悪の教典(下) の商品レビュー

貴志祐介【著】

2011/05/20

俺には感情がないらしいんだ。

上巻ではいっそ清々しい程に悪行を重ねていたが、
下巻ではとてつもなく壮大な殺戮を行いだして驚いた。
生か死か極端すぎる。
下巻は生徒殺害がほぼメインなので、テンポや事件の数や
手際の良さは上巻の方が良かったし、面白かった。
蓮実は感情がないというわりには、性欲や嫉妬など人間臭い
行動・思考を持ち合わせているので、感情がないわけではなく、
自分の意のままに操れるもの達を侍らせて、自尊心を満足させられる
場所を作りたい人間だと感じた。
雄一郎と怜花が生きていて、蓮実を告発するのは予想出来たけれど、
個人的には悪の教典というタイトル通りに皆殺しにしてから、
また蓮実の計画が始まるというループが見たかった。

2011/05/17

先が気になってついつい読んでしまいました。
全員殺すのは無理だろ～って思ってたら案の定無理でした。
エンターテインメントとして良くできてると思います。
はすみんは怖いけど突っ込みどころも多く面白いです。

2011/05/16

怖い。しかし、読み進める手を震わせながらもページをめくらずにはいられない。読んでいる間中興奮しっぱなしの小説でした。

上巻では、学校の日常の裏側で行われている陰湿な主人公の行動がメインでした。
下巻では一変。凄惨なバトルロワイヤルの始まりです。

上巻の話はけっこう不満たらたらで読んでいたのですが、
上巻がなければ、この非現実的な展開にどっぷり浸かることはできなかったと思います。

たっぷりと熱い恐怖を味わった後、最後に残るのは、主人公教師
への冷たい恐怖です。

脳内での行動決定の計算式に「倫理観」という項目が欠如している人間の存在への恐怖。
読後感は全然よくないですが、この小説は凄いです。

2015/02/18

最後は血みどろの修羅場と化す。息詰まる展開が続いたが、オチまで冷静に行われたのがイマイチだった。もう一冊増えてもいいから、破綻していく様をじっくり読みたかった。

2011/05/13

まさかこのままいかないよね～…って、えーっ！！！このまま突き進むの！？本気！？
と、あっという間に読み終わりました。
後味悪い！なんの救いもない！これでいいのか！
よくぞ突っ走ったなぁという作品でした。

アメリカでの話やカラスの話、割ときちっと書かれているので、そういう部分が他のシーンでも押し出されればもっとよかったのになぁって思いました。その他のシーンは結構薄っぺらいので…。

あと、体育教師、生物教師、美術教師に偏見ありすぎでは！？漫画かっとツッコミたくなるキャラクター設定にちょっとがっかり。

2011/06/08

だんだんとハスミンが壊れてゆく・・・。
学校の件は凄い鼠の駆除じゃないんだからぁ。
恐ろしい光景なんだけど駆除感覚・・・。

最後は「羊達の沈黙」を思い出した。
末恐ろしい。

やっぱり根本的にこの学校オカシイ。

2011/05/12

上巻に引き続きこっちもあっという間でした。

この人・・・
自分のためには手段を選びません。
ここまで貫くなんて逆に感心するわ。。。

いぁ。
だからといって真似したいとは決して思わないけどｗ

2011/05/10

オーメンのダミアンを連想しつつ、ダミアンでさえ悪なりの純粋さを持っていたのに、それすらない蓮味に気持ち悪さを感じながらも止められず読んでいたのだけれど、それが下巻になって、悪魔的な怖さではなく、『き●●●』的な狂乱しか感じられなくなってしまったのが、ちょっと残念でした。でも、止められないんですけど。

2011/05/11

2011『このミス』第1位作品。う～んこれがこのミス１位か…
最近の『このミス』はあてにならないな。
大量に殺したせいか展開ががかなり雑な気がします。

2011/05/10

一晩で上下巻終わってしまった。厚さの割りにするっと読める。下巻の大半は学校での一夜で、なんと言うかすごくバトロワ的。買う際に期待していた部分だったので満足。エンターテイメント作品ですなあ。