神の守り人(上) の商品レビュー
<上下巻通してのレビュー> 女用心棒バルサは逡巡の末、人買いの手から幼い兄妹を助けてしまう。ふたりには恐ろしい秘密が隠されていた。ロタ王国を揺るがす力を秘めた少女アスラを巡り、“猟犬”と呼ばれる呪術師たちが動き出す。タンダの身を案じながらも、アスラを守って逃げるバルサ。追いすが...
<上下巻通してのレビュー> 女用心棒バルサは逡巡の末、人買いの手から幼い兄妹を助けてしまう。ふたりには恐ろしい秘密が隠されていた。ロタ王国を揺るがす力を秘めた少女アスラを巡り、“猟犬”と呼ばれる呪術師たちが動き出す。タンダの身を案じながらも、アスラを守って逃げるバルサ。追いすがる“猟犬”たち。バルサは幼い頃から培った逃亡の技と経験を頼りに、陰謀と裏切りの闇の中をひたすら駆け抜ける。 南北の対立を抱えるロタ王国。対立する氏族をまとめ改革を進めるために、怖ろしい“力”を秘めたアスラには大きな利用価値があった。異界から流れくる“畏ろしき神”とタルの民の秘密とは?そして王家と“猟犬”たちとの古き盟約とは?自分の“力”を怖れながらも残酷な神へと近づいていくアスラの心と身体を、ついに“猟犬”の罠にはまったバルサは救えるのか? <守り人・旅人シリーズ>第五弾です。 今回の舞台はロタ王国。そして、今回のテーマはかなり重いです。 ロタ王国建国の伝説や、ロタ王国が抱える現在の課題。 伝説の恐ろしき神<タルハマヤ>を呼び寄せる力を持つ少女アスラを、追っ手から守るというのがメイン・ストーリーですが、南部と北部の経済格差が分裂の危機を予感させるロタ王国。 ロタ人と、蔑さまれるタルの民という民族間差別。 <タルハマヤ>をめぐる伝説がロタ王国の氏族間で異なっており、祖先を美化するためか、それぞれに都合のいい伝説があり、そこから根深い対立と憎しみが生まれている現状。 今回の活躍と最後の言葉には、 「さすがはバルサ」と言いたいです。 深い終わり方ですが、いい方向に向かったのだと思いたいです。
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抗うことできない運命に身を置くもの。 チャグムと違うのはある程度自分の身に何が起こっているのかわかってる感じ。ただそれによってどんなことが起こっているのかまだわかっていないよう。 バルサとタンダ、そしてこの子ら4人で幸せに暮らす光景が見れるのかな。 2019/01/06
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向こうの世界から現れる神が憑いた女の子をバルサが偶然にも助ける事になったことから事件に巻き込まれる。 今までの経験で追っ手から逃げるのがうまいバルサ。 タンダもいつものほやんとした感じだけではなく、なかなかかっこいいです。
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2018/6 6冊目(通算95冊目)。シリーズ初の上下巻構成。ロタ王国で開かれている市に行ったバルサとタンダ。そこで、異能力を持った少女たちと知り合い、陰謀に巻き込まれていく話の筋。前の巻辺りから物語の世界観が広がってきて文章を読むのが非常に楽しい。陰謀に巻き込まれた少女を救うために、逃走を出助けするバルサ。物語はどうなるのか。下巻も楽しみに読んでいきたいと思う。
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幼い兄妹に秘められた力は。 タンダとバルサが一緒にいるのは珍しいのでは。そうでもないか。チキサとアスラは、ロタ王国ではマイノリティに属している。しいたげられた者の怒りが、恐ろしい力になるのか。守り人シリーズで繰り返し描かれるのは、過去からの言い伝えが、ある真実を語る面と権力者に...
幼い兄妹に秘められた力は。 タンダとバルサが一緒にいるのは珍しいのでは。そうでもないか。チキサとアスラは、ロタ王国ではマイノリティに属している。しいたげられた者の怒りが、恐ろしい力になるのか。守り人シリーズで繰り返し描かれるのは、過去からの言い伝えが、ある真実を語る面と権力者に書きかえられた面を持つこと。この世とは違う世界に生きる者をどう扱うか。歴史的出来事が伝説に変わる過程で、大切なものが隠され、大切なものが伝えられてきているということ。ここら辺が文化人類学なのかな。
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初めて読んだときは、怖くて読むのを止めてしまった。ただ少し経ってからもう一度読むと、怖さだけじゃなくて面白さがあることに気づくことができた。 今ではシリーズの中で好きな話の上位に、神の守り人が入るくらい。
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今回も、この世界にとても惹き付けられました。面白かったです。 ドラマを最初の方は見ていたので、そのキャストで少し再生されました。壇蜜さんとか。 バルサとタンダの行動や心持ちに、本当に優しいということはこういう事なのだろうと思います。チキサとアスラもきっととても良い子なんだろう。身...
今回も、この世界にとても惹き付けられました。面白かったです。 ドラマを最初の方は見ていたので、そのキャストで少し再生されました。壇蜜さんとか。 バルサとタンダの行動や心持ちに、本当に優しいということはこういう事なのだろうと思います。チキサとアスラもきっととても良い子なんだろう。身の内に神を宿してしまったけど… 下巻も楽しみです。
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またも舞台は変わり、ロタ王国と新ヨゴ皇国の西方へ。絶対的邪神、と思しきものの登場にバルサとタンダが翻弄されていく。幼い兄妹へのバルサの強さと優しさが強調され、しかしそれは災いを退けるのか、呼び寄せるのか。舞台は整い、下巻へ。
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2013.6/12 シリーズ5作目。バルサとタンダが再び!少女アスラに宿った残酷な鬼子タルハマヤ...これ、どうやって終息させるんだろうか。不安でならない、即下巻へGO!!
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バルサとタンダが出会った人身売買の標的にされた兄妹を巡って、物語が展開。少女に宿る異界の何かが原因で命の狙われる少女。関わるなというタンダ、放っておけないバルサ。結局、問題の渦中に巻き込まれてしまうバルサとタンダ。 NHKで実写版の放送があったが、原作の方が遥かに面白い。タンダの...
バルサとタンダが出会った人身売買の標的にされた兄妹を巡って、物語が展開。少女に宿る異界の何かが原因で命の狙われる少女。関わるなというタンダ、放っておけないバルサ。結局、問題の渦中に巻き込まれてしまうバルサとタンダ。 NHKで実写版の放送があったが、原作の方が遥かに面白い。タンダの性格がこれまでの作品より、豊かに表現されていて、バルサよりタンダの方が冷静に考えを巡らせるシーンもあったり、少女の不安など、登場人物の心境が丁寧に描かれている印象。そこに引き込まれてVRで映像の中に入り込んでいるような感覚で、読み進めた。 兄妹の故郷があるロタ王国の王と王子が国政に関する悩みは、現実の地方自治体でもありそうな話で面白い。 下巻での物語の展開が楽しみ。
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