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もうすぐ絶滅するという紙の書物について の商品レビュー

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93件のお客様レビュー

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2012/04/29

小口が鮮やかな青で染めてあるド派手かつステキな装丁! ウンベルト・エーコは薔薇の名前の作者。 知と知がぶつかりあって話がどんどん広がっていって面白い。 本好きな私にはニヤニヤ楽しい読書時間でした(^0^)

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2012/04/22

高尚なものも馬鹿げたものも、人間の文化であり、知の一部である。書物はそれを自身の存在によって、伝えてくれるツールなのかもしれない。

Posted byブクログ

2012/04/09

印象的な装丁の本。手に取らずにはいられない魅力を秘めているようです。 タイトルも扇情的で、著者が稀代の知識人、ウンベルト・エーコとジャン=クロード・カリエールとなれば、読まずにはいられません。 エーコとカリエールとの対話形式で、話は進んでいきます。 タイトルのように、二人とも電...

印象的な装丁の本。手に取らずにはいられない魅力を秘めているようです。 タイトルも扇情的で、著者が稀代の知識人、ウンベルト・エーコとジャン=クロード・カリエールとなれば、読まずにはいられません。 エーコとカリエールとの対話形式で、話は進んでいきます。 タイトルのように、二人とも電子書籍礼讃派なのだろうかと心配しましたが、ある意味逆説的なもので、むしろ紙媒体礼讃派だったので、安心しました。 出版業界が斜陽となり、電子書籍が日に日に交流してきた現在においてなお、紙の書物の未来があるとあえて語る彼ら。 そうはいっても、伝統的な紙出版に固執しているわけでもなく、電子書籍を否定してはいません。 きちんと出版界の現状を把握しているため、さほどバイアスがかかっているようには感じずに読み進められます。 本の歴史から、さまざまな側面から見た書物、ソフト面とハード面を極度に分けた、趣味人としての視線などが縦横無尽に駆使されて、二人の無限に編み出される知のパラダイムに取り込まれて陶然とするばかり。 派手なことはまったく書かれていないのに、文章に輝きを感じます。 そんな古今東西の書物に通じた博識の彼らが、「日本人は携帯電話で小説を執筆し、それを配信したりもしているそうだ」と話題にしていたので、なんだかおかしくなりました。 ケータイ小説は、ほかの国では不思議に思われることなのでしょうか。 二人の語りは広範囲に渡り、進行役の司会者も手綱を握りきれずに、どんどん話が拡散していくところに、彼らの肉声を感じます。 ツルゲーネフとフロベールが文通していたということを、なんだか新鮮に思いました。 互いの作品も読み合ったことでしょう。 また、文化の蹂躙・冒涜と言えば、ヨーロッパではまずナチスが連想されますが、それよりもひどいのは、スペインが新世界でやったことだと、熱く語っていました。 一番たくさん書物を葬ったのはスペイン人とモンゴル人だそうです。 また、彼ら二人とも非常な古書愛好家で、古書収集談義がノンストップで繰り広げられていました。 博学多識の彼らですが、それでも蔵書の全てを読んではおらず、読む必要も感じていないと口を揃えて言っていたので、(あの彼らでさえ読めずにいる本があるんだ)と思ってほっとしました。 小説というよりは書誌学に関する対話。 著名な作家というよりは、無類のビブリオマニアとしての情熱がほとばしっています。 とはいえ、本を盲目的に愛しているわけではなく、シニカルな視点からしっかりと貶め、さげすんでいる姿勢も忘れていないのが、また心にくいところ。 読書は害のない悪習だという説に、まったく同意します。 めまぐるしく話題が代わり続ける、高速回転の知の空間へと誘われる一冊です。

Posted byブクログ

2012/03/29

対談をベースとした内容のせいか、ちょっと内容は発散気味な感じがしたが、稀覯書のマニアックかつ魅力的な世界を垣間見たと思う。あまり本とは関係ないが、現代のあわただしい時の流れをさして、過去がものすごい勢いで迫ってきているのだというのが非常にしっくりときた。今、というときそのものは速...

対談をベースとした内容のせいか、ちょっと内容は発散気味な感じがしたが、稀覯書のマニアックかつ魅力的な世界を垣間見たと思う。あまり本とは関係ないが、現代のあわただしい時の流れをさして、過去がものすごい勢いで迫ってきているのだというのが非常にしっくりときた。今、というときそのものは速くも短くもなっていないのだろうけど、過去の時が押し寄せるそのスピードが相対的に現時点の厚みを薄っぺらくしているのだろう。 そして本書を読んだ後、昔みた「薔薇の名前」がまたくみたいと思った。

Posted byブクログ

2012/03/14

訳されたタイトルが悪い。 紙の書籍は電子書籍に駆逐されると世間では言われているみたいだけど、出版社としては紙の書籍がなくなっては困るし、そもそも私は紙の書籍が好きだし、ほら、この偉大なる著者たちもそう言ってるでしょと、誤解してしまうタイトルだ。 何のことはない、本の歴史を振り...

訳されたタイトルが悪い。 紙の書籍は電子書籍に駆逐されると世間では言われているみたいだけど、出版社としては紙の書籍がなくなっては困るし、そもそも私は紙の書籍が好きだし、ほら、この偉大なる著者たちもそう言ってるでしょと、誤解してしまうタイトルだ。 何のことはない、本の歴史を振り返りながらつらつらと語っているだけである(ものすごく大雑把に要約しているし、ものすごく失礼な要約の仕方ですね)。 紙の書籍と電子書籍の対比については語っていないし、そもそも神対電子と二項対立図式でしか考えられずタイトルを訳してしまう、出版社のレベルの低さに呆れてしまう。 と、タイトルについてばかり批判を加えてしまって、肝心の内容については知的好奇心を擽られたい愛書家の皆様には是非お読みいただきたい一冊です。 夜な夜なむふふと思いながら読める本です。

Posted byブクログ

2012/02/21

電子書籍が普及した現代で紙の書物はどのような存在なのか。 タイトルにはこのようなニュアンスが含まれているが、決して電子書籍と紙の書物とを比較検討する本ではない。これはこのタイトルの通り「紙の書物」についての本なのだ。 その内容はウンベルト・エーコとジャン=クロード・カリエール...

電子書籍が普及した現代で紙の書物はどのような存在なのか。 タイトルにはこのようなニュアンスが含まれているが、決して電子書籍と紙の書物とを比較検討する本ではない。これはこのタイトルの通り「紙の書物」についての本なのだ。 その内容はウンベルト・エーコとジャン=クロード・カリエールという二人の超本愛好家老人による対談。この二人の紙の書物に対する愛たるや。我々が考えるような読書好きとは次元が違う。本を読むものとして捉えている人間にとっては着いて行くことが出来ないレベルにある。本当に本そのものを愛していのだ。 そんな二人が紙の書物に関して延々と語るのであるからそのディープさたるや尋常ではない。本というものをあらゆる角度から検討し語り合う。 正直に言うと、言っていることを完全に理解することは難しい気がする。私の読解力が足りないのもあるのだろうが半分くらいしか理解出来なかった。と言うか読者に理解させる気なんてないのだろうな。まぁ好きなものについて熱く語っている人間に万人に理解出来る話をしろと言うほうが無理だわな。 じゃあこの本の価値は低いのかと言うと決してそうではない。個人的にこの本は雰囲気を味わうためのものなんだと思う。熱く語る二人を見て、あぁ、本ってやっぱりいいもんだなぁ、と実感する。そして、たまにへ~と言いたくなるような話が聞けたら儲けもの。 本の価値は決してそこから得られる知識のみではない。感慨や余韻やら、そのような類のものを楽しむのもまた一興だろう。本著はまさしくそれ。何かを得るのではなく、感じるために読む一冊。 これを読めば本に対しての見方がなんとな~く変わる。。。かもしれない。

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2012/02/17

(メモ) デジタル情報の耐久性 近代の巨匠崇拝と、前近代のパターン繰返しの文化 レヴィ=ストロース

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2012/02/08

やっと読み終えました。内容は本好きの博識二人の文化論、書籍論です。二人の書籍収集にかける情熱がよく伝わり、とても楽しく読めました。冒頭部分を除いて本書のタイトルと内容にギャップを感じ、あれっと思っていたのですが、訳者あとがきで原著の直訳が『本から離れようったってそうはいかない』と...

やっと読み終えました。内容は本好きの博識二人の文化論、書籍論です。二人の書籍収集にかける情熱がよく伝わり、とても楽しく読めました。冒頭部分を除いて本書のタイトルと内容にギャップを感じ、あれっと思っていたのですが、訳者あとがきで原著の直訳が『本から離れようったってそうはいかない』とわかり謎が解けました。内容は直訳のほうがしっくりきますが『もうすぐ絶滅するという紙の書物について』もとても上手に考えたタイトルだと思います。直訳よりも人目を引きますね。いずれにせよ邦題と中身のギャップに関係なくとても面白い内容でした。ただ本書に続々出てくる歴史上の人物、書籍、イベントに知らないものが多く、もし知っていたならもっと楽しめたのにと思い残念です。東日本大震災の少し前に出版されているのですが、埋め立てた核廃棄物の所在を数千年後の世界に如何にすればに知らしめられるかという議論もあり、自分でもじっくり考えてしまいました。無論答えは出せませんが。また装丁がとても美しく、汚したくないのでこの本のために初めてブックカバーを買いました。

Posted byブクログ

2012/01/07

青の天地小口。 表紙は、黒を背にぼろぼろの革表紙の本の写真。 その上に銀箔でタイトル、著者・訳者名。 装丁の美しさに一目惚れ。 本マニア二人の 本にまつわる自慢話と蘊蓄語り。 と言ってしまうと身も蓋もないですが、 その語り口調が実に楽し気。 得意満面な様子が目に浮かぶようで、...

青の天地小口。 表紙は、黒を背にぼろぼろの革表紙の本の写真。 その上に銀箔でタイトル、著者・訳者名。 装丁の美しさに一目惚れ。 本マニア二人の 本にまつわる自慢話と蘊蓄語り。 と言ってしまうと身も蓋もないですが、 その語り口調が実に楽し気。 得意満面な様子が目に浮かぶようで、 読んでいてわくわくします。 書物、ひいては文明、人間に対する興味を拡げてくれる一冊。

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2011/12/30

秋に日本に帰ったら本屋さんで平積みになってた。エーコの名前に惹かれて買った。今日読み始めたとこ。対談なので読みやすい。たしかに電子書籍はリーダーがないと読めないのが不便だよね。それと,データが消えるってこともあるし。コンピュータのハードの不具合でiTuneで買った曲が全部消えた後...

秋に日本に帰ったら本屋さんで平積みになってた。エーコの名前に惹かれて買った。今日読み始めたとこ。対談なので読みやすい。たしかに電子書籍はリーダーがないと読めないのが不便だよね。それと,データが消えるってこともあるし。コンピュータのハードの不具合でiTuneで買った曲が全部消えた後,しばらくCD買ってたしな。今は「貸しレコード」感覚で曲を買うようにしているが。

Posted byブクログ