悪の教典(下) の商品レビュー
徹底してエンターテイメント。 一気に読んだ。面白い。 物語としては粗探しや突っ込みを入れたくなるところもあるんだけど。 ひとりのキャラクターの魅力=本の魅力そのもの、といった類の本だと思うから、主人公の蓮実が好きになれるかどうかが一番大事。 蓮実に酔えれば面白いし、受け付けなけ...
徹底してエンターテイメント。 一気に読んだ。面白い。 物語としては粗探しや突っ込みを入れたくなるところもあるんだけど。 ひとりのキャラクターの魅力=本の魅力そのもの、といった類の本だと思うから、主人公の蓮実が好きになれるかどうかが一番大事。 蓮実に酔えれば面白いし、受け付けなければ読み進むのも苦痛になる。 蓮実は、よくいう「心を入れ替えた」の心がすっぽりと欠けている人。 最初から人間的な共感とか同情だとか、そういうものがない。からっぽ。 ないものを育てることはできないし、更生させることもできない。無いから。 だから安易に反省したり、いい話に持っていく部分が少しでもあったら、途端につまんなくなるだろうなと思う。 正直、ここまで極端なキャラクターだと現実感はない。読んでても蓮実を止めてくれとは、思わない。 蓮実は次はどんな風に進むのだろう?そんな好奇心が勝る。 この本に問題提起の意識だとか考察だとか、そういうものは必要ないなあと思う。 誰しもが持っている「怖いもの見たさ」を満足させるエンターテイメント。その意味以上のことは、ないんだと思う。
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ハスミンが自分の所行を取り繕えなくなってきて「全員殺しちゃえばいいんだ」っていうのは飛躍しすぎっていうかそれでよくここまで捕まらずに来れたなあとか一人で何十人もの生徒を殺す(しかも一人も逃がさず)のはどう考えても無理でしょとかカラスどうなったとか色々気になるところはあったものの続きが気になり一晩で一気読み。 先生が一方的に圧倒的な力で生徒をやっていくだけじゃくて、もっと心理的な駆け引きがあったら面白かったなあ。
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下巻は、「クラス全員殺す」と決めた主人公教師の残虐な殺戮。 情がまったくない(理解しない)ので、本当に次々と血染めにしていく。。。もはやホラーです…
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上下巻で長かったけど、先が楽しみで夜遅くまで読んでいました。最後はもう辻褄合わせでもうハチャメチャなかんじでしたが、楽しく読めました。これを映画で集約できるのか?短編つきの本もこれから読んでみます。
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上巻と流れが変わってました この本を貸してくれた子もいってたけど 上巻のイメージのまま進んでいったらもっとおもしろかったかな… 最後はただただ殺す殺戮ゲームだったしなぁ 最後は捕まらずに笑顔の悪魔として教壇に立ち続けてほしかったとちょっと思います ハスミンの外見がきに...
上巻と流れが変わってました この本を貸してくれた子もいってたけど 上巻のイメージのまま進んでいったらもっとおもしろかったかな… 最後はただただ殺す殺戮ゲームだったしなぁ 最後は捕まらずに笑顔の悪魔として教壇に立ち続けてほしかったとちょっと思います ハスミンの外見がきになるなぁ
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3月の3冊目。今年の36冊目 悪の教典下巻。いやーなかなか衝撃的でしたね。上巻の流れでずっと行くかと思ったら、下巻で大変なことになっていますね。しかし、さすがにちょっと主人公がいきなりすぎるとは思いました。「木の葉を隠すなら・・・」ってそりゃそうだけど、ほかにもうちょっと考えよ...
3月の3冊目。今年の36冊目 悪の教典下巻。いやーなかなか衝撃的でしたね。上巻の流れでずっと行くかと思ったら、下巻で大変なことになっていますね。しかし、さすがにちょっと主人公がいきなりすぎるとは思いました。「木の葉を隠すなら・・・」ってそりゃそうだけど、ほかにもうちょっと考えようぜ!って思いました。もし、こんな事件に遭遇したらトラウマじゃすまないよね。最後の終わり方も予想してたのと違いましたね。なんか続きがありそうな気がしないでもない。
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長編でしたがサクサク読めました。終わり方が、その後のことはご想像にお任せします。というような最後で、ゾクゾク感が増します。
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あー!そうだよ、これだよ。貴志氏はこういう小説を書く人でした。完全に忘れてました。 この完全に救いのない感じ。本を閉じて思い出してゾクゾクってくる感じ。本当に怖いのは生きてる人間だって再確認させられる感じ。そうだったー。 「蓼沼くんが忍び込んでるから、この子が計算外に働いて、最後...
あー!そうだよ、これだよ。貴志氏はこういう小説を書く人でした。完全に忘れてました。 この完全に救いのない感じ。本を閉じて思い出してゾクゾクってくる感じ。本当に怖いのは生きてる人間だって再確認させられる感じ。そうだったー。 「蓼沼くんが忍び込んでるから、この子が計算外に働いて、最後は蓮実の陰謀が暴かれちゃうんだろうな」とか、「カラスのフギンとムニンがちょくちょく出てくるから、最後はカラスにやられるのか?」とか、勝手に蓮実=悪=最後に倒されるって想像していた私が甘かったです。完敗です。 生き残りが出てきて証言した途端、「凄惨な事件に巻き込まれたんだ、記憶が混乱してるんだろう」・・・決定的な証拠が出てきた途端、「神の声を聞いた」・・・絶対こいつは精神病棟に入れられて、絶対すぐに出てくる。なによりもかわいそうなのが、それを知っててこの先何十年と怯えて暮らさなきゃいけない雄一郎と怜花だろ~。こわー。 いいね、一晩明けて考えたけど、いいね。疑問の余地を含ませない。「だって小説だもん。なんでわざわざ理由を付けなきゃいけないの?勧善懲悪じゃなきゃいけないの?隠されたメッセージ?ないよ、そんなん。だって小説だもん。お話じゃん。いいじゃん。ちゃんと数時間引きこまれたでしょ?」ってうだうだ考えさせない感じが。 11/24/2012
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2012年3月1日読了。上巻で犯したいくつかの殺人の証拠を隠滅するため、高校文化祭準備の夜に蓮実教諭がとった行動とは。上巻は犯人側の視点で「悪事は露見するか?」という『白夜行』のようなサスペンスがあったが、分単位で時刻が刻まれる下巻中盤からの展開は一転して『バトルロワイヤル』を思...
2012年3月1日読了。上巻で犯したいくつかの殺人の証拠を隠滅するため、高校文化祭準備の夜に蓮実教諭がとった行動とは。上巻は犯人側の視点で「悪事は露見するか?」という『白夜行』のようなサスペンスがあったが、分単位で時刻が刻まれる下巻中盤からの展開は一転して『バトルロワイヤル』を思い出すサバイバルものに。上巻からまぶされていた珍妙なユーモアは下巻でさらに加速し、物語の救いがたさがさらに際立つ・・・。不謹慎と言えばこの上なく不謹慎な話、「羆殺し」などの教師や頭脳的な生徒の設定などに「あり得ない話」という印象を受けるが、逆に言うともっと現実にありそうな・一般的な学校にこのようなサイコパスが侵入したら、もっと易々と犯行を成し遂げられる可能性がある、ということか。「システムがなくても、個人の善意や努力の総和が社会をうまく回していく」と信じる人はなんとおめでたいことか。
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蓮実が残るのか生徒が残るのか、どきどき読めました。 証拠&生き残りに関しては読んでて普通に気づけたけど、ミヤが生きてたことを知った蓮実の反応が見たかったな。 後にまで恐怖を残す終わり方がぞくっときた。普通に蓮実が街中にいる姿が想像できちゃう。 機会があれば映画も観てみたいと思う。というか、よく映画にできたなぁ・・・まったく描写されないシーンが多いのかな。
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