完全なる首長竜の日 の商品レビュー
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伏線が見え見え、今更のアナグラム、ラストの使い古したありがちな感じとかが残念。 でも物語を語る力はあると思う。 特に、現実なのか虚構なのかその境目を曖昧にしたり、エピソードの微妙なリフレインでちょっとした倒錯感をもたらしているところに筆力を感じた。 このミス大賞受賞者って海堂尊くらいしかその後生き延びてないけど、その後に続ける可能性はあるかなと思った。 ■第9回このミス大賞
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うむ。。(--;) どうなんでしょうね。ミステリーというかSFというかー不思議な世界。なんともセツメイのしづらい話。ちょっとぴんとこなかったなぁー
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11年1月刊行。 図書館の新刊コーナーにて。 "このミステリーがすごい!"2011年大賞受賞作品。 別にこの賞が好きな訳じゃないんだけど、たぶんそれでどっかで目にして記憶にあったんだな。 途中で3,4日間をあけちゃったので…ストーリーの意外な結末に関してはインパクトがうすかったw クラインの壷、を思い出す。 作中の世界で、人の意識に潜る装置が日常になっているって感覚、これが前提。そこで入って行かないと、後半の恐怖につながっていかない。 装置の中なんだか現実なんだか… あんまり早くから伏線(?)に意識を置きすぎちゃったのかなぁ私が。いきなりありえないことが起こったりして、あれっこれって現実じゃなかったっけ?みたいなのが何度かあからさまに出て来たので、それで気をつけすぎてしまったような。 interestingではあった。 萩尾さんのバルバラ異界で、個人の独立した精神世界のはずなのに、なぜか他人の記憶や知るはずのない知識がでてくるという…(この本の中では「憑衣」って呼んでた)そういう科学的な説明がつかないことって絶対ありそう。 内側は外側よりずっと広いのかも…っていうか外側だって広いか。 サリンジャーのバナナフィッシュにうってつけの日"A perfect day for Bananafish" 出て来た。懐かしいw そしてバナナフィッシュ、って言って吉田秋生さんの?という冗談が出て来るほどには、有名なんだなぁと感慨深い。 自分の生きてる、感じてるはずのこの気持ち、これが現実なのかそうでないのか。 当事者の私ができることは、{目をさましてみる}他になくて そういえばバルバラ異界もマトリックス(?だっけ?)も、確か精神世界で死亡すると肉体も死んだ…ような気がする。
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本好きのマイミクさん達の評判通りおもしろかった。 文章がこなれていて読みやすい。冒頭から引きこまれて、淳美とともに夢と現実の行き来に翻弄される。 SFの道具立てを使っていても違和感がないのは、家族の気持の行き違いや漫画の日常という地に足がついた部分がリアルなせいかもしれない。...
本好きのマイミクさん達の評判通りおもしろかった。 文章がこなれていて読みやすい。冒頭から引きこまれて、淳美とともに夢と現実の行き来に翻弄される。 SFの道具立てを使っていても違和感がないのは、家族の気持の行き違いや漫画の日常という地に足がついた部分がリアルなせいかもしれない。 記憶のモチーフである磯浜での事故、爺さんのラーメンやでの出来事は、繰り返されるうちにまるで追体験したように見えてくる。 色やアイテムの使い方も上手いせいもある。流されていく赤い布のついた竹竿、捨てられた弟のカープの赤い帽子、黄色と黒の縞模様の女郎蜘蛛…鮮やかに情景が浮かんでくる。 夢か現か、センシングか現実か、自殺の真相は?納得のラストまで一気読み。 余談だけど、爺さんのラーメン屋があるのは井荻。ちょうどこの本を読んでる時に西荻窪駅から井荻行きのバスに乗った!
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2011.8.5読了。 このミステリーがすごい!で出ていたので読んでみた。 弟が自殺未遂を起こしてその後、こん睡状態になっている漫画家の女が、 こん睡状態の人間とアクセスできるシステムを使って弟と話しているうちに、 だんだん現実と入り混じってきて…という話。 こん睡状態の人間とアクセスできるシステム、って新しいものも出てくるけど、途中から話が分かってきて最後は予定調和な感じ。
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よく出来てるんだろうけど、ネタもオチも読めちゃうんだよね…インセプションは見てないけど、岡嶋二人とか高畑京一郎とか読んでるので。読みやすいとは思います。でもぶっちぎりの大賞かと言われると疑問。
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この小説のもうひとつのメインといえば、主人公の職業ではないだろうか。少女マンガ家という職業の描写が、これまた興味深かったかな。漫画家や小説家や映画監督やいわゆるクリエイティブなものつくりをする人々は、それだけでその生活や多種雑多な身辺が興味をそそる。そういう意味では、そのラインだ...
この小説のもうひとつのメインといえば、主人公の職業ではないだろうか。少女マンガ家という職業の描写が、これまた興味深かったかな。漫画家や小説家や映画監督やいわゆるクリエイティブなものつくりをする人々は、それだけでその生活や多種雑多な身辺が興味をそそる。そういう意味では、そのラインだけでも十分楽しめる内容だったかもしれない。ただやはり、後半のなにが本当かわからなくなる展開は現実と妄想がいりまじり、話そのものが哲学的な風合いを帯びてきていてやや混乱したが、なるほどという結末であった。
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このミス大賞作品です。ヒロインの日常生活とか、回想譚とかリアルにせまってきて、読ませます。個人的に、小説で夢か現実か的な話はちょっと苦手でした。
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第9回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作。 自殺を図り、今は植物状態で入院中の弟・浩市。”センシング”と呼ばれる技術(SCインターフェースという機械を通じて昏睡患者との意思の疎通を行うことができる)で姉の淳美はコンタクトをとろうとするが、浩市は何度もセンシングの最中に様々...
第9回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作。 自殺を図り、今は植物状態で入院中の弟・浩市。”センシング”と呼ばれる技術(SCインターフェースという機械を通じて昏睡患者との意思の疎通を行うことができる)で姉の淳美はコンタクトをとろうとするが、浩市は何度もセンシングの最中に様々な自殺を図り、真相を決して教えてはくれない。困り果てていた淳美の前に、浩市を知るという謎の女性が現れ、自分にも浩市とセンシングをさせて欲しいと言い出した。 センシングやらポゼッションやらフィロソフィカル・ゾンビやら、この話の中で出てくる言葉や概念がピンと来ずにいまいち入り込めなかったようで、あんまりおもしろいとは思えなかった。真相もなんとなく予想できたし、タイトルやもちろん話の中でも各所に出てくる”首長竜”の必要性も見出せなかったなぁ。最後のシーンがまたよくわからない(^^;夢と現実がごっちゃになる構成のわりには、読みやすかったんだけどなぁ。
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こもミス2011年。 …ミス…テリー…? まあミステリーか…そうか…。 さすがにちょっと読みにくいですね。でもラスト1文ておおってなった。
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