ねむり の商品レビュー
村上春樹が再出発の際に書いた作品。 眠りは死の原型であり、人に欠かせないものでもある。 そう思った
Posted by
エンディングも怖いが、夜に1人で覚醒し、死を考える時の表現にはもっと根源的なな生の恐怖が滲む。そして、夫の寝顔をみて醜いと思い、息子の寝顔に「血統的なかたくなさ」を見てしまう時の孤独感は、人間は所詮は1人なのだという本質的な事実に向き合わざるを得なくさせるのである。本書は短編「眠...
エンディングも怖いが、夜に1人で覚醒し、死を考える時の表現にはもっと根源的なな生の恐怖が滲む。そして、夫の寝顔をみて醜いと思い、息子の寝顔に「血統的なかたくなさ」を見てしまう時の孤独感は、人間は所詮は1人なのだという本質的な事実に向き合わざるを得なくさせるのである。本書は短編「眠り」を長編化し、ドイツで出版された時の装丁と同じくカット・メンシックの挿画を付したものである。メンシックは必ずしも、もろ手をあげて好きというわけではないが、このような造本は今後も試みて欲しいものだと思う。
Posted by
ちょっとわかりにくいが、短編であるぶん、何度か読んでいろいろ解釈してみるのも面白いかも。 本筋とは関係ないけど、紙が固いのは読みづらい。
Posted by
村上春樹の不眠症の話、読んだことがある気がするんだけれど。でもこれは初読。 アンナ・カレーニナ読んでみたい。
Posted by
「TVピープル」所収短篇「眠り」の改稿版。とっても洒落ている。シンプルな装丁、上質の紙、雰囲気のあるイラスト、どれも硬質な文章にぴたりとマッチしている。 村上春樹ともなるとこんな贅沢な本が出せちゃうんだなあ。中味より何より、そんなことばっかり考えてしまう下世話なワタクシでありま...
「TVピープル」所収短篇「眠り」の改稿版。とっても洒落ている。シンプルな装丁、上質の紙、雰囲気のあるイラスト、どれも硬質な文章にぴたりとマッチしている。 村上春樹ともなるとこんな贅沢な本が出せちゃうんだなあ。中味より何より、そんなことばっかり考えてしまう下世話なワタクシでありました。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「TVピープル」に収録されていた「眠り」に手を加えた作品。 ストーリーは覚えている内容とほぼ変わらず、言い回しに変化があるのか?あまり、はっきりとした違いはわかりませんでした。 ただ、毒々しい奇妙なイラストが添えられ、「TVピープル」で読んだときよりも不穏さや無気味さが増幅されてるように感じました。 ただ、このイラストを好きか嫌いかと言われると、嫌いです。合っているのか、合っていないのかということよりも、私自身があまり受け付けない類のイラストだったので挿絵はよく見ないようにしました。アートブックではないのでちょっとやりすぎな感じをうけます。 昨日と今日が入れ替わっても気づかない代わり映えしない日常をこなす主婦である主人公が、ある出来事を境に眠ることができなくなります。 眠れないことで現実世界から少しずつ離れていくような感覚、今までとは違う視点で捉えてしまう当たり前だった出来事、同じような日常をこなしている家族に対しての考え方のズレ、、、何かが少しずつバランスが崩れていく感じがします。最後はやはり読み手にその後を委ねるような終わり方。 わかりやすい小説ではないですが、好きか嫌いかと言われると好きです。
Posted by
終わりは何とも言えない、しかし全編に漂う淀んだような、澄んだような、不穏なような穏やかなような。まさに眠りの気配は、感じたことがない。
Posted by
久々の装丁買い、これは手元に残したい。以前かいたものをバージョンアップしたとのこと、確かになんとなく記憶にあり・・・。その最初の作品の「TVピープル」も読み返したいが・・手元にないなぁ。
Posted by
「眠り」の方を先に読めば良かったと思った。17日も眠っていないなんて。でも夜から朝にかけての時間は嫌いじゃない。私も眠りが訪れなくなったら本を読むだろう。でもトルストイは無理だろうな、きっと。
Posted by
>何かが間違っている …解釈できす。できなくていいのかな? わたしの好きな感じの村上春樹ではなかったかなー
Posted by