1,800円以上の注文で送料無料

遠まわりする雛 の商品レビュー

3.9

400件のお客様レビュー

  1. 5つ

    72

  2. 4つ

    178

  3. 3つ

    93

  4. 2つ

    11

  5. 1つ

    1

レビューを投稿

2024/09/10

古典部の春夏秋冬を描く短編集。 軽い気持ちで読みはじめたんだけど、奉太郎と千反田さんの距離がじわじわと近づいたり近づかなかったりするのが読みどころ。一方の里志は摩耶花からさんざんアプローチをかけられ、自分でも好きであるくせに、特別な関係になることを拒みつづけている。 表題作の「...

古典部の春夏秋冬を描く短編集。 軽い気持ちで読みはじめたんだけど、奉太郎と千反田さんの距離がじわじわと近づいたり近づかなかったりするのが読みどころ。一方の里志は摩耶花からさんざんアプローチをかけられ、自分でも好きであるくせに、特別な関係になることを拒みつづけている。 表題作の「遠回りする雛」は、美しさも豪農の娘としての千反田えるの自覚も相まって、青春のきらめきと切なさの入りまじる傑作でした。 もちろんそれぞれに本格ミステリっぽい謎解きもちゃんと仕組まれていておもしろい。

Posted byブクログ

2024/09/06

古典部シリーズ第4弾。 「省エネ」を人生のモットーにする神山高校1年の折木奉太郎が、姉の薦めで古典部に入ってからの1年間を7篇の短編で綴った本作。 今回も古典部の4人が「The高校生活」なイベントを通して、時に切なく、時にシュールで楽しい一年を過ごしていく。 それぞれに成長してい...

古典部シリーズ第4弾。 「省エネ」を人生のモットーにする神山高校1年の折木奉太郎が、姉の薦めで古典部に入ってからの1年間を7篇の短編で綴った本作。 今回も古典部の4人が「The高校生活」なイベントを通して、時に切なく、時にシュールで楽しい一年を過ごしていく。 それぞれに成長していく4人の関係が、ちょっとだけ変化してきたような…?次作が楽しみになる結末でした!

Posted byブクログ

2024/09/05

 なんと丁寧なボーイ・ミーツ・ガールでしょう。四冊かかったわよ。もちろん、四月の地学講義室でもうすでに出会ってしまっていたよね……という見方もできるわけですけれど。  このシリーズの特徴のひとつに、芝居がかったような、インテリっぽい、凝った言い回しの口調がある。そのへんにいそうな...

 なんと丁寧なボーイ・ミーツ・ガールでしょう。四冊かかったわよ。もちろん、四月の地学講義室でもうすでに出会ってしまっていたよね……という見方もできるわけですけれど。  このシリーズの特徴のひとつに、芝居がかったような、インテリっぽい、凝った言い回しの口調がある。そのへんにいそうな高校生らしさがあるかどうかというリアリティの問題はおいといて、小説世界の味としてはこれは私好みの要素である。小難しい熟語を駆使してどんな複雑なことでも言い表せそうな、その気さえあればいつまでも語り続けられそうな、実際の口数の多寡とは関係なく少なくとも独白の世界では弁の立つ、そんな男子が語り手である世界で、表題作『遠まわりする雛』における“絶句”のシーンは印象的。文理選択の話題から、おーおーもうそこまで行き着いたかホータロー! と関係ないおばさんとしては微笑ましいような、感情移入して読んできた読者としてはそんな余裕なく胸を突くような、ああ楽しい。  ここまでのシリーズ四作の構成も、この短編集の中の構成も、なんとも心憎い。こんなうまい緩急の付け方でじっくりそしてするすると一年間を描いてしまうなんて。濃厚な、忘れ得ないひとときを三日月湖のように残しながらも、時は確実に流れていくのだなあ。米澤穂信さん恐るべし。  ミステリー勉強ネタとしては、『九マイルは遠すぎる』は知っていたが『十三号独房の問題』は知らなかったので調べてみよう。

Posted byブクログ

2024/08/20

短編連作だけど満足度がすごい。古典部の関係性が、ちょっとずつ変わっていってるかんじが読んでてそわそわしたな。表題を見た時どういう意味なんだろと思ったけど、めちゃくちゃ腑に落ちた。 これから先も読むのが楽しみ。

Posted byブクログ

2024/08/15

「古典部シリーズ」を 初めてよんでみた 正直「小市民シリーズ」ほど好きではないがそれなりにの青春 「遠まわりする雛」が良かった

Posted byブクログ

2024/08/13

短編集。 犯人を見つけて問い詰めたり、はっきり理由を聞けたりするわけではなく、推理だけで終わるお話もありました。 手作りチョコレート事件と遠まわりする雛は今の居心地のいいクラブの仲間から関係性が変わっていくのかなと思いました。

Posted byブクログ

2024/08/06

古典部シリーズ第4弾。 青春ミステリとして楽しめた。省エネ主義の奉太郎の鋭い洞察力で真相を推理する姿が良い。今後が気になるところ。

Posted byブクログ

2024/07/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

古典部シリーズ4作目。シリーズ初めての短編集でした。 奉太郎が千反田にだんだん染められていくのがたまらなく面白かったです。 個人的に「心当たりのあるものは」が大好きなので、元となっているハリイ・ケメルマンの「九マイルは遠すぎる」も読んでみたいと思います。

Posted byブクログ

2024/07/13

ここまで3作が大きなイベントとすると、その間を補完する7篇の短編ストーリー。4人のやりとりにほんわか、甘酸っぱさありで、こちらもドキドキさせられる!また、短編各編それぞれにおいても、前3作に劣らぬ日常ミステリーが毎度心地よい。もっと色んな日常を覗いてみたい。 -概要- 古典部の...

ここまで3作が大きなイベントとすると、その間を補完する7篇の短編ストーリー。4人のやりとりにほんわか、甘酸っぱさありで、こちらもドキドキさせられる!また、短編各編それぞれにおいても、前3作に劣らぬ日常ミステリーが毎度心地よい。もっと色んな日常を覗いてみたい。 -概要- 古典部の部員4人の高校入学当初から翌年の春休みまでの1年間を、時系列に沿い、前3作のストーリー間を補完するような形で進行していく。

Posted byブクログ

2024/06/08

ホータローが生き雛の千反田を見た時の気持ち、あまりに甘酸っぱい。 今回はずっと期待していた恋愛要素が絡んできて大満足。 手作りチョコレート事件が1番自分好みだったかな。 人の死なないミステリー。ハラハラする読書に疲れた時に読みたくなるような、そんなシリーズだと思った。

Posted byブクログ