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まともな家の子供はいない の商品レビュー

3.5

86件のお客様レビュー

  1. 5つ

    12

  2. 4つ

    17

  3. 3つ

    42

  4. 2つ

    5

  5. 1つ

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2012/06/27

中学生のころの自分と大いに重なった。なんだか家族にむかついていた。両親はそんな自分に腫物に触るように扱った。でもまたそれがむかついた。両親の性交のくだりも、まったく家と同じでびっくりした。わたしは、親にそのことを言ったりしなかったが、、、。 今、自分が親となり中学生の娘をもつと...

中学生のころの自分と大いに重なった。なんだか家族にむかついていた。両親はそんな自分に腫物に触るように扱った。でもまたそれがむかついた。両親の性交のくだりも、まったく家と同じでびっくりした。わたしは、親にそのことを言ったりしなかったが、、、。 今、自分が親となり中学生の娘をもつと、この子もむかついてるのかな~~。と考える。でもまぁそれでいいのか。どこの家も似たようなものってことでね。

Posted byブクログ

2012/07/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

エンターテイメント性は全然ないのに、なんでこうぐいぐい読んでしまうのか・・・。 家に居場所がなく、イライラしている中学生のセキコ。 図書館や友人宅で夏休みを過ごすうち、どこの家も問題を抱えていることに気付く。 大人たちに対する不信感や批判を抱えつつ、まだ子どもだからどうしようもないことも知っているセキコのたくましさ。 津村さんの書く主人公って、自己評価は低いんだけど、みんなすごく芯が強い。 多分そこが面白いんだろうなあ。叩きのめされてもべこべこに凹まないで、最後に踏みとどまる強さがある。 そんでもって、登場人物たちの存在感ったらありません。 リアルといえば生々しいくらいにリアルで、たとえばホクロがあったり体臭があったり、制服の裾がほつれてたりするような(実際にはそんな描写はないんだけど想像できてしまう)、生身の人間を描いてる。すっげー生活感。 ドラマ化には向かない、と思うんですが。 やっぱ好きだなあ。

Posted byブクログ

2012/06/18

いつもながらの、正しいということの気持ちと、周囲の人達とのうまくいかない関係。 ラストの言葉 長くは続かない。 ー中略ー いつか、もう少しましになる日はくる。 ってあの子に言ってあげたい…というような言葉で締めくくる。 やはりいつ読んでも、この彼女独特の正義感のようなものは、勇気...

いつもながらの、正しいということの気持ちと、周囲の人達とのうまくいかない関係。 ラストの言葉 長くは続かない。 ー中略ー いつか、もう少しましになる日はくる。 ってあの子に言ってあげたい…というような言葉で締めくくる。 やはりいつ読んでも、この彼女独特の正義感のようなものは、勇気がもらえてまた読みたくなる。

Posted byブクログ

2012/05/27

仕事が続かず家でごろごろしている父親、その父親に文句も言わず受け入れている母親、要領のいい妹。そんな家族にいらいらし怒りを募らせている中学3年生のセキコの夏休みを描いた小説だ。 小説に出てくる、周囲とあつれきを抱えた少女は、たいてい感受性の強い大人びた賢い子であることが多いが、特...

仕事が続かず家でごろごろしている父親、その父親に文句も言わず受け入れている母親、要領のいい妹。そんな家族にいらいらし怒りを募らせている中学3年生のセキコの夏休みを描いた小説だ。 小説に出てくる、周囲とあつれきを抱えた少女は、たいてい感受性の強い大人びた賢い子であることが多いが、特に感じやすいわけでもなく、無性にイライラしている女の子が主人公というのは新鮮だった。 しかも物語の最後まで、大きな事件がおこるわけでもなく、一回り大きく成長するでもない。変わったことといえば、周囲の同級生や、母親の、これまで見たことのない面を見たというだけ。 であるにもかかわらず、読ませる。子どもの頃の自分を重ねてなつかしく感じるでもなく、子どもの立場に思いをはせるでもなく、自分自身がセキコのイライラしたりぼんやりしている感覚をそのまま体感しているような感覚。おもしろい。セキコは自分が親のことをよくわかっていないことを自覚しつつ、最後まで親に対する批判的な態度をくずそうとしないが、しょせん大人も中身は子どもと同じようにイライラしつつ途方にくれているだけだったりするのだ。 ただ、併録の「サバイバル」になると、ただひたすら大人にいらいらしているだけの子どもたちの描写は、いささか辛い。表題作にくらべてユーモアに欠ける一方、いわゆる「不倫」にいたってしまう大人をただ否定するような子どもたちにも余裕がなさすぎて。ここからもう一歩動いてほしいと思う。

Posted byブクログ

2012/05/27

2012.05.27. 後味はよろしくないけれど、この嫌な感じ、愚痴をこぼしたいけどうまいこと居場所もない少女たちの感じ、わかるなぁ。やりにくいなりに、やっていかないとなぁ。

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2012/03/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

HPに書いてある「大人なら大人らしくしろ」というフレーズが,大人である自分(年齢的には中学生の子どもがいてもおかしくない)には耳が痛いくらい,まともな家の話が出てこない。(まあ「まともな」家ってそもそも何だ,っていう話もあるが)ダメな大人の話ばかりだけど,こんな人ほんとにいるよねって思える。子どもは逃げ場がなく,ダメな親でもつきあっていくしかない。サバイブで,いつみに相談された女の先生は「そんなこと言われたって,仕方ないのよ」と突き放す。私が相談されたら,何を言えばいいんだろうか。怒りを感じながらも,頭が痛くなった。

Posted byブクログ

2012/03/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

中学生セキコのその同級生たちの家庭は父親がはたらいていなかったり不倫があったりと世間一般から見れば「まとも」でないが、セキコたちは勉強や友達づきあいなど日常をたんたんとこなしくていく。その普通の日常を親たちがかき乱すすのだが、感情を爆発させたりドラマティックな出来事を引き起こすこともなくただ「めんどくさい」と。中学生の感性から見れば、なんと親たち=世界はおかしいのだが、それを加齢による劣化現象とクールに分析する態度がいい。

Posted byブクログ

2012/03/16

きっとばつが悪いだろうからやめてやれ、といつみは思った。その子はまだ、あなたほど自分の心の隙をもてあましてはいないんだ、誰かを抱きしめるだとか誰かに抱きしめられるだとか、それだけで何かが変わると信じられるほど、その子の心に穴は空いていないんだ。 (P.216)

Posted byブクログ

2012/03/11

津村記久子の本におなじみ、ごくごく平凡な人のごくごく平凡な日常のある数日間のお話。まぁ普通におもしろかったが、特段読まなくてもよい1冊だったかもしれない。 が、平凡な人の平凡な日常にも、小さな事件や小さな葛藤はあるわけで、そういう一見瑣末で、どうでもよいようなことを、1つの物語に...

津村記久子の本におなじみ、ごくごく平凡な人のごくごく平凡な日常のある数日間のお話。まぁ普通におもしろかったが、特段読まなくてもよい1冊だったかもしれない。 が、平凡な人の平凡な日常にも、小さな事件や小さな葛藤はあるわけで、そういう一見瑣末で、どうでもよいようなことを、1つの物語にするのは、意外と難しいように思うので、やっぱり津村記久子はおもしろい小説家のように改めて思った。 たぶん自分自身、14歳の女の子の心模様というのが、遠いことになってきているので、今ひとつつきぬけた面白みが感じられなかったのは否めないが。 本書には、表題作「まともな家の子供はいない」とそのスピンオフ(と書くと仰々しいが、)の「サバイブ」が収録されており、個人的には「サバイブ」の方が気に入った。

Posted byブクログ

2012/03/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

中学生セキコのゆううつな日々。 家に帰りたくなくて、勉強もイヤで、あー中学生ってこんなだったなあと思い出した。二度と戻りたくない。 最後はお父さん、そうかそうか。 登場人物のほとんどが淡々としてた。キャピキャピしてるよりは好き。

Posted byブクログ