名もなき毒 の商品レビュー
ドラマを見たので読んでみた。 ドラマ、なかなか頑張ったじゃん、って思った。割と原作に忠実だった。もちろん、原作おもしろかった。
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ほぼ600頁の厚さに怯みつつ着手したら面白い。巨大企業社長の愛人の娘と結婚した主人公。結婚が許されたのは野心のまるでないボンクラだから(笑)。そんなお人好しの主人公がひょんなことから無差別殺人事件の解明に首を突っ込むことになってしまいます。人の心に巣食う毒。そのおぞましさに驚くと...
ほぼ600頁の厚さに怯みつつ着手したら面白い。巨大企業社長の愛人の娘と結婚した主人公。結婚が許されたのは野心のまるでないボンクラだから(笑)。そんなお人好しの主人公がひょんなことから無差別殺人事件の解明に首を突っ込むことになってしまいます。人の心に巣食う毒。そのおぞましさに驚くとともに、毒に立ち向かうことを余儀なくされてしまった人々の姿に、ラストは涙。映画を観て泣くことはしょっちゅうだけど、このごろ本を読んでも涙ぐんでしまうこと多々あり(笑)。道楽でも、人助けになるならいいじゃないか。
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人は誰でも多かれ少なかれ自分の中に毒をかかえている。 汚染された物質は除染することができる。 では、人の場合は? 心の奥深くにひっそりと潜んでいる毒を消すためにはどうしたらいいのだろう。 原田いずみの中で増殖し続けた毒は、周囲の人たちを犠牲にしながらけっして涸れることがない。 許...
人は誰でも多かれ少なかれ自分の中に毒をかかえている。 汚染された物質は除染することができる。 では、人の場合は? 心の奥深くにひっそりと潜んでいる毒を消すためにはどうしたらいいのだろう。 原田いずみの中で増殖し続けた毒は、周囲の人たちを犠牲にしながらけっして涸れることがない。 許されることと許されないこと。 外に向かって吐き出された毒は、必ず何かを壊していく。 ホラー小説よりもはるかに怖い物語だった。 原田いずみのような人間とは出来るなら一生関わりたくない。 でも、もしかしたら知らないうちに原田いずみとは違ったパターンを持つ、「原田いずみ」がすでにいるかもしれないのだ。 毒の正体はわからない。 結局のところ、毒を作り出しているのは本人なのだから。 大仰に振りかざす身勝手な正義に正当性はカケラもない。 理不尽な要求に「正義」という言葉はそぐわない。 きっと私の中にも毒がある。 願わくば、一生その毒が目覚めないでいてほしい。
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再読ドラマを見て読み直してみた 原田いずみはどうしてあんな恐ろしくなったのか育ち方というのではなさそうだし、生まれ持った性格なのか?そして原田いずみはどうなるのか…気になる
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杉村はどうにもこうにもアホなんだが、羨ましいほどに愛すべきキャラです。 今回はこの愛すべきキャラはずいぶん毒されました。 普通であることの意味や、救いようのない悪の存在は見事でした。さすが宮部さん。 今後も杉村は係わり続け、毒され、疲労していくことでしょう。 周りの人を巻き込みな...
杉村はどうにもこうにもアホなんだが、羨ましいほどに愛すべきキャラです。 今回はこの愛すべきキャラはずいぶん毒されました。 普通であることの意味や、救いようのない悪の存在は見事でした。さすが宮部さん。 今後も杉村は係わり続け、毒され、疲労していくことでしょう。 周りの人を巻き込みながら… 宮部さん、実に毒々しいです。
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人間の心に潜む悪意という毒。日常に接する関係だけでなく、無差別に撒き散らす場合もある。この毒に満ちた世界で、どう生きていくべきなのか。杉村三郎シリーズの長編で吉川英治文学賞受賞作。 何故か印象の薄い杉村三郎が主人公だが、宮部さんが何故彼を主人公とするのか意図がわかった気がする。誰...
人間の心に潜む悪意という毒。日常に接する関係だけでなく、無差別に撒き散らす場合もある。この毒に満ちた世界で、どう生きていくべきなのか。杉村三郎シリーズの長編で吉川英治文学賞受賞作。 何故か印象の薄い杉村三郎が主人公だが、宮部さんが何故彼を主人公とするのか意図がわかった気がする。誰にでも遭遇する可能性がある悪意。読者の身近な存在であれば、その恐怖を私事のように感じる。無差別連続毒殺事件も原田いずみの件も明日は我が身だ。震える思いはするが♪丘を越えてを口ずさんで歩いていこう。
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冒頭のマイホーム建築に関するいろいろな調査のくだりがラストのそこにつながるとか、こいつは一本取られたわ!
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今多コンツェルンという義父の会社の広報室に勤める杉村は、少々探偵気質。 今回もトラブルメーカーのアルバイト社員に振り回されたり、連続毒殺事件に首を突っ込んだりと危うい。 毒殺や土壌汚染、シックハウスという本物の毒と人の心に巣食う毒とを上手く描いてある作品。 2016.11.3
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前作「誰か somebody 」に続く、杉村三郎シリーズの第二弾。 5件の事件が絡み合い、重なり合い進んでいくストーリー。 それなのに、読みづらさは微塵もなく、深く考えさせられる作品だった。 レビューではないけれど、どうしても杉村三郎がアラフィフのイメージで読んでしまうん...
前作「誰か somebody 」に続く、杉村三郎シリーズの第二弾。 5件の事件が絡み合い、重なり合い進んでいくストーリー。 それなのに、読みづらさは微塵もなく、深く考えさせられる作品だった。 レビューではないけれど、どうしても杉村三郎がアラフィフのイメージで読んでしまうんだけど、実際は36歳で、娘は幼稚園児なんだよね。読みながら何度も修正してた。 内容とは関係ないけど。
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