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犯罪 の商品レビュー

3.9

242件のお客様レビュー

  1. 5つ

    60

  2. 4つ

    91

  3. 3つ

    55

  4. 2つ

    11

  5. 1つ

    2

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2015/01/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

一編一編、けして文章量が多いわけでもないのだけど、どれもタンタンとした空気をもつ作品集。正直どの話しも良質! ストーリーを一貫して弁護士が物語の語り部(これも出しゃばるわけでもなく本当に読者の視点なので分かりやすい説明を読者の代わりにしてくれているというところか)、基本犯罪は起こった後の話。異様な事件、普通にありそうな事件ですが、どれもこれも目を離せないストーリーだった。 あー、なんだか高級なレストランで、美味しいご飯を食べた気分です。そんな本でした

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2017/08/15

「このミス」の海外2位ということで読みはじめてみたら、ものすごく面白い!稀に見る大当たり!  サイコパス全盛の昨今のミステリー界では、この手の人情味のあるミステリー小説は少ないので、被害者には悪いけど、なんだか心が温まる。  ひとつひとつの短編は10分くらいで読めてしまう。でも凝...

「このミス」の海外2位ということで読みはじめてみたら、ものすごく面白い!稀に見る大当たり!  サイコパス全盛の昨今のミステリー界では、この手の人情味のあるミステリー小説は少ないので、被害者には悪いけど、なんだか心が温まる。  ひとつひとつの短編は10分くらいで読めてしまう。でも凝縮されているものがすごい。解説するのは野暮だ。ケチをつけるとしたら…  装丁くらいだ。

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2012/01/27

不思議な1冊。 『犯罪』だから犯罪小説なのだけど。 悲惨な事件が怒らないわけでもないのだけど。 淡々と、弁護士の眼で語られる11篇。 人間の……なんだろう、切なさとも哀しさとも簡単には言えない、「犯罪」。

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2012/01/27

ドイツの弁護士である作者が実際の事件を題材にして書いた短編集。 全体的に淡々と、低い温度感で話が進んでいく。 全部で11話から構成されていて、どの話しも冷静に事実を羅列しているだけなのだが、その冷静な文章が逆に強烈に人間の哀しさや愚かさ愛しさを訴えかけ、胸に迫るものを感じる。 ...

ドイツの弁護士である作者が実際の事件を題材にして書いた短編集。 全体的に淡々と、低い温度感で話が進んでいく。 全部で11話から構成されていて、どの話しも冷静に事実を羅列しているだけなのだが、その冷静な文章が逆に強烈に人間の哀しさや愚かさ愛しさを訴えかけ、胸に迫るものを感じる。 どの話しも読み易く、そして相当オモシロイ。

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2015/06/14

2012このミス海外部門2位。 ドイツの作品ですが、30カ国で出版されてる大ベストセラー。 刑事弁護士の目から見た、実に様々な変わったいきさつを持つ犯罪を描いた短編集です。 作者は本物の弁護士さんだそーな、なるほどねえ~。 短編ならではの簡潔さの中に、含蓄とかウイットとか切なさと...

2012このミス海外部門2位。 ドイツの作品ですが、30カ国で出版されてる大ベストセラー。 刑事弁護士の目から見た、実に様々な変わったいきさつを持つ犯罪を描いた短編集です。 作者は本物の弁護士さんだそーな、なるほどねえ~。 短編ならではの簡潔さの中に、含蓄とかウイットとか切なさとかが超ふんだん。 「エチオピアの男」が何とも好きだ。 2作目も発行されてるようですんで、迅速な翻訳を希います!

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2012/01/24

ドイツの弁護士であり作家である著者が現実の事件を題材に書いた本。まさに小説より奇なり。多くの文学賞を受賞しているらしい。

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2012/01/22

これぞ短編。 1篇1篇の濃縮度がすごい。 ある意味単調で劇的な展開のない物語ばかりなのだが、何故か引き込まれる。著者の経歴が活かされたまるで実話のような臨場感、そして人生の機微の表現のされ方が絶妙。 これはこの雰囲気を残せた訳者も評に値すると思う。 ■この2012ミス海外2...

これぞ短編。 1篇1篇の濃縮度がすごい。 ある意味単調で劇的な展開のない物語ばかりなのだが、何故か引き込まれる。著者の経歴が活かされたまるで実話のような臨場感、そして人生の機微の表現のされ方が絶妙。 これはこの雰囲気を残せた訳者も評に値すると思う。 ■この2012ミス海外2位

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2012/01/19

難しいことを簡単に書くのは大層難しいことだと言われる。 本作の著者は、その難しいことを軽々とやってのけてみせてくれる。 「このミス」・「ミステリが読みたい!」・「週刊文春」の海外編で各々全て2位ということで書店で軒並み平積みされていて、その装丁のどこか不安をかきたてる好ましい...

難しいことを簡単に書くのは大層難しいことだと言われる。 本作の著者は、その難しいことを軽々とやってのけてみせてくれる。 「このミス」・「ミステリが読みたい!」・「週刊文春」の海外編で各々全て2位ということで書店で軒並み平積みされていて、その装丁のどこか不安をかきたてる好ましいデザインと、謎めいた著者像、そして軒並み2位という慎ましさがずっと気になっていたのだが、年明け早々最初の一作品を立ち読みし、その抗いがたい魅力に打ちのめされ、ついに購入することにした。 長年刑事弁護士として活躍してきた著者が現実の事件を元に綴った11編の掌編。 簡潔な淡々とした語り口ながら、刑事事件に関わることとなった者達の事件に至るまでの数奇な出来事を辿る中で、ときに凄惨な、ときに慈愛に満ちた人生における真実が浮かび上がる。重厚で深遠な物語群である。 切なく哀しく愛おしい読後感がたまらない。 私が最も感じ入ったのは、「チェロ」である。 あまりの救いようのなさに張り詰めた美しさを感じ、満員電車の中で涙がこぼれそうになった。 全てが真実ではない。 しかし、全てが虚構でもないようだ。 犯罪とは何も特殊なことではなく、 私やあなただっていつ彼らと同じ立場に立たないとも言い切れないのだ。 目次 フェナー氏 タナタ氏の茶盌 チェロ ハリネズミ 幸運 サマータイム 正当防衛 緑 棘 愛情 エチオピアの男

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2012/01/15

この本は、ドイツ人の刑事事件弁護士、フェルディナント・フォン・シーラッハ(著者本人)が、これまでに携わった刑事事件の中でも特に印象深かったものを取り上げ、物語の形でまとめたものだ。全11話(事件)からなり、一話あたり20~40ページで完結する。それぞれがとてもユニークな事件である...

この本は、ドイツ人の刑事事件弁護士、フェルディナント・フォン・シーラッハ(著者本人)が、これまでに携わった刑事事件の中でも特に印象深かったものを取り上げ、物語の形でまとめたものだ。全11話(事件)からなり、一話あたり20~40ページで完結する。それぞれがとてもユニークな事件である。 決して内容の難しい本ではなく、またオムニバス形式になっているため、読みたいときにパッと読める。本を読むためにまとまった時間を取れない人や、読書は苦手、集中力が続かないといった人には特にお勧めできる本だ。 (書評全文はこちら↓) http://ryosuke-katsumata.blogspot.com/2012/01/blog-post_15.html

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2012/01/09

一生愛し続けると誓った妻を殺めた老人。兄を救うため法廷中を騙そうとする弟。刺に取り憑かれた博物館警備員などの11の犯罪小説集。ただし、ノンフィクションではありません。 「犯罪は過ちである」ととても胸を張っては言えない切なさと悲しさが、この短編集にはあります。 ラストの「エチオピア...

一生愛し続けると誓った妻を殺めた老人。兄を救うため法廷中を騙そうとする弟。刺に取り憑かれた博物館警備員などの11の犯罪小説集。ただし、ノンフィクションではありません。 「犯罪は過ちである」ととても胸を張っては言えない切なさと悲しさが、この短編集にはあります。 ラストの「エチオピアの男」を読むだけでもこの本の価値はあるのでは。他人事とは思えない人間の深層と真相をシーラッハは鮮やかに抉っているんです。 弁護士の経験がないとここまで語ることはできないでしょう。 淡々と書かれている文章が、心の襞にじわりじわりと来るんですよ。ちょっとしたすれ違いや、誤解が犯罪を起こし、感情のもつれや人それぞれの関わりが犯罪を誘う。誰が良くて悪いのかなんて、誰も決められない。 傑作短編集です。

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