片眼の猿 の商品レビュー
本の分類としては多分ハードボイルドなんだろうな、これ。 ただ作者によって巧妙に隠されている事実がある。 ところどころに引っ掛かる個所があって、作者の見逃しかなーなんて思ってたら、道尾さんだからそんなこと有り得ないんだって実感した。 最後の怒涛の伏線回収、見事としか言いよう...
本の分類としては多分ハードボイルドなんだろうな、これ。 ただ作者によって巧妙に隠されている事実がある。 ところどころに引っ掛かる個所があって、作者の見逃しかなーなんて思ってたら、道尾さんだからそんなこと有り得ないんだって実感した。 最後の怒涛の伏線回収、見事としか言いようがありません。 そう来たかって。 こちらが思いこまされているだけなんだけど、この勘違いが手玉に取られているんだと思うと物凄く悔しい。 ミステリー作家にとっては最上級の褒め言葉をこの方へ。
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ネタバレになるのかな 主人公が社長(?)の探偵事務所とその愉快な仲間たちの話。 仲間たちそれぞれ特殊能力をお持ちでファンタジスポな ノリと思いきや・・・?! 半日で読める 読みやすかった うん
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道尾秀介の描くハードボイルドテイストな小説。 探偵物は普段読まないジャンルなんだが、道尾作品なので読んでみた。 慣れてないせいかしっくりこなかったが、主人公の魅力は伝わってきた。 ラスト60ページくらいで一気に話をひっくり返す構成力は本著にも健在で、そーゆうことか!と唸ってしまう...
道尾秀介の描くハードボイルドテイストな小説。 探偵物は普段読まないジャンルなんだが、道尾作品なので読んでみた。 慣れてないせいかしっくりこなかったが、主人公の魅力は伝わってきた。 ラスト60ページくらいで一気に話をひっくり返す構成力は本著にも健在で、そーゆうことか!と唸ってしまう。 設定もあるが、登場人物が身近に感じなかったので、感情移入はしなかった。
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秋絵に関してはw( ̄△ ̄;)wおおっ!と思ったけど、 そこからの四菱の人形とかアパート連中の諸々とか、 それいるのか?って位の畳み掛け方。 確かにアパート連中は変だなーとは思ってたけど。 あと主人公の耳とかさw ま、普通に読みやすいですが、トランプの謎はすぐに分かり...
秋絵に関してはw( ̄△ ̄;)wおおっ!と思ったけど、 そこからの四菱の人形とかアパート連中の諸々とか、 それいるのか?って位の畳み掛け方。 確かにアパート連中は変だなーとは思ってたけど。 あと主人公の耳とかさw ま、普通に読みやすいですが、トランプの謎はすぐに分かりたいもんですなw 最後まで絵柄とか覚えてないしw
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最後の謎ときで「なーるほど」と思わせます。書き方によってはハードボイルドになったかもしれない作品ですが軽妙な感じの読み口になっています。
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初めて読んだ、道尾秀介の作品。まぁまぁかな。 最後に今まで思ってたところとまったく違って、本来なら「騙された!」って思うところなんだろうけど、 「ふーーん」で終わった。あまりインパクトなし。
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『向日葵の咲かない夏』を読んで以降、先入観を持たずに本を読む!ということに意識を向けていたはずなのに、またしてもだまされた。
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これは他の道尾作品の怖い系に比べて好き。探偵ものでありながら、キャラクターがたっていて面白かった。少々、変な感じはあったが、読後感はまだすっきりしている。
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ハードボイルドと若干ライトノベルの文体を組み合わせた感じ。 益々、著者の虜になった一冊! 具体例を挙げていったら何時間かかるかわからないので、一番の理由だけ書くとするならば、『映像化不可能』な作品だからだ。しかも、面白い。 『映画化不可能と言われた原作の映画化』という...
ハードボイルドと若干ライトノベルの文体を組み合わせた感じ。 益々、著者の虜になった一冊! 具体例を挙げていったら何時間かかるかわからないので、一番の理由だけ書くとするならば、『映像化不可能』な作品だからだ。しかも、面白い。 『映画化不可能と言われた原作の映画化』という紹介文を見受ける。大概、原作を読んだ上で、映画を見てみたらどこが不可能だったのかがわからなくなっている。(最近では『重力ピエロ』)これはなんとか製作し、上映出来たという結果論以前に、企画段階で原作の持っている魅力を伝えられるかどうかを懸念しているからだと考えられる。 又、『ドラゴンボール』を筆頭とする、誰が見ても(読んでも)実写化不可能であると思われていた、非現実的な現象という言葉では収まりがつかないような場面が頻発する原作も実写化されている。実写化が成功しているかはともかくとして、出来たのはテクノロジーの進歩も大きいだろう。 が、 本作『片眼の猿』は絶対に『映画化不可能』だ。もっと言うと、『アニメ化も実写化も不可能』要は『映像化が不可能』な作品だ。理由はミスディレクション、終盤のサプライズ、登場人物が持っている属性、それらすべては小説(文字だけで成り立っている作品)でしか成り立たない構成になっているからである。 ここまでの話に矛盾が生じるのだが、映像化しようと思えば出来なくはないのかもしれない。というのも、やってしまえば全く違った物語が出来上がるのであって、納得する人が皆無、それだけの話だからである。 少々、回りくどいことを書いてきたのは、小説でしか出来ない作品を生産していると思われる、数少ない作家を言いたかったからだ。これだけ人気作家にもかかわらず、殆どの作品がされていないのは、そのような理由があるからだろう。 『向日葵の咲かない夏』以上に、本作は『映像化不可能』だ。映像化されて、さらに本が売れてほしいという欲とは無縁に思える。これが虜になった一番の理由だった。
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ある能力を活かして、探偵稼業をやっている主人公。彼の容貌には、常人と違う特徴があって、初めて会った人からは、たいてい驚きと偏見の目で見られてきた。 そんな彼がある日出会った相手は、一瞬驚きの表情を見せはしたものの、すぐに笑顔にかわった。それは、よく他者が見せる、偏見の目を向け...
ある能力を活かして、探偵稼業をやっている主人公。彼の容貌には、常人と違う特徴があって、初めて会った人からは、たいてい驚きと偏見の目で見られてきた。 そんな彼がある日出会った相手は、一瞬驚きの表情を見せはしたものの、すぐに笑顔にかわった。それは、よく他者が見せる、偏見の目を向けてしまったことを恥じるような笑顔ではなかった。 この相手となら、分かり合えるかもしれない。そう思った主人公だったが……。 ……あらすじが書き足りていない気持ちでいっぱいなんですけど、ネタバレしないために自粛しておきます。 コミカルなタッチと読みやすさ、ときおり混じるユーモア溢れた会話が、悲しく重いストーリーに緩急をつけています。読み手に負担のかからない謎の提示や、メリハリの利いた巧みな展開、それぞれひとクセあるユニークな登場人物たち。意表をつく巧みなミスリードへの誘導と、ていねいな伏線の解消。読みやすく楽しめる物語として、すごく秀逸でした。 少しもったいないと思ったのは、伏線や回収などがすごくしっかりしているのだけれども、よく出来すぎていて、つい書き手の存在を意識しながら読んでしまったこと。せっかくのいいストーリーなのに、うまく物語世界に入り込みきれなかった感じです。 もちろんその上で、じゅうぶん楽しく読んだのだけれども、「いまミステリ小説を読んでいるところ」というのを、常に頭の片隅で意識してしまって、作品世界そのものに完全に没入するには、もう一歩至らなかったというか。 おかげで、すごく深いテーマが根底に流れているのに、ついよく出来た構成のほうに気を取られすぎてしまって、堪能できなかったというか。読み手の資質の問題のような気もしますが……。 ……それにしても、われながら、すごく贅沢なことを言っているなあ! ふつう、小説を読むときって、できるだけ物語世界に没入したいですし、書き手の意図(の片鱗)に気付くと、意識が小説の外に逸れてしまって、もったいないような気もちになることがあります。ただ、ミステリに関しては別で、書き手の意図を予想しながら楽しむゲームとしての楽しみ方もあるわけで。 だから、そこに文句をつけるのはむしろ筋違いだと思うのですが、先に読んだ『ラットマン』の人間模様が、あんまり自然に胸に染み渡ってきたので、そっちの方向性をつい期待しすぎたのかも。 と、へんな注文をつけてみつつも、すごく面白かったです。
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