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犯罪 の商品レビュー

3.9

242件のお客様レビュー

  1. 5つ

    60

  2. 4つ

    91

  3. 3つ

    55

  4. 2つ

    11

  5. 1つ

    2

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2012/03/03

おどろおどろしい表紙で損をしているドイツで刑事弁護士をやってる著者が描く犯罪にまつわる連作短編集。人情あり、サスペンスあり、巨悪あり、働く男のジレンマあり。一番良い頃の浅田次郎(天切り松)と一番良い頃の今野敏(果断)がタッグを組んだような読後感。いい本読んだ。

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2012/04/28

様々な犯罪者の生きざまを弁護士の目を通して淡々と描く。理解不能の犯罪もあれば、機知に富む犯罪、生きるための犯罪。一編一編にドラマがある。あまり感情を書きこまないことが、余計にその「犯罪」をリアルに感じ、心に何かを芽生えさせる。

Posted byブクログ

2012/03/03

ドイツの高名弁護士が現実の事件に材を得て描く11の短編集。 一文が短く、淡々とした表現のため、冷たい印象を覚えます。 しかしその冷淡な表現が、犯罪者たちに温かみや悲しさなどの人間的奥行きを与えています。 異様な犯罪を犯す、犯罪者たち。 帯には、 「紛れもない犯罪者。-ただの人、...

ドイツの高名弁護士が現実の事件に材を得て描く11の短編集。 一文が短く、淡々とした表現のため、冷たい印象を覚えます。 しかしその冷淡な表現が、犯罪者たちに温かみや悲しさなどの人間的奥行きを与えています。 異様な犯罪を犯す、犯罪者たち。 帯には、 「紛れもない犯罪者。-ただの人、だったのに。」 とあります。 個人的には「棘 Der Dorn」がお奨めです。 二度読みしたい、そんな本です。

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2012/03/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

犯罪者たちを外側から見た感じの小説。 一番いいかなっておもったのはカニバリズムな話でしたけれども、こう、矢張り一話一話が浅いなー、と思いました。

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2012/02/22

・この淡々として物哀しい雰囲気は、何ともいえず、虜になります。 ・著者は弁護士とはいえ、これほどまでも多くの、数奇な運命に  出会えるものなのか。  途中からノンフィクションなのか、疑わしく思えてきました。  (どうなんでしょうかね~) ・この本、昨年(2011年)の「このミ...

・この淡々として物哀しい雰囲気は、何ともいえず、虜になります。 ・著者は弁護士とはいえ、これほどまでも多くの、数奇な運命に  出会えるものなのか。  途中からノンフィクションなのか、疑わしく思えてきました。  (どうなんでしょうかね~) ・この本、昨年(2011年)の「このミステリーがすごい」の海外部門で、  堂々第2位になってました。  1位にあげている選者もかなり多数。  ミステリーにカテゴライズされる本だとは思いませんでした。  「欧米の読書界を驚嘆せしめた傑作」とありますので、  ミステリーというカテゴリーにとらわれず、読んで頂ければよいかと思います。 ・個人的には、最終話の「エチオピアの男」が一番印象的でよかったですね。

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2012/02/11

短編集。弁護士の立場から見たあらゆる皮肉な事件。作者も弁護士。 面白かったけれど、小話で数こなしてるようで、全部読んでもなんとなく物足りなかった。 話によっては、犯罪者のしたことを正当化しすぎてるのも気になる。 短編集好きなひとにはおすすめかな。

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2012/02/10

シーラッハの「犯罪」読了。愛と愛と憎悪と誤解の人間の物語。洗練された短編が鋭く突き刺さってくる。嫌な後味は一切ない傑作。

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2012/02/05

2011年『このミステリーがすごい!』第2位、他受賞数々。 ただ、これはミステリーと呼んでよいのか? 決して犯人探しのミステリーでないことは確かだ。 弁護士である著者が実際に遭遇した奇妙な事件を11篇の物語にしている。どれも感情を抑えた筆致で淡々と、まるで科学者の観察眼のような...

2011年『このミステリーがすごい!』第2位、他受賞数々。 ただ、これはミステリーと呼んでよいのか? 決して犯人探しのミステリーでないことは確かだ。 弁護士である著者が実際に遭遇した奇妙な事件を11篇の物語にしている。どれも感情を抑えた筆致で淡々と、まるで科学者の観察眼のような怜悧なトーンで描ききっている。残酷な事件あり、奇妙な事件あり、心温まる事件あり。それらの事件をショーケースのように並べることで、そこにいたる「人間」というものの抱えているドラマを感じさせる手法は見事。犯罪心理学というよりも、業深き人間のどうしようもない不条理さを書いた純文学のよう。どこにでもいそうなただの人が、これほどの犯罪を犯したという事実が、読む速度を加速させる。本当に夢中になって読んでしまった。 本のオビによると、映画化決定だとか。いったいどんな映画になるのだろう? そして、作中何度も繰り返し出てくる「リンゴ」はいったい何のメタファーだったんだろう? 食べられるリンゴ、腐ったリンゴ、蟻が運ぶリンゴ。。。そして巻末にはドイツ語で「これはリンゴではない」のひとことが。 奇妙でこころに残る作品集である。

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2012/02/03

小説を超えている実話の、とても素敵な短編集。 「このミス」2位に偽りなし。 みなさん書かれてますがラストの「エチオピアの男」は人も誰も死なないけども、ミステリーの味わいと感動が味わえる傑作です。 「犯罪」というタイトルと、怪しい表紙に嫌悪感ある人でも、この話は大丈夫。お勧めです...

小説を超えている実話の、とても素敵な短編集。 「このミス」2位に偽りなし。 みなさん書かれてますがラストの「エチオピアの男」は人も誰も死なないけども、ミステリーの味わいと感動が味わえる傑作です。 「犯罪」というタイトルと、怪しい表紙に嫌悪感ある人でも、この話は大丈夫。お勧めです。 個人的なベストは「サマータイム」 これは、殺人不倫版のOヘンリだと思いました。 これも、現実かぁぁ。すごいな。

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2012/01/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 弁護士がつづる「異様な犯罪」の数々。凶悪であり、哀しくもあり、日常と非日常が表裏にあらわれる事件を短編にまとめ、高い評価を得たドイツの作品。  評価にあるようにとても上質な短編を読ませてもらいました。凄惨な事件でありながら、人々の日常に沿った心情を表していたり、心に沁みる読後感をもたせてくれたり・・・。お見事でした。  「このミス」外国作品でも2位じゃなかったかな??映画化の話もあるらしいけど・・どう表現するのかな・・?

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