完全なる首長竜の日 の商品レビュー
図書館より 植物状態の患者とのコミュニケートが可能になった日本を舞台に自殺未遂を犯し植物状態となった弟とコミュニケートを続ける、マンガ家の姉の姿を描いたSFミステリー。 日常描写や回想がとても上手いなあ、と思いました。マンガ家としての編集者やアシスタントとのやり取りの場面...
図書館より 植物状態の患者とのコミュニケートが可能になった日本を舞台に自殺未遂を犯し植物状態となった弟とコミュニケートを続ける、マンガ家の姉の姿を描いたSFミステリー。 日常描写や回想がとても上手いなあ、と思いました。マンガ家としての編集者やアシスタントとのやり取りの場面もそうだし、弟や祖父の記憶の回想場面も良かったです。この場面の描き方が上手いからこそ、徐々にそうした日常に入ってきた異物感、というものが表現されていたように思います。 日常と幻想というテーマに哲学的な視点からアプローチしていたのも面白かったと思います。 ただこの手の作品にありがちなところに最後は収斂していったのはちょっと残念でした。やっぱりこういう作品は結末が難しいのだろうなあ。 第9回「このミステリーがすごい!」大賞〈大賞〉
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なんだまた映画のアイデアの焼き直しかよまったくだから「このミス」は信用なんねえな、と思って最後の解説読んだらなんと「インセプション」よりぜんぜん前の出版だっていうじゃないか!長年次こそはと期待して「このミス」受賞作をを読み続けてきたが、このことこそ受賞作史上最大のどんでん返しだった。多重階層の現実をプロットに持ってきて、日本情緒や感情を豊かに盛り込んだ手法は、ならば絶賛に値する。最後の一ひねりは好きじゃないけど。そこが口惜しくマイナス一点。減点しすぎだわな。髪の毛一本。趣味の範囲。
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読み終わったとき、不思議な感じでした。物語全体が、現実と脳内のイメージの中を行ったり来たりだったんですが、ラストはどっち側なの?と悩ませる内容でした。
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これ、ミステリーじゃないよね。 SFでしょー。 それはさておき。 面白く読めましたが新鮮味がなかったかな。 現実と妄想の世界の交錯とか脳内世界へのアクセスとか。 何しろ途中からオチが見えてしまったのが残念。 もうちょっと読者を煙に巻いたまま引っ張って欲しかった。 読みながらゾワ...
これ、ミステリーじゃないよね。 SFでしょー。 それはさておき。 面白く読めましたが新鮮味がなかったかな。 現実と妄想の世界の交錯とか脳内世界へのアクセスとか。 何しろ途中からオチが見えてしまったのが残念。 もうちょっと読者を煙に巻いたまま引っ張って欲しかった。 読みながらゾワゾワする感じもあったし、スピード感もあった。 それに首長竜って個人的に好きで萌えた(笑) いわゆる恐竜よりも首長竜ってところがいい! 少年に首長竜ってあうよね〜。 この本を映像化しようと思ったのはすごい。 設定もストーリーも全然違うみたいだけど、見てみたいなぁ。
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【図書館本】初読み作者。DVD予告を見るまで存在を知らなかった。 とても読みやすい文章で、スッと物語に入りこめた。 夢と現と夢。行き交う描写が神秘的で、魅惑的で、蠱惑的。境界がわからずグルグル幻想的。そんなフワフワした感覚に酔いつつ、楽しかった。 けど、あの終わり方はあまり好きじ...
【図書館本】初読み作者。DVD予告を見るまで存在を知らなかった。 とても読みやすい文章で、スッと物語に入りこめた。 夢と現と夢。行き交う描写が神秘的で、魅惑的で、蠱惑的。境界がわからずグルグル幻想的。そんなフワフワした感覚に酔いつつ、楽しかった。 けど、あの終わり方はあまり好きじゃないな。いい感じに引きずってたミステリー(ミステリに非ず。不思議感というニュアンス)がバリンと壊され、一気に冷(覚)めた感じがして残念。終盤までは★4つ! とか思ってたけど、これで一つ落としてしまった。 次はDVD(映画)を観ようと思う。 「“ふつうによくできたミステリ”は必要ない」大森さんの選評だけど……“ふつうによくできたミステリ”を読みたければ、このミスシリーズには手を付けるな、ということか。“ふつうによくできたミステリ”が読みたい。
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おもしろい!記憶と現実と夢想とが交錯し、読んでる場面がどこなのか?普通もどかしくなるところだが、本作品はそこが魅力。
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紹介してもらって読んだ本。 久しぶりに小説を読んだが、読みやすく面白く、必死になって読んだ! …が、気づいたらなんだこの結論。 ザワッとした。
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??? 分かったような、分からないような、、、消化不良。 解説サイト等を見て、改めて読もう。 感想はその後。 1回目→★★★ 2回目→★★★★ 1回目読んだときから「これは浩市じゃなくて淳美自身が昏睡状態なんだろうな〜」ということには気付けたけど、 なんだか消化不良。 これが...
??? 分かったような、分からないような、、、消化不良。 解説サイト等を見て、改めて読もう。 感想はその後。 1回目→★★★ 2回目→★★★★ 1回目読んだときから「これは浩市じゃなくて淳美自身が昏睡状態なんだろうな〜」ということには気付けたけど、 なんだか消化不良。 これがこのミス?とまで思ったり、、、(ちょっと失礼) そんな分厚い本でもないので、すぐに最初に戻って再読。 うん、なるほど。1回目より面白く感じた。 淳美の漫画家としての生活がリアルに描かれているからこそ、その囲いが崩れていくのが痛快。 浩市(になりすました由多加)が言う、人はその人を知る人が居なくなったとき初めて死ぬ、みたいなセリフ。 これが一番グッときたかな。 最後のシーン。 武本が出てきたということは、、、 そういうことなんだよね?たぶん。いや、自信ないけど。 夢の中で夢を見る夢を見て、、、みたいな?永遠のループ、って感じのミステリなのかな??
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中村航さんの【百回泣く事】???かな? 映画化されたけど・・中身は原作と全然違う。 本作も『リアル』てタイトルで映画化されたんだけど、中身は全然違うらしいすねヽ(^o^)丿 で。 映画はさておき・・本著ですが・・。 結論から言うと・・ 途中でオチは分かります。 分かり...
中村航さんの【百回泣く事】???かな? 映画化されたけど・・中身は原作と全然違う。 本作も『リアル』てタイトルで映画化されたんだけど、中身は全然違うらしいすねヽ(^o^)丿 で。 映画はさておき・・本著ですが・・。 結論から言うと・・ 途中でオチは分かります。 分かりますが・・凄いです(*^^)v ただ・・ ちょっと読み進めるのは大変かな???・・視点がね⌒(^O^)⌒ 乾さん・・初見の作家さんんでしたが楽しめましたよ~♪
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ミステリーというよりはSFっぽい。どう言うカラクリなのか「胡蝶の夢」のキーワードでおおよそ見当はつくものの、現在と過去が交差し、主人公とと他者の立ち居地が逆転する様な不安定な印象が読み手のこちら側にも伝わって来ました。期待していたようなエキサイティングさや謎解きに頭を悩ませるミス...
ミステリーというよりはSFっぽい。どう言うカラクリなのか「胡蝶の夢」のキーワードでおおよそ見当はつくものの、現在と過去が交差し、主人公とと他者の立ち居地が逆転する様な不安定な印象が読み手のこちら側にも伝わって来ました。期待していたようなエキサイティングさや謎解きに頭を悩ませるミステリーならではの楽しさこそ少なかったですが、構成や筆力は確かだと思います。
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