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遠まわりする雛 の商品レビュー

3.9

400件のお客様レビュー

  1. 5つ

    72

  2. 4つ

    178

  3. 3つ

    93

  4. 2つ

    11

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2023/05/14

〈古典部〉シリーズ第4弾は短編集でした。 一話目は四月の終わり頃、まだ数回しか言葉を交わしたことがない奉太郎と千反田が、今ではとても懐かしく思えます。 一年を振り返るような形で7つの話が進んでいきます。 夏休みに四人揃って古典部の温泉合宿へ出かけたり、正月の伊原の巫女さん姿や千反...

〈古典部〉シリーズ第4弾は短編集でした。 一話目は四月の終わり頃、まだ数回しか言葉を交わしたことがない奉太郎と千反田が、今ではとても懐かしく思えます。 一年を振り返るような形で7つの話が進んでいきます。 夏休みに四人揃って古典部の温泉合宿へ出かけたり、正月の伊原の巫女さん姿や千反田の晴れ着姿など、今回は学校以外の場所での四人の様子が見られて楽しかったです。 高校生の日常の何気ない疑問をミステリー風に仕立てた作風には、若者らしい想像力や思いやりが感じられて、読後がとても爽やかです。 中三から高校受験を経て高校生になって一年。 恋愛模様も描かれていて、相手の意外な一面を知ったり、将来のことをすでに考えていたりと、この先の四人の成長が楽しみです。

Posted byブクログ

2023/04/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

シリーズを短期間に続けて読んでるので、前作のクドリャフカと比べるとやや一本調子に感じるかな、という気がした。単体の読み物としては十分面白い。 クドリャフカがあまりに印象的で芸術的で面白すぎた。 前作まででも感じていたが、ちゃんと道中にヒントが散りばめられたミステリーで、推理の時にハッ!と思い出せる程度に印象に残す演出なのがうまいなーーと思う。プロ。 あと、前作までの話と比べて今回の短編たちは真意が読み取りづらいというか、ん?何が言いたいんだ?とたまに立ち止まって読み返さないと分からない箇所があった。特にバレンタインの話。 里志の独白部が、味わい深くてよかった。 なにがなんでも勝つ!という方法から「面白い方法で勝たなきゃつまらない」と気づいて、じゃあ面白い方法で戦おう!と試したら自分にその素養がまるでないと気づいてしまったから、こんなにごちゃごちゃしたのかなと思う。多分里志が1番自分に失望してそうだし、自分のこと嫌いそう。 でもこういう、悩みがドラマティックに解決にしない、みたいな話の方が好みなのでやっぱりこのシリーズが物凄く好きだなと思った。

Posted byブクログ

2023/04/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

古典部みんなで温泉合宿に行ったり、神社の納屋で男女で閉じ込められたり、青春してるな奉太郎…。 「ところでお前が諦めた経営的戦略眼についてだが、俺が修めるというのはどうだろう?」 言っちゃえ!言っちゃえよ奉太郎!! 里志は今年もバレンタインの返事を保留して摩耶花を泣かせる。でも、摩耶花と付き合いたいけど、摩耶花に"こだわる"というのが踏ん切りつかないと葛藤。 それぞれのもどかしい、遠まわりする恋模様が垣間見えた。好き アニメ化は今作までらしく、次回作からは完全に初見なのでそれはそれで楽しみだ。 今作の元ネタ(あとがきより) 「心あたりのある者は」 →ハリイ・ケメルマン「九マイルは遠すぎる」 「あきましておめでとう」 →ジャック・フットレル「十三号独房の問題」

Posted byブクログ

2023/04/18

今までの話の合間を縫った日常のミステリー7篇。登場人物への理解が深まる内容で、より青春要素が高めだった。奉太郎とえる、里志と摩耶花の関係性にもスポットライトが当たっていて好き。

Posted byブクログ

2023/04/08

古典部シリーズ第4段。 基本的には今までのような日常系のミステリなのでが、これまで以上に青春のほろ苦さが描かれているような気がした。 主人公を始め、登場人物たちは皆、自分の立ち位置をすでに決めているように見える。 省エネ主義のホータローや気楽さを求める福部里志。 でも彼らを含めた...

古典部シリーズ第4段。 基本的には今までのような日常系のミステリなのでが、これまで以上に青春のほろ苦さが描かれているような気がした。 主人公を始め、登場人物たちは皆、自分の立ち位置をすでに決めているように見える。 省エネ主義のホータローや気楽さを求める福部里志。 でも彼らを含めた高校生は、これから先、多くの出来事に遭遇し、良くも悪くも変化していく。 それが分かるのは大人になってからで、学生のうちはまだ気づかない。 ただ、それこそが高校時代の楽しさでもある。 自分もそうだった。 どこかほろ苦い青春時代を思い出させてくれるような、そんな小説だった。

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2023/03/20

古典部シリーズ第4段。古典部の1年を短編で堪能できるなんて贅沢。 少しずつ4人の関係が深まっていくのが読めて良き!「手作りチョコレート事件」からのほろ苦さが切なかった。 ホータローも少し大人の階段登ったね。次作の4人が楽しみです。

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2023/03/17

なんとなしで図書館で借りて読みました。 途中で「これシリーズ物じゃん」とやっと気づくほど前知識なしの状態でしたが、スルスルっと内容が入ってきて普通に楽しめました。 ホータローの心境変化する描写が好きです。

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2023/01/23

アニメの方を見てから原作を読みたいと何度も何度も思っていて、ついにアニメで描かれていた最終話のところまで読み終えることができて嬉しい。他の古典部シリーズもそうだが、文字を追っていると頭の中に奉太郎達が現れて活き活きと動く感じがして楽しかった。 自分は読書の習慣がないから一度に纏め...

アニメの方を見てから原作を読みたいと何度も何度も思っていて、ついにアニメで描かれていた最終話のところまで読み終えることができて嬉しい。他の古典部シリーズもそうだが、文字を追っていると頭の中に奉太郎達が現れて活き活きと動く感じがして楽しかった。 自分は読書の習慣がないから一度に纏めて読んでしまうことが多いが、これは短編集で自分の読み方にぴったりだった。どの話も短さとは反対にしっかり条件設定された濃いもので、時間を忘れて読んでしまった。キャラクターも、今まで色んなストーリーで描かれたのを読んで隅々まで知ったつもりになっていたから、意外な一面を見せられてひどく刺激になった。もう一度記憶を消して読み直したい。

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2023/01/17

短編7作品だが、神山高校古典部のサブストーリーが描かれている。これまでの作品で各キャラクターを必要最低限理解しているものの、この短編集で更に深みが増す。しかし、無くても支障はないと感じる。 総務委員会未承認の秘密クラブは神山高校の七不思議で、もしかして7作品はここから来ているの...

短編7作品だが、神山高校古典部のサブストーリーが描かれている。これまでの作品で各キャラクターを必要最低限理解しているものの、この短編集で更に深みが増す。しかし、無くても支障はないと感じる。 総務委員会未承認の秘密クラブは神山高校の七不思議で、もしかして7作品はここから来ているのか? 大罪を犯すでは、通常なら間違わないことを数学教師の尾道が間違ったことから始まる。最後に大罪の意味がわかる。それを大罪と言うなら、私も犯している。 夏休みに温泉旅行に行く古典部一堂、伊原の親戚が経営する温泉宿の本館7号室、おや、ここでも7が出て来た。ますます7絡みが疑わしい。ちょっとホラーか? 校内放送で生徒の呼び出しがある。なぜ教師は呼び出したのか?生徒は何をやらかしたのか?謎を千反田と折木が解いていく。 元旦、神社の社に千反田と折木が閉じ込められる。2人の距離は縮まるのだろうか? バレンタインチョコに纏わる伊原と福部の話し、こちらも2人の距離は縮まるのだろうか? 表題となった「遠回りする雛」、雛は誰のことだろうか?なぜ遠回りなのか?物理的な遠回りなのか、精神的な遠回りなのか、私の仮説は楽しめる結末を描かれているだろうか? 高校1年間を時系列で古典部の4人が絆を強くしていく様子が上手く描かれている。そして、私の稚拙な予想(勘違い?)の「7」に関係するものは如何に。

Posted byブクログ

2023/01/02

シリーズ4作目。短編集。忠実に高校生活の時間軸に沿って展開していく。少しずつ青春恋愛要素も入っていく。ミステリーというよりも連作物語として楽しんでます。ただシリーズ全体を読んでないと面白さが半減する。単品ではおすすめできない。

Posted byブクログ