名もなき毒 の商品レビュー
600ページと長編でしたが、相変わらずの読みやすさ。主人公の目線で物語が進みますが、じっくりと描かれる心理描写、主人公の考察で各人物の立ち位置、気持ち、環境が心に響くのが宮部さんの魅力だと思います。 内容としては、誰もが持つ「毒」が様々な形で現れ事件を引き起こすというもの。「毒」...
600ページと長編でしたが、相変わらずの読みやすさ。主人公の目線で物語が進みますが、じっくりと描かれる心理描写、主人公の考察で各人物の立ち位置、気持ち、環境が心に響くのが宮部さんの魅力だと思います。 内容としては、誰もが持つ「毒」が様々な形で現れ事件を引き起こすというもの。「毒」をため込む、周りにまき散らし侵食する、一時的に埋めて隠したつもりになる。程度の差はあれど身近に潜んでいるわけで、原田いずみのような極端な人もあり得ないとは言えない世の中だから怖いな、と。 問題なのは、「毒」を自分で浄化しきれないまま、周りに吐き出してしまう人が多い事かな。「毒」の中に生まれ育ち、その術もない人がいる事も。
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表紙がドリトル先生のようで馴染みやすかった。社会的な欲がないという点で、主人公はドリトル先生のようかもしれない。名もなき毒とは、最初ハウスシック症候群として登場し、土壌汚染として登場し、最後は人間によるいじめとして登場する。p210「自分の学生時代を思い出してみて、そういえば学校で、「感想」を書けと言われる機会はいくらでもあったが、「何が起こったかを書け」と指導された経験はないと気づいた。そういう作文教育の方針は、未だに変わっていないらしい。」解説は杉江松恋
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「名作の中の病」という本で紹介されていたので、手に取った本。 原田いずみのような人が、境界例なのか。 彼女の場合、自分ではどうしようもできないイライラを抱えてる。 話を聞いてくれる杉江さんが、ターゲットになっていくのにハラハラする。 連続毒殺事件と、原田いずみの事件が絡み合って...
「名作の中の病」という本で紹介されていたので、手に取った本。 原田いずみのような人が、境界例なのか。 彼女の場合、自分ではどうしようもできないイライラを抱えてる。 話を聞いてくれる杉江さんが、ターゲットになっていくのにハラハラする。 連続毒殺事件と、原田いずみの事件が絡み合っているけど、柱としてあるのは子どもの話だな、と思った。 それと、それに関わる親の話、かな。 毒を吐く、とはよく言ったものだ。 わかっていてその効果が面白く毒づく人、澱のように少しずつ毒をためてしまう人、そんなつもりはないのに他人に毒を与えてしまう人、様々。。。 化学物質のように数値ができないから、やっかいだ。 シリーズのようなので、他の本も読んでみようと思う。
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周囲に毒を撒き散らす人、一見毒を持っていないように見える人…。毒は誰もが持っていて周りに多少なりとも影響を及ぼしていく。そして、いつか目に見える形で現れる。 などと考えさせられる。
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薄くない本なのに、一気読み。面白かった。 原田いずみの抱える怒りの片鱗は、きっと誰の内にもあるもの。私の中にも。 続編が待たれる。
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人間の中には、多かれ少なかれ必ず毒があるのだと思う。 それがどのような拍子に溢れ出るかは、その人に寄るんだなという事を読んでいて思った。
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毒殺事件と部下との関係に悩まされる話。 『誰か』の内容はこれまた全く覚えてないけど 人気のある作家さんは読みやすい。 幸せな話ではなかったけども 時期的にはちょうどよかったのかも。
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杉村三郎シリーズ?の2作目 吉川英治文学賞受賞作だけあって前作よりおもしろい 今多コンツェルン会長である義父との関係がより深くなっていく ところが読んでいて心地よかった
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「誰か」に続く杉村三郎シリーズ。 大会社会長の娘と結婚した主人公、 杉村三郎の人のよさみたいなものが終始、滲み出ている。 連続毒殺事件、杉村氏の職場で雇ったバイトの女性が引き起こす事件、 いくつかの事件が重なり合って起こる。 内容が詰まっているのでその分ひとつひとつの印象が 薄ま...
「誰か」に続く杉村三郎シリーズ。 大会社会長の娘と結婚した主人公、 杉村三郎の人のよさみたいなものが終始、滲み出ている。 連続毒殺事件、杉村氏の職場で雇ったバイトの女性が引き起こす事件、 いくつかの事件が重なり合って起こる。 内容が詰まっているのでその分ひとつひとつの印象が 薄まっている気もするが最後まで面白く読めた。 罪を憎んで人を恨まずとでも言おうか、犯人を心から恨むことができない。 人間の闇みたいなものが潜んでいると思う。
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毒は人それぞれ誰しもが持っている。 それを自分で飲み込むか、他の人たちに薄めてもらうかしながら生きている。 こらえきれなかった毒が、人々を傷つけてしまうことがある。
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