悪の教典(下) の商品レビュー

貴志祐介【著】

2012/12/24

映画が話題になっているということで読んでみた。一気に読んでしまった。全く現実離れして、そこから学んだり考えさせられたりする側面はなく、日本語の語彙を増やす以外何の役にも立たない小説だった。ただの現実世界からの逃避という、まぁ小説とはこんなもんなんだろう。
最後、実は養護の先生が蓮見を操っている黒幕だったら、とか思ったけど外れた。
娯楽としては面白い本でした。
映画がDVDででたら見てみてもいいかなというくらい。

2013/10/15

上巻で見せた丁寧な人物描写や不穏感が一転、ただの無差別多数殺人の描写が延々と続く展開でがっかり。
しかも、あれほど完全完璧に見えた主人公の教師が、あまりにも拙いミスを連発（拙さは殺される方の生徒にもかなり言える事だが）。
これならバトルロワイヤルの方が余程説得力がある。
元々生徒達はそれ程入念な描写ではなかったから、当然感情も入り込まないし、逆に上巻で意味深に扱われた何人かの登場人物達がなんの活躍もしない＆簡単に死亡（笑）
題材としてこれだけインパクトのあるものを扱うのであれば、もっと丹念に、大事に様々なことを描いて欲しかった。

最後にひとつ。続編はありえません。というか要らない。

2013/08/16

上巻のレビューに、講演から伝わってきた貴志さんの想いについて書いたので下巻は素直に感想を。

完璧な熱血教師の仮面の下で、上巻では邪魔な人物を密かに排除してきたハスミン。下巻はいよいよ大殺戮…

「バトルロワイヤル」や「そして粛清の扉を」に似ている。

人間的な感情の欠如したサイコパスがやりたい放題…ここまで来たらちょっとギャグ（笑）

もう少し皆に生き残ってほしかったなぁ。巻末のアクノキョウテンは完全に悪ふざけ。

2012/12/03

これほど好き嫌いの分かれる書籍は無いでしょう、日本書籍史にのこる秀逸なミステリーホラー小説　続編の執筆に期待したい！

2012/11/29

前回、上巻を読み終わって面白いと思ったけど、下巻を読み終わったら怖くなってしまいました（^-^;）
もし、ハスミンのような人間がいたとしたら、全ての犯罪行為に対して、何の痛みや悲しみや後悔や償いといった気持ちが全く無い人間がいたとしたら…。すごく怖くて、生き残った怜花の気持ちが分かったような、そんな気さえしてきました。。。
作者は、何を伝えたかったんだろう？そんな人間が増えているということなのだろうか？
少し、夢見が悪かったのは、恐ろしい気持ちが心に残ってしまったからかな（苦笑）物語としては面白いけど、現実には絶対に起きて欲しくない、そんな内容でした。

2012/11/24

一気に読み切ってしまうくらいには面白い。なので小説の機能としては十分。
上巻の方が面白い。

（以下ややマイナス表現みたいになってますけど、いや、面白かったです）
ただ、トリックやカタルシス、況や含意があるわけではないので、これを面白がる自分は、たとえばファニーゲームが示唆する鑑賞者になっている気がする。その点で不快さは拭えない。消費系読書。
自分の本棚に置いておこうとは思わない。

2012/11/22

上巻のハラハラ感を返してくれ！という、少々物足りない終わり方でした。これまで冷静沈着かつ(彼独自の)論理的な行動をしてきたハスミンが、最終的に皆殺しする流れがやや唐突に感じたかな。てか、何にこだわって学校の先生になったのか、(自分の目的のために手段を選ばないハスミンだからこそ)最終的な目的は何だったのかをもう少し丁寧に描いてほしかった。

2012/11/19

うーん、衝撃的なんだけど今ひとつかなあ。とりあえず一気に読めるので楽しい一冊ではあった。

あと最後のアクノキョウテンっているのかな？

2012/11/18

よくもまぁーこんなイカれた状況が思い浮かぶもんだなぁ…。
犯人視点で書かれるミステリーとしては良かったと思うけど、貴志祐介は色々とつめこむ傾向があるよね。
そこが残念かな。

2014/03/16

後半一気に表紙、内容ともに一変。
ミステリーというよりはサイコスリラーのように。
蓮実が突発的な殺人等全てを隠すためクラス生徒全員の殺害を考え出すというのは、話が飛びすぎて理解できない。
読み手は生徒が蓮実から逃げ遂せるのか、蓮実が全員殺害を成功させてしまうのかハラハラしながら読みすすめる展開に。