた気持ち、お金さえあればみんなの目を羨望にかえれる。そういうのが依存につながる。姉は母から認められなかった欲求不満で整形し、毎月100万...

私の母はどけちで、私たちにはお金を一切使わなかった。姉は買い物依存症。私は25くらいまでどけちで、今普通になった。今までの家庭環境、我慢しすぎてた気持ち、お金さえあればみんなの目を羨望にかえれる。そういうのが依存につながる。姉は母から認められなかった欲求不満で整形し、毎月100万使い借金し風俗。お金は恐ろしいなと私や家族のことを細かく考えたのは、この本がとても心情がリアルにらかかれていたからだとおもう。でもなんとも言えない終わり方。。

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2021/04/18

どこで道を間違えたか、一歩逸れると 犯罪者となってしまう。その可能性は、誰にでもあるのではないだろうか。 うちの自治会では、2カ月に1度自治会費を集める。2000円を11件分、22000円。係は約1年に1度だが、全額揃うと 即、会計さんへと持っていく。 正直を言えば、目の毒であ...

どこで道を間違えたか、一歩逸れると 犯罪者となってしまう。その可能性は、誰にでもあるのではないだろうか。 うちの自治会では、2カ月に1度自治会費を集める。2000円を11件分、22000円。係は約1年に1度だが、全額揃うと 即、会計さんへと持っていく。 正直を言えば、目の毒であり、ーーうちのお金だったらなーーと、必ず思う。 この話で主人公の梨花は、それをやってしまう。 契約社員として銀行に勤務している、 梨花は、仕事帰りに化粧品を買う。その時、手持ちが足りないことに気付き、今 預かってきたばかりの封筒に手をつける。ーーー後で返しておけばいいわーーーと、軽く考えていたのではないか。それが、始まりだった。梨花の家は生活に困ってなどいない。その生活に、足りないものがあったとしたら何だったのか。 ある日、梨花は自分よりひと廻り程、年下の光太に出逢う。ここから先がいけなかった。ーーー少しずつーーー小さな音を立てながらーーー崩れていくーーー銀行のお金を使い始めたーー手を付け始めたというべき だろうか。光太に逢う為には、偽物の 預金証書も作成した。 すぐにばれる様なものでもーーー 自分は横領をしている、ということに 梨花は、いつ頃気付いたのだろうか。 使い込んだお金が、億という金額を 超えた頃、銀行に監査が入る。 梨花は高飛びした。格安のホテルに 泊まり、なるべく外出を避け、ひっそり暮らした。・・・・偶然、日本の週間誌を 見つけてしまった。自分の記事が大きく 「銀行横領、犯人行方不明」とあった。 梨花は、観念した。 言葉の通じない国で、自首する覚悟を 決めた梨花の心情は、どのようなもの だったか。その国に、梨花の手配書は廻っていたのだろうか。 国境の検問所へと歩く梨花は、何を思いながら歩いたのか。 ーーー何で、やってしまったのかーーー ーーーこんなはずでは、なかったのにーーー もう遅い。 ほんの出来心とは、怖いものだ。

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2021/01/15

経済で何かを思い通りに出来ると無自覚に信じている(信じていた)女たちの生活を多角的な視点から描いた一冊。メイン主人公がいながら、周りのキャストの行動にもフォーカスしており、時間軸はぐちゃぐちゃながらスッと読み切れた。角田光代を読み漁りたくなった

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2020/11/16

銀行員の横領の話。 自分とは関係のないニュースの中の世界と思いながら、あのニュースになった人もこんなだったのかと思いながらページを捲る手が止まらなかった。 あまりにもリアルな世界観の中で、段々自分を主人公に置き換えていることに気がついた。 淡々と物語が進んでいく中、登場人物の心...

銀行員の横領の話。 自分とは関係のないニュースの中の世界と思いながら、あのニュースになった人もこんなだったのかと思いながらページを捲る手が止まらなかった。 あまりにもリアルな世界観の中で、段々自分を主人公に置き換えていることに気がついた。 淡々と物語が進んでいく中、登場人物の心の動き、女のイヤな所、買い物に達成感を感じる所やモヤモヤが感じられて入り込んでしまいました。 同性として共感する所がとても多い作家さんです。

Posted byブクログ