喋々喃々 の商品レビュー
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最初から最後までずーっと、せつなかった。 現実と幻想が あや織りになったようなストーリィ。 ここは、きっと主人公の女性の願望… きっと、ここまでがものがたりの現実… そう思いながら、読了してしまった。 文章には書かれていない、 行間から滲む 寂しさ、 そして罪悪感。 吸いこまれるように美容室に入って 切れるだけ髪を切り 毎日をわざと忙しく過ごし 綺麗な夕暮れにあっても 一緒に見たいと思わないように、する。 少しずつ、好きな人とのことを なかったことにして、 ぜんぶ、夢だったと自分に思い込ませる…。 そんな恋は、しない方が幸せかもしれない。 なのに 自分ではどうすることもできず 魅かれてしまう、そんな切なさ。 最後の初春は、彼女の見た夢だと思う…。 物語の現実はきっと「お別れ」で 終わっている。
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不倫の話しですが、美味しいお料理、下町の生活、お祭り、名所などなど、東京生まれて東京育ちの私でも、 知らない事が色々と書いてあり、ほっこりした温かくなる小説だと思います。
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純愛という名の不倫 の物語が四季を通して、 美しく描かれています。 物語の舞台は、下町、谷中。 私の住んでいるところに近いこともあり、 今度散策しに行ってみようと思う! 小川糸さんの作品は、 とにかく、食材、食べ物が美味しそうに書かれているので食欲の秋にはうってつけです。
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喋々喃々 / 小川糸 読了。400ページを超える長いお話だったけれどたった2日で読み終えてしまいました。日々の生活と季節の移ろいの結び付きがとても美しく描かれていて、夏も悪くないと思えたし冬は一層恋しくなった。小川糸の描く人々はとても丁寧に日々を生きていて憧れる。登場する料理もお...
喋々喃々 / 小川糸 読了。400ページを超える長いお話だったけれどたった2日で読み終えてしまいました。日々の生活と季節の移ろいの結び付きがとても美しく描かれていて、夏も悪くないと思えたし冬は一層恋しくなった。小川糸の描く人々はとても丁寧に日々を生きていて憧れる。登場する料理もおいしそうだし街も人も優しくて心臓のあたりを柔らかくしてくれる感じがする。それにしても、春一郎さんやイッセイさんのような男性はとても素敵だけれど現実ではこんなひとに出会ったことがないのでかなしい。
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小川さんの作品は食事のシーンが印象的。 個人的に、ご飯を食べることって単なる栄養補給ぐらいにしか今まで思ってなくて。 でも大切な誰かと同じご飯を食べることは、読んでいてもこんなにも幸福で満たされるのだなぁと本作品を読んで感じた。 心がじんわり暖かくなる。 心の栄養補給にどうぞ。
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ざ・日本人女性といったような静かで強い女性と一人の紳士の恋。不倫なのになぜか美しい。谷中で起きた静かな恋でした。
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タイトルの説明から、もっと賑やかな内容を想像したけれど、しっとりほんわかした本でした。 東京の下町に住み、季節の移ろいを感じながら、しっかり生活していく、というのが素敵。 昔のことを教えてくれる年配の人との交流が描かれているのもいいです。 恋愛も、心の絡みが大切、描写がどぎつくな...
タイトルの説明から、もっと賑やかな内容を想像したけれど、しっとりほんわかした本でした。 東京の下町に住み、季節の移ろいを感じながら、しっかり生活していく、というのが素敵。 昔のことを教えてくれる年配の人との交流が描かれているのもいいです。 恋愛も、心の絡みが大切、描写がどぎつくないので、雰囲気を壊していない。 気持ちを癒したい時にちょっとずつ読むのにいい本。
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水鉢に薄氷が張る時期から春、そして暑い夏、秋を経て再び水鉢に氷が張るまでの時間。とてもゆったりと良い雰囲気で季節感を感じさせながら話が進む。幸せになって欲しい栞さん。
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おいしいものと 恋のお話。 好きになるのに 理由なんて ないんだなー。 おいしいお料理が 丁寧に書かれています 何事も丁寧に! 2014.1.4
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東京の下町・谷中でアンティークきものをあつかう”ひめまつ屋”を営む女性・横山栞。 ある日店を訪れた男性客・木ノ下春一郎と出会う。 栞はキリンの様な雰囲気を持つ彼に徐々に惹かれていく。 形で言ってしまえば不倫になるけれどドロドロした人間関係もなく、 食べ物や細やかな比喩も相俟ってほっこりとした気持ちになれる一冊。
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