六百六十円の事情 の商品レビュー
今は失われし、僕らの産まれた憧憬の時代。 僕がハイハイしていた頃か、それとも幼稚園に通っていたのだろうか。昭和の時代よりずっと魅力的に感じる。セピアがかってなんていないあの夏へと。
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ネットの掲示板に書き込まれた「カツ丼作れますか?」の一言に反応したそれぞれの人々の短編集。童貞、処女と憎まれ口を叩きあいながらも仲のよい高校生の2人が微笑ましい。食堂を始めた老人の話も心温まる話だった。
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カツ丼から始まる群像劇。 ライトノベルだけあり、読み易い。 嫌いではない。星も甘めに付ければ4つでも良いのだが。 ちょっとつづ繋がる感じも良かった。
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食堂のアルバイトのコックと同棲しているニートの女性。毎日ジョージ・ハリスンの曲を駅前でかき鳴らすが、全く収入のあてがない。高校でモテないグループにいる少年は、同級生の食堂の娘が気になる。ギターの女性の向かいに同棲している男は、万引きの多発する近所の本屋の息子。交わることのないそれ...
食堂のアルバイトのコックと同棲しているニートの女性。毎日ジョージ・ハリスンの曲を駅前でかき鳴らすが、全く収入のあてがない。高校でモテないグループにいる少年は、同級生の食堂の娘が気になる。ギターの女性の向かいに同棲している男は、万引きの多発する近所の本屋の息子。交わることのないそれぞれの人生が、ネットの掲示板と北本食堂の660円のカツ丼を中心に交差をし始める。 この人の本は実は初めてで、続編シリーズだらけの中から、1冊完結のこちらを選んだが、あら驚き、2/3は仕事をするでもない人たちのなんてことのない日常を描いた作品だ。奔放というか刹那的に動くギターを弾く女性や、刹那的に万引きを重ねる少年など、やるせない何も変わらない日常と、なにか変われるのではないかという希望。 それが、北本の爺さんの章で無理やり束ねられ始め、ライトノベルらしい都合の良い結末へ引っ張られていく。だが、やはり本編はとりとめのないそれぞれの人生が描かれるのが本作の魅力であろう。ある意味、芥川賞的な純文学的な雰囲気も有るが、気取りもてらいもなく、こういう文が書ける人なのだなと感心する。ライトノベル特有の、主語のないちぎれた文は有るものの、ほとんどは主語述語も明らかで、丁寧に書かれていることがわかる。 家出少年少女の章はぼんやりと、北本老人の章はテンポが悪い。それでも十分楽しめる、純文学未経験者の入口としても使える一冊だ。 なお、少し前に読んだものとも重なるのだが、ネットを取り込んだ小説って、ネットにいる人がみんながみんな小さな街に集中しているのは、ご都合主義としてもちょっとないんじゃないのかな。
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"アタシの人生はいくつになろうと、まだまだこれからが信条なんで。" "人が変わるキッカケなんて、立派なことじゃなくていい。 大層な志とか尊い決意とか、そういうものでなくてもいい。 是非もなく、どうあってでも動きたいと思ったのなら、それに従えばいい。...
"アタシの人生はいくつになろうと、まだまだこれからが信条なんで。" "人が変わるキッカケなんて、立派なことじゃなくていい。 大層な志とか尊い決意とか、そういうものでなくてもいい。 是非もなく、どうあってでも動きたいと思ったのなら、それに従えばいい。"
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While my guitar gently weeps アタシ/三葉由岐/『ギアッチョ』 中学時代の進路調査に主人公と書いた。成績が平均ぐらいの特徴のない高校に進学。 ギー子 高校のクラスの友人。 丹羽静 三葉の同棲相手。食堂で働いている。 地主のオッサン 生きてるだ...
While my guitar gently weeps アタシ/三葉由岐/『ギアッチョ』 中学時代の進路調査に主人公と書いた。成績が平均ぐらいの特徴のない高校に進学。 ギー子 高校のクラスの友人。 丹羽静 三葉の同棲相手。食堂で働いている。 地主のオッサン 生きてるだけで、恋。 竹仲/『河崎』 高校生。 北本 高校生。「北本食堂」をお手伝いしている。 パタパタパタ わたし/『ドミノ』 小学4年生。家出中。 竹仲君(弟) 竹仲『河崎』の弟,小学4年生。 愛とか祈りとか 各務原雅明/『各務原雅明』 無収入、無労働。 中家ソウ 無収入、無労働。 各務原父 経営各務原書店。 老人と家 私 北本の祖父(母の父)。 わたし 小学4年生。家出中。 Q.これはオフ会ですか? A.いいえ、カツ丼です
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人の決意は意外なほど小さなことから生まれるのではないだろうか。 それはもう、見つけるだけで奇跡のような。 などと言ったら青臭いだろうか。 平和な日常をもう少しだけ幸せに。 心が温まる短編集。
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これまで入間人間さんの本を読んだことはなかったが、気になる本がたくさんある作家だったため、まずは手始めにと本書を選んだ。 しかし、独特の文体のせいか、ところどころで文字を追う目の走りがつまずく。 そして、登場人物も考え方がやや特殊な人たちばかりなので、共感しづらい。 情景描写は...
これまで入間人間さんの本を読んだことはなかったが、気になる本がたくさんある作家だったため、まずは手始めにと本書を選んだ。 しかし、独特の文体のせいか、ところどころで文字を追う目の走りがつまずく。 そして、登場人物も考え方がやや特殊な人たちばかりなので、共感しづらい。 情景描写は多いが、人物の苦悩を描くことは相対的に少なく、彼らが前向きに歩き出す場面では「なぜ?」という疑問が浮かんできた。 「ふとしたきっかけで人は変わる」ということを示唆しているのだとは思うが、その出来事が引き金になりきれていない。 ニートやら万引き犯やらのくせに、恥じるでも苦悩するわけでもない人物が、よくわからないきっかけで突然走りだしたり水に飛び込んだりして、次の瞬間には前向きになっている。 私には恐怖だった。 ただ、これは感性の問題で、カエルが古池に飛び込むことやりんごが木から落ちることに何かを見出せる人間もいれば、そうではない人間もいる。 それに、いい面も確かにあった。 家出少女の視点からは、子供ながらの世界の狭さを体験できる。 幼い頃、親の帰りが遅くなったとき、私は何も食べずに待っていた。 食材は家にあったが、幼い私は自分に料理なんかできないと思っていた。 というか、料理するという考えすら浮かばなかった。 それとよく似た子供が、自分の「できること」を増やそうとする様子は微笑ましかった。 そして、ある人物の行動が他の人物に影響を与えるという、いわば「風が吹けば桶屋が儲かる」というような出来事が、多次元的に組み合わされている構成には素直に感心した。 不満も多かったが、たった1作を読んだだけで著者を評価することはできない。 気になる設定の本がいくつも発表されているから、とにかく同著者の違う本を読んでみようと思う。 それと、素直に楽しめなかったことが悔しいので、この本を読んでいい感想を持った方がいたら、どう感じたのかぜひ教えてほしい。
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初めましての作家さんです。 これは・・・何だ? 別に事件が起きるわけでもないのに、ワクワクもドキドキも ハッキリ言ってないのに、何故か気になって読んでしまった。 町のコミュニティーサイトに「カツ丼つくれますか?」という トピが立ち、たまたまそれを見ていた4組の登場人物の 日常の話...
初めましての作家さんです。 これは・・・何だ? 別に事件が起きるわけでもないのに、ワクワクもドキドキも ハッキリ言ってないのに、何故か気になって読んでしまった。 町のコミュニティーサイトに「カツ丼つくれますか?」という トピが立ち、たまたまそれを見ていた4組の登場人物の 日常の話なんだけど、なんか緩くて温かくていいのですよ。 どうでもいいような事を時に真剣に考えてしまう時があって、 暇なときほどひとりよがりの脳内論争をしてしまう。 そんな何気ないアルアルが楽しかったです。 色んな事が妙な形で印象に残ってしまいました。 楽しかったです。
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毎年夏がくると読み返してるなあと。 入間人間さんの著作で一番好き。 各キャラクターののんびりさと、ゆるくてすてきやなーと思える空気感が最高です。私もカツ丼は好きです。
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