小夜しぐれ の商品レビュー
☆ 3.7「みをつくし料理帳」シリーズ第5段今回はちょっと悲しい話や、切ない話が多かった。特に「迷い蟹」仇を取れば全て終わるわけではないけれど、どこへもぶつけられなくなった思いは結局種市の心の中に封じ込めておくしかないというのもまた辛い。最後の「ひとくち宝珠」は澪は出て来ず、小松...
☆ 3.7「みをつくし料理帳」シリーズ第5段今回はちょっと悲しい話や、切ない話が多かった。特に「迷い蟹」仇を取れば全て終わるわけではないけれど、どこへもぶつけられなくなった思いは結局種市の心の中に封じ込めておくしかないというのもまた辛い。最後の「ひとくち宝珠」は澪は出て来ず、小松原の「小野寺数馬」としてのお話。小松原の妹 早帆や、朋友であり妹の夫である弥三郎が出てきて今後の展開がますます気になる。
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快調の時代小説シリーズ。 「つる家」の女料理人・澪の活躍を描きます。 文化十二年(1815年)と設定ははっきりしているのですね。 大店・伊勢屋のお嬢さん・美緒の恋を応援してくれていた親が突然、縁談を決めてしまう…? 意外なことに胸を痛める澪だが… 「迷い蟹 浅蜊の御神酒蒸し...
快調の時代小説シリーズ。 「つる家」の女料理人・澪の活躍を描きます。 文化十二年(1815年)と設定ははっきりしているのですね。 大店・伊勢屋のお嬢さん・美緒の恋を応援してくれていた親が突然、縁談を決めてしまう…? 意外なことに胸を痛める澪だが… 「迷い蟹 浅蜊の御神酒蒸し」 つる家の主・種市が風邪を引いていた頃。 藪入りで、ふきの弟がやってくる。小豆がゆを食べる微笑ましい光景。 訪れた老婆はお連。種市の元妻だった。 娘のつるが幼い頃に家を飛び出し、後に女親として教えたいこともあるからと一緒に暮らしていたのだが‥ つるの死の原因を作ったと憤る種市。 今になって、お連が来た理由とは‥ 「夢宵桜 菜の花尽くし」 医師の源斉が伊勢屋で倒れ、寝込んでいるので、料理を作って欲しいと依頼される澪。 そのことから‥? 「小夜しぐれ 寿ぎ膳」 「嘉祥 ひとくち宝珠」 吉原で料理を作って欲しいという依頼に、緊張する澪。 幼なじみがあさひ太夫という花魁となっているのだが、めったに姿を見せることもないという謎の花魁。 会う機会はなかろうと思いつつも… 料理で人を喜ばせる、というヒントをくれる小松原。 澪の憧れの男性だが‥
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大切に読んでいるシリーズもはや5弾。 あいかわらず切なく、そして季節の料理に心躍る。 [BOOKデータベースより] 季節が春から夏へと移ろい始める卯月のある日。日本橋伊勢屋の美緒がつる家を訪れ、澪の顔を見るなり泣き始めた。美緒の話によると、伊勢屋の主・九兵衛が美緒に婿をとらせる...
大切に読んでいるシリーズもはや5弾。 あいかわらず切なく、そして季節の料理に心躍る。 [BOOKデータベースより] 季節が春から夏へと移ろい始める卯月のある日。日本橋伊勢屋の美緒がつる家を訪れ、澪の顔を見るなり泣き始めた。美緒の話によると、伊勢屋の主・九兵衛が美緒に婿をとらせるために縁談を進めているというのだ。それは、美緒が恋心を寄せる医師、源斉との縁談ではないらしい。果たして、美緒の縁談の相手とは!?―(第三話『小夜しぐれ』)。表題作の他、つる家の主・種市と亡き娘おつるの過去が明かされる『迷い蟹』、『夢宵桜』、『嘉祥』の全四話を収録。恋の行方も大きな展開を見せる、書き下ろし大好評シリーズ第五弾。
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「恋の行方も大きく展開」とありましたが、大きく展開を予想される序章って感じでした。 小松原様と澪ちゃんのシーンは何度読んでも、ほんわか温かくキューンときます。 りうさんといい小松原母さんといい早帆さんといい、女性陣が小気味良く描かれてかっこ良いです。
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作風的には 安心 安定 安泰・・・ 内容的には 安堵 安否 安閑・・・ 早く続きが読みたい!!
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相変わらず秀逸な料理描写。江戸時代、町民は女でも自由に生きられたと聞くけれど、大店の跡取り娘ともなるとちがうのかも。 武士もまた大変だけど、サラリーマンで一定給保証というのはおいしいのかw。でも不払いも多かったんじゃ?
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同シリーズの5冊目。 YA物が好きなので、なかなか読まない時代小説ですが、このシリーズは読み始めると止まらない。大人の小説もやはり面白いじゃないかと思わせてくれます。丁寧な日本語と、たくさんの伏線をたどるところが、魅力のひとつかもしれません。
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http://ameblo.jp/eisin/entry-11002802045.html 次への布石の1冊か。でも、十分面白い。やっぱ種市さんだな。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
1巻の頃の「この食材はどうすればおいしくなるか」という課題から、「こういう場で、この相手に食べてもらうなら何がいいだろうか」ということに焦点が当たるようになってきて澪の成長がうかがえる。 「夢宵桜」や「小夜しぐれ」は澪の料理人としての心構えが特に伝わってくる話だった。 同じ名前を持ち、似た境遇の恋をしている澪と美緒。 美緒の恋の結末は、澪の恋の行方を暗示したものなのか、それとも二人は別の道を進むのだろうか。
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少しマンネリ気味になったきたかなと思うあたりで、きちんと物語に新たな進展があったりするから油断できない。 何巻目かあたりの料理勝負的な趣向が消えて、なんとなく大道に戻ったような印象を持つ。安定している。 最後の短編が、今までとは趣向が異なり驚いた。でも、この人のこういう部分は...
少しマンネリ気味になったきたかなと思うあたりで、きちんと物語に新たな進展があったりするから油断できない。 何巻目かあたりの料理勝負的な趣向が消えて、なんとなく大道に戻ったような印象を持つ。安定している。 最後の短編が、今までとは趣向が異なり驚いた。でも、この人のこういう部分は陰に置いておいてもらった方が、個人的には好みである。
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