犯罪 の商品レビュー

フェルディナント・フォン・シーラッハ【著】,酒寄進一【訳】

2012/04/12

2012年本屋大賞翻訳小説部門第1位
「このミステリーがすごい！2012年版」海外編第2位
「ミステリが読みたい！2012年版」海外編第2位
「週刊文春」2011ミステリーベスト10海外部門第2位

2012/04/11

ドイツで刑事事件の弁護士として活躍する著者の処女作であり、ヨーロッパのさまざまな文学賞を受賞し、2012年度の「このミステリーがすごい！」で海外部門2位を獲得した作品です。

ラジオ番組で「面白い」と絶賛されて気になってしまい、読んでしまいました。
個人としては[ハリネズミ]、[正当防衛]、[エチオピアの男]が気に入ってます。

2012/04/05

ドイツの弁護士によるお話。短編集で、淡々としているので読みやすい。犯罪、その一言でこんなにもバックグラウンドが違うし、問題も違う。すごく恐ろしいものから、感動する話まで、よく出来た本です！『罪悪』も読みたい！

2012/03/26

弁護士の目線で淡々と語られる“犯罪”。
悲しい、人間の物語。

最後が「エチオピアの男」なのが良かった。

2012/03/19

短く端正な文には、ハードボイルドな香りがする。
さまざまな形の犯罪の底流にある、さまざまな人の営み。
罪に刑を科すだけでは解決したとはいえない、不思議な人間の営み。
それを見事にあぶり出している。

著者は刑事事件の弁護士というだけあって、犯罪とそれに対する司法制度への考察も的確だ。
不思議な味わいのある犯罪小説の誕生だ。
文句なしの☆５

ラストが「エチオピアの男」で締められている点も、気持ちよい余韻のまま
読み終えることができ、秀逸。

次作の「罪悪」？も楽しみ

個々の短編
☆　愛そのものより、愛を誓ったことを重視した医師の犯した罪
（フェーナー氏）

☆愚鈍な弟と思われていた男が、兄を救うためにとった意外な策とは
（ハリネズミ）

☆正当防衛で人を殺した、素性を一切言わない男の真実は（正当防衛）

☆強迫観念に取りつかれて、精神に異常をきたした博物館の守衛は、最後の勤務日に何をした（刺）

☆愛とカニバリズムとは（愛情）

☆異国で善意を花咲かせた優しき銀行強盗（エチオピアの男）

その他の物語も含め、意外性に満ちている。

2012/03/12

環境と人間関係で人が変わることがよく分かる。犯罪は遠いようでいて、身近なのだ。どれも面白い短編だったが、特に面白かったのは「フェーナー氏」「チェロ」「エチオピアの男」の三本。

2012/03/11

小説としてはそこそこおもしろい。
でもこのミスでとりあげられた、というのはちょっと違う感じ。
ミステリーじゃないし。

2012/03/06

ドイツで高名な刑事事件弁護士の作者が
実際の事件をもとに描いた作品。
ハリネズミ、正当防衛、棘が印象的。

映画化が決まっているようだけど、ぜひ見てみたい。

2012/03/06

刑事事件の弁護士である著者による様々な犯罪短編集

弁護士らしく？憶測で書いたりたくさんの心情を書き込んだりせず、
良くも悪くも淡々と事実が書かかれています
そのドライすぎる書き方は好き嫌いがあると思います

短編集なのであたりはずれはありますが
どの作品も文章は丁寧で読みやすいです

ミステリのカテゴリのようですが
謎解きというものはあまり無かったと思います

個人的には「エチオピアの男」が一番よかったです
それぞれの話でもっと細かく書いていけば1冊の本に出来る話がありそうですが、あえてしなかったんでしょうかね

2012/03/05

実話に基づく美しくて悲しい物語の数々。久しぶりに愛のある内容でした。この作家これが処女作とは。次回作が楽しみ。