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小夜しぐれ の商品レビュー

4.2

328件のお客様レビュー

  1. 5つ

    108

  2. 4つ

    136

  3. 3つ

    47

  4. 2つ

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2014/01/26

+++ 季節が春から夏へと移ろい始める如月のある日。日本橋伊勢屋の美緒がつる家を訪れ、澪の顔を見るなり泣き始めた。美緒の話によると、伊勢屋の主・九兵衛が美緒に婿をとらせるために縁談を進めているというのだ。それは、美緒が恋心を寄せる医師、源斉との縁談ではないらしい。果たして、美緒の...

+++ 季節が春から夏へと移ろい始める如月のある日。日本橋伊勢屋の美緒がつる家を訪れ、澪の顔を見るなり泣き始めた。美緒の話によると、伊勢屋の主・九兵衛が美緒に婿をとらせるために縁談を進めているというのだ。それは、美緒が恋心を寄せる医師、源斉との縁談ではないらしい。果たして、美緒の縁談の相手とは!?――(第三話『小夜しぐれ』)。表題作の他、つる家の主・種市と亡き娘おつるの過去が明かされる『迷い蟹』、『夢宵桜』、『嘉祥』の全四話を収録。恋の行方も大きな展開を見せる、書き下ろし大好評シリーズ第五弾!! +++ つる家で澪が客に饗する心づくしの料理の数々は、相変わらずどれもこれもおいしそうである。旬の素材を生かし、胃袋にも懐にもやさしく、ありきたりではないひと工夫が凝らされていて、通いたくなるほどである。今回は、登場人物の過去や真実、胸に抱える想いなどなど、さまざまなことが明らかになる。どれもがままならないことばかりではあるものの、一筋の光が見えなくもない、気もしてしまう。次作では澪と小松原の想いが通い合うことがあるだろうか。まだまだ愉しみなシリーズである。

Posted byブクログ

2013/12/21

このシリーズはいつもさらさらと読んでしまう。この物語はどのように落ち着くのだろう。澪はどうしたいのだろう。澪が悩んでいる姿がひしひしと伝わってくるような気がするのは気のせいだろうか。佐兵衛の生存がはっきりしたり、種市、おつるの過去など、色々なことがはっきりした巻でした。小松原の視...

このシリーズはいつもさらさらと読んでしまう。この物語はどのように落ち着くのだろう。澪はどうしたいのだろう。澪が悩んでいる姿がひしひしと伝わってくるような気がするのは気のせいだろうか。佐兵衛の生存がはっきりしたり、種市、おつるの過去など、色々なことがはっきりした巻でした。小松原の視点から語られる物語が何だか面白い。

Posted byブクログ

2013/12/15

おつるの過去がすごく悲しい。みんなの過去がどんどん分かるなぁ。最後には小松原の正体も少し分かった。この人は、本当に謎が多いので、少し見えて良かったなぁ。これから澪とどうなるか。。

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2013/11/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

物語が動き始めた。 これまでに、澪の周りの多くの人の抱えるものが、いくつものエピソードとして織り込まれてきた。今回はその最後…澪の想い人である小松原の心がようやく見えた。 しかしこの巻の珠玉は、女たちの強さだ。 想い人源斉の心が自分ではなく澪にあると気づいた美緒。 そのことにとっくに気づいていた父親が勧める縁組みを、完全に自らの想いを押し殺して受け入れることを決めたそのまなざしの強さ。 美しいだけの弁天に、後光が宿ったような気がした。 無粋で傲慢な徳川の御落胤を、ゆったりと美しく詠む歌とその気高い姿だけで押し戻してしまったあさひ大夫こと野江。その気高さ、神々しさは、吉祥天を思わせる。 自分の恋の行く末を見極めた澪もまた…新たな輝きを手に入れようとしている。澪との未来を心に描いてしまう小松原こと小野寺数馬、そんな兄をひそかに応援しようとしている妹の早帆。消息がつかめそうな佐兵衛。 つる家を守ること。野江を救うこと。天満一兆庵を再興すること。 並び立つはずもない澪の夢が、彼女も気づかぬうちにひとつになろうとしている。。。 あれこれ考えずにひとつに…料理だけに専心してきた澪に、どんな幸せが待っているのだろうか。早く続きを読みたい。 話は変わるが、冬の水墨の色合いから淡くとも確かに色づき始める早春の彩りが、日本の季節の変わり目の中でも最も美しいと思う。旬の食材もまた、みずみずしい生命力を湛えている。

Posted byブクログ

2013/10/15

もう、このシリーズは読まずにはいられない。 いつの間にか優しく控えめな少女は、仲間を牽引する強い力を持って料理人人生を力強く歩み始めていた。次回作が待ち遠しい!

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2013/10/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

みをつくし料理帖5作目。 種市の元妻が突如つる屋に来店、娘つるへの思いが明かされる第一話を始め、吉原の花見の料理を作ることになった第二話、医師源済に想いをよせる美緒に降ってわいた縁談の第三話、そして、澪の想い人小松原がなんと主人公となり語る第四話!! それぞれに込められた人間模様とそれを助ける料理たち。 どれもこれも、素敵な一品です。 次作も早く読みたい^^

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2013/09/08

シリーズ第5弾。女流作家だからなのかもしれないが、江戸時代の女性の立場が不条理であるあることが強調されてきたように感じた。それは別に悪いことではないのだけれど、リアリティと云う点でどうなのかが気になる。また細かいとことだけれど、遊女の最高位を「…大夫」と呼んでいるが、これは170...

シリーズ第5弾。女流作家だからなのかもしれないが、江戸時代の女性の立場が不条理であるあることが強調されてきたように感じた。それは別に悪いことではないのだけれど、リアリティと云う点でどうなのかが気になる。また細かいとことだけれど、遊女の最高位を「…大夫」と呼んでいるが、これは1700年代までらしい。本書の時代では花魁じゃないかなと。まあどうでもいいのかもしれないが。

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2013/08/21

「スーツ姿の小野寺数馬、きらり。」 5巻にしてついに明らかになるつる家の店主・種市の過去とは。吉原の大見世の花見の宴会の料理を任されることになる澪。伊勢屋のお嬢さん・美緒に持ち上がる縁談と、澪の周辺では相変わらず事件が絶えない。  連日「みをつくし料理帖」を読み続けて早くも...

「スーツ姿の小野寺数馬、きらり。」 5巻にしてついに明らかになるつる家の店主・種市の過去とは。吉原の大見世の花見の宴会の料理を任されることになる澪。伊勢屋のお嬢さん・美緒に持ち上がる縁談と、澪の周辺では相変わらず事件が絶えない。  連日「みをつくし料理帖」を読み続けて早くも5巻。ぶっ通し読んでいると、「こいつぁ いけねぇよぅ」の種市、丸い目をきゅーっと細くしてうんうんうなずく坂村堂、ぴょんぴょん飛び跳ねるふきちゃんがエンドレスで巡ってきて、頭の中で事件の前後関係もあやしくなってきてることに気づく。  みをつくし中毒そろそろヤバイ…と思っていたところへ読んだ「嘉祥―ひとくち宝珠」は「みをつくし料理帖外伝・小野寺数馬」とでも言うべき章で、つる家の面々は不在ながらそれが返って新鮮できらりと光る。「御膳奉行、小野寺数馬は憂えていた。」と書き出される本編は、その仕事から家族関係までを描いて、単独の短編としてもイケそう。  忘れた頃にいつも疲れた着物でつる家へふらりと一杯ひっかけにくるお侍・小松原さまが一転、旗本のお殿様してる~。いや、お人柄こそそのままなのだが、初めてそのスーツ姿を見ちゃった!かのような新鮮さが刺激的。  お城で同じく料理の仕事に携わる同僚であり、妹・早帆の連れ合いで義弟にあたる駒沢弥三郎や、子供の頃から仕える「じいや」らしき多浜重光との丁々発止。そして何と言っても、武家の奥方でありながらも好奇心が旺盛でいつまでも可愛らしく、嫁いでなお、未だ独り身の「兄上」をほうって置けない妹・早帆。兄と妹が菓子の試作をする件がいい。  つる家で澪を前にして寛ぐのとはまた違った、兄妹として一緒に育った仲だからこその安心感、なんだかんだと気の強い早帆をいじりながらも、小松原さまも妹が可愛くて仕方が無いのだ。旗本の当主としての威厳と兄としての妹への愛情とが実に良い具合にブレンドされて、ここに澪も惚れた小松原さまの魅力全開。

Posted byブクログ

2013/08/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

四巻から続けて読んだので、美緒の突然の決断、佐兵衛が現れたり、澪にも思わぬ分かれ道が・・・と、起承転結の転を強く感じた第五巻。そんな中でも今回は種市の過去に目頭が熱くなりました。いよいよ澪の恋にも動きがでそうな展開でますます次が楽しみ。

Posted byブクログ

2013/08/13

今回は、種市とおつるの過去のお話がありました。 恨みは人を救わない。けど、他人のことも、自分のことでも"許す"ということは、ほんとに難しい…。 美緒の恋もひとつの結末を迎えて、いつもより切ない巻でした。みんなの幸せな姿がもっとみたいなぁ。。 あと、今回は謎の男、小松原さま視点の...

今回は、種市とおつるの過去のお話がありました。 恨みは人を救わない。けど、他人のことも、自分のことでも"許す"ということは、ほんとに難しい…。 美緒の恋もひとつの結末を迎えて、いつもより切ない巻でした。みんなの幸せな姿がもっとみたいなぁ。。 あと、今回は謎の男、小松原さま視点のお話があってとてもうれしかったです。小松原さまは家でも結構やんちゃなようですね。

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