名もなき毒 の商品レビュー

宮部みゆき【著】

2016/10/20

迷惑ばかりかけるアルバイトの原田いずみの話と、連続青酸カリ殺人事件の２つの話がパラレルに紡がれていて、かつ、繋がっていくという見事としかいいようのない物語。読みふけってしまった。
それから、奥さんに完全に負けてる主人公の描写もちょっと面白い。

2016/09/24

「誰か」に続く杉村三郎シリーズの第二弾。
単純に面白く読めました。
原田いずみみたいなこんな自己中で我が儘な女いるよなぁ。
原田いずみと外立君と持っている毒の種類は違うけど誰でも人は毒を持ってるんだろうなぁと思いました。
でももにかく宮部みゆきさんて上手な作家さんだなぁと思います。

2016/08/27

主人公　編集部次長　杉村三郎　そこぬけにいい人
原田いずみの経歴詐称、クレーマーなど質の悪いトラブルメーカーに翻弄される
様々な人たちと連続殺人事件を解明していく

軽快な会話もあったが
救いのない結末に読後暗い気持ちになったので
★2つに

2018/06/24

誰かの続編。杉村三郎がまたまた活躍。実際にありそうな話。背景はとても平和なだけに、そのギャップに引き寄せられました。

2016/07/12

第一作目の「誰か」が面白かったので引き続き第二作目を読み、こちらも面白かった。

今多コンツェルン広報室に雇われたアルバイトの原田いずみは、トラブルメーカーだった。 解雇された彼女の連絡窓口となった杉村は、振り回される。
折しも街では、連続毒殺事件が注目を集めていた。

本のタイトル通り、いろんな毒が出てくる。それについては考えさせられた。そして原田いずみというぶっとんだキャラはさすが宮部みゆきという感じだけど、実際に似たような人いるかも。

今回も杉村と娘の桃子とのやりとりに癒された。

2016/06/19

ぶっちゃけピンとはこなかった作品。
吉川英治文学賞受賞作。

ストーリが淡々と進んでいく中、丁寧な人物描写がされています。しかしながら、描かれている登場人物たちがどうもピンとこなくて、リアリティとして感じられませんでした。

ストーリーとしては、探偵役の主人公杉村三郎がさまざまな「毒」とかかわりながら、結果的に事件を解決していく物語。
本作では物理的、人間的な「毒」があちこちに出てきます。
ウーロン茶による毒殺、睡眠薬、建物のシックハウス、土壌汚染。
また人間的な毒では人格障害と思われる悪意ある人間。人の幸せを嫉み、自己を守るためにつく大嘘。
貧困、介護、自己嫌悪、いじめ、などなど。

そういったものを織り交ぜながら、さらりとストーリをまとめるのはすごいですが、そういった毒でもうおなかいっぱい。
最後のほうでハラハラドキドキがありますが、それもちょっと今一歩でした。
そんなわけで、盛り上がりに欠けるところは否めません。

本作はこの主人公のシリーズものになっていて、これは2作目。
1作目が「誰か　Somebody」、2作目が本作、3作目が「ペテロの葬列」
調べてから読めばよかった。
とりあえず、1作目も読んでみたいと思います。
内容的に同じようか雰囲気だったら、3作目はないかも..

2016/06/18

終盤の解決に向けてのバタバタは今一な感じが否めないけど中盤までの心理描写とその表現には何度も引き込まれる。今の自分をある意味救ってくれた感のある期せずして思い入れのできた一冊。

2016/05/30

目に見えない悪意や不条理・不平等に対する怒りが"毒"として職場に家庭に入り込み、それが目に見えるようになった時、とんでもない爆発力に誰もが少なからず被害を受ける。という話。
自分の中だけで止めておけば差し障りはないが、それがいったん外へ向かってしまうと殺傷能力さえも得てしまう、そんな種類の感情は誰しも持っているに違いないが、発散してしまうかどうかで大きく違う。その気持ちの処理の仕方などの示唆があれば良かったのにと思う。

2016/05/20

2016.5.14

杉村三郎シリーズ2冊目。
トラブルメーカーのアルバイトに悩まされながら、連続無差別毒物事件に巻き込まれていく杉村。

宮部さんにしてはスピーディーでハラハラ。
周りの人間に少しずつ広がっていく毒、なるほどである。
面白かった。

2016/04/11

物理的な毒、人間が心に持つ毒など様々な「毒」が絡み合って展開していく。
話があちこちに広がって長くなっている印象。