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まともな家の子供はいない の商品レビュー

3.5

86件のお客様レビュー

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    12

  2. 4つ

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  3. 3つ

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2011/10/23

自分家に帰りたくないような家庭の女の子のお話。こうして読んでみると、普通の家」ってのがワカらなくなってくる。自分が育った家が果たして普通の家だったのか。はたまた現在の自分の家庭は。 中学生が自分の家にいたくなくて、友人宅や図書館、公園を渡り歩くなんて。可哀想っていうか、自分に正直...

自分家に帰りたくないような家庭の女の子のお話。こうして読んでみると、普通の家」ってのがワカらなくなってくる。自分が育った家が果たして普通の家だったのか。はたまた現在の自分の家庭は。 中学生が自分の家にいたくなくて、友人宅や図書館、公園を渡り歩くなんて。可哀想っていうか、自分に正直っていうか。

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2011/10/22

何が好きって、津村記久子の本に出てくる女性はいつも 何かに、もやもやいらいらしたり、そしてそれがどこか 諦めに似た達観につながっていく所がある。 今回の主人公は家に居場所がないと思っている、「家族」が 嫌いな中学生。 青春の爽やかさのかけらもない本書に漂う空気感が面白い。 津...

何が好きって、津村記久子の本に出てくる女性はいつも 何かに、もやもやいらいらしたり、そしてそれがどこか 諦めに似た達観につながっていく所がある。 今回の主人公は家に居場所がないと思っている、「家族」が 嫌いな中学生。 青春の爽やかさのかけらもない本書に漂う空気感が面白い。 津村記久子は文体で読ませてくれる。 長い一文も回りくどい言い方も悪くない。

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2011/10/15

家に居るのが厭で図書館で過ごすなんてやるせない。 学校や家には帰りたくないと思たことはないけれど尾崎が大好きなワタシはまともな家の子供やったんやろな。

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2011/10/10

津村さんは好きなんだけど、この本は少し暗すぎた。 やっぱり30歳くらいの働く女性の話がすき。 実際子供も大人びてるけど、この本の子供は達観しすぎてるというか・・・ まあ自分もそんなめんどくさい子供だった気もするけども。

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2011/10/08

新刊が出るとハードカバーで買う、数少ない作家のひとり。とにかく好き。これまでの作風から、どうしても、サラリーマン女子の乾いた目線のイメージが強く、本作は中学生を主人公に据えているところが変化球。しかし、読み終わってみれば、あまり違和感なかった。というか、全然いつもと一緒(良い意味...

新刊が出るとハードカバーで買う、数少ない作家のひとり。とにかく好き。これまでの作風から、どうしても、サラリーマン女子の乾いた目線のイメージが強く、本作は中学生を主人公に据えているところが変化球。しかし、読み終わってみれば、あまり違和感なかった。というか、全然いつもと一緒(良い意味で)。この人のヒロインはいつも、冷めた諦念に満ちている。社会や周囲に大して厳しい批判的視線を向ける。独自の正義感に溢れ、人知れずナイーブで、どこかで唐突に他人に優しい。それは、思春期のそれとよく似ていて、貧乏OLも、根暗女子大生も一緒。三つ子の魂百までってね。ひねくれた中学生の目を通して、精一杯なのにどうしようもない、普通にだめな大人の姿を見ていると、自分も含めて許してやりたくなる。同時にこんなどーしようもない人間は、自分も含めてどっかに消えてしまえばいいとも思う。人間やっていくのは結構疲れるのだ。だから、中学生はまだ先が長くて気の毒。30年、なんとかやってこられてよかった。

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2011/10/06

タイトル通りまともじゃない大人の下、何とか自我を保つ精神的にたくましい子供達の物語。 彼らの強さあっての暗くない終わり方だけれど、現実ではこんな子たちばかりじゃないだろう、というのが正直な感想です。 けれど相変わらず思考回路の言い回しはとっても面白い。 「話し方がイヤな奴という...

タイトル通りまともじゃない大人の下、何とか自我を保つ精神的にたくましい子供達の物語。 彼らの強さあっての暗くない終わり方だけれど、現実ではこんな子たちばかりじゃないだろう、というのが正直な感想です。 けれど相変わらず思考回路の言い回しはとっても面白い。 「話し方がイヤな奴というのは、質問をして答えさせるだけ答えさせておいて、意味深にうなずくということをしがちだ。」 「家にいないのは損だ。終始外に出て、誰かとつるんで、あることないこと喋っている同級生がいるのは知っているけれども、それはそれで疲れないだろうかと思う。そういう子たちに限って、水筒なんて持ち歩かないし、喉が乾いたらお茶を買うのだろう。それはお金がかかるし、人といるだけで金が出ていくなんて、そのうちイライラしてくるに違いない。だから、どうしても外に出て誰かとつるみたがる子たちは、自分に聞かせるような馬鹿でかい声で笑っているのだろう。自分に、自分は満たされていると納得させるために。」

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2011/10/05

ひと言でいえば、すごくよかった。 淡々とストーリーが進んでいくが、 知らないうちにグッと深くはまり込んでいくという感じ。 2つの短編で構成されているが、その並びも絶妙。 私の中では、津村作品ベストといった感じかなと。 印象に残ったフレーズ 「自分のしたことを裏書きされてい...

ひと言でいえば、すごくよかった。 淡々とストーリーが進んでいくが、 知らないうちにグッと深くはまり込んでいくという感じ。 2つの短編で構成されているが、その並びも絶妙。 私の中では、津村作品ベストといった感じかなと。 印象に残ったフレーズ 「自分のしたことを裏書きされているような感じ、・・・」

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2011/09/23

 それぞれがわずかに不幸を抱えているのに、「普通」の生活を送る中学生たちが出てきます。こういう斜に構えた語り口にはちょっと飽きたというか、もうこんなお子ちゃま向けのは読むのやめようと思いながら読んでいたのですが、不思議な引力があります。  大人批判をしたら一丁前なのに、てんで自...

 それぞれがわずかに不幸を抱えているのに、「普通」の生活を送る中学生たちが出てきます。こういう斜に構えた語り口にはちょっと飽きたというか、もうこんなお子ちゃま向けのは読むのやめようと思いながら読んでいたのですが、不思議な引力があります。  大人批判をしたら一丁前なのに、てんで自分のことができていない中学生をあくまで主人公目線で書いているのがいいのかも。自分もこうやって批判ばかりしていただらしない奴だったなあと思い出します。

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2011/09/19

ふしぎな題名ですが、内容そのものなのがまた不思議。まともぢゃない家、まともぢゃない子供。でも一概にまともぢゃない家とも言えずそんな家の子供はまともぢゃないようでいて別段まともぢゃないわけでもなく?内容あんま覚えてないけど、同作者の「ポトスライムの舟」は良かったな。

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2011/09/12

どんな家庭にも問題はあるもので・・・。それでも家族がいて、家族とのつながりが煩わしいと感じることがあっても、実は幸福なんだよって言ってあげたい。 なんだかんだいっても、ここに出てくる子供たちは乗り越えていくんだろうなぁ、というたくましさがありました。それが絶望的な話にならずに希...

どんな家庭にも問題はあるもので・・・。それでも家族がいて、家族とのつながりが煩わしいと感じることがあっても、実は幸福なんだよって言ってあげたい。 なんだかんだいっても、ここに出てくる子供たちは乗り越えていくんだろうなぁ、というたくましさがありました。それが絶望的な話にならずに希望があって良かったです。

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